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2030年scalable zero emission fuels突破目標達成に向け、明るい一歩を踏み出した海運業界

Getting to Zero Coalition
2022-10-04 17:39 821

新しい報告書は、業界、各国政府の5%目標に向けた大きな前進と、IMOでの前向きな進展を指摘

ニューヨーク, 2022年10月4日 /PRNewswire/ -- 海運業界は、遅くとも2050年までの完全な脱炭素化を目指しており、昨年、官民の関係者が今後数十年間に総力を挙げて取り組むべき行動計画が発表された。

Global Maritime Forum Annual Summitに先立ち、Clean Energy Ministerial Global Clean Energy Forumと並行してニューヨーク・クライメート・ウィーク期間中の9月21日に発表された初の「Climate Action in Shipping Report - Progress towards Shipping's 2030 Breakthrough」(https://www.globalmaritimeforum.org/content/2022/09/Climate-action-in-shipping-progress-towards-shippings-2030-breakthrough.pdf )は、COP27への道のりの重要なマイルストーンとなるもので、現在までの進捗を率直に評価し、協調的取り組みや協力が必要なところを強調する内容となっている。

同報告書は「業界、各国政府で大きな全進、IMOでも前向きな進展」があったが、これらの公約を具体的展開に変えていくことが、さらなる進展には不可欠だと指摘している。UN High level Climate Championsチームの海運責任者Katharine Palmer氏とUMASのコンサルタントDomagoj Baresic氏が主導した本研究は、技術・供給、資金、政策、需要、市民社会の行動といった変化の鍵を握る方策を、2030年の突破目標に照らして評価した。

World Economic ForumおよびGlobal Maritime Forumと連携し、海運のバリューチェーン全体から200以上のメンバーが参加する業界主導のCoalitionであるGetting to Zero Coalitionは、アクションプランの5つの方策の進捗状況を検証したり、6月にコペンハーゲンで開いたワークショップではCoalitionメンバーからアクション達成に向けた今後の進むべき道について業界側からの重要な意見が出されるなど、この取り組みに貢献してきた。

SZEF(Scalable Zero Emission Fuels)の技術や供給の進捗状況について報告書は、海運は「部分的に軌道に乗っている」に過ぎないことを明らかにした。200以上の海運脱炭素化パイロットプロジェクトや実証プロジェクトが進行中で、国際的にも燃料補給や安全ガイドラインに関して進展が見られるが、パイロットからSZEF生産の確約、投資、インフラ整備への移行が現在、重要な要件となっている。

UMASの分析によると、業界は2030年までにSZEFの燃料補給と生産のために年間約400億米ドルの投資を約束する必要があると予想されており、報告書は、SZEF生産インフラへの資金拠出コミットメントをより明確にする必要性を指摘している。

また、SZEF対応船舶の注文は現在よりさらに増え、真のゼロカーボン貨物市場の出現が期待できるとも指摘している。

政策について報告書の著者らは、2023年のIMOで、GHG(温室効果ガス)排出量の価格設定に関する合意など、前向きな政策シグナルを確たる合意につなげ、翌年のIMO's Greenhouse Gas Strategy改定前に重要なチャンスを提供できるようにすることが極めて重要だとしている。

UN High level Climate Championsチームの海運責任者Katharine Palmer氏は「2030年の突破目標を達成するには、必要となる具体的な共同行動を書き込んだ、短期プロジェクトレベルの行動が必要だ。本報告書は、今後も監視と追跡が必要な進捗状況の、率直な記録だ。COP27に向け、こうした公約や誓約を行動や解決策に変えていく、まさに実現への移行を示す重要なマイルストーンだ」と語った。

UMASのコンサルタントDomagoj Baresic氏は「海運業界が脱炭素化するためには、業界内でscalable zero emission fuelsの生産と採用を増やす複数の行動が、今こそ求められている。本報告書は、海運の脱炭素化に向けて大きな前進があったことを示すと同時に、さらな重要な行動が必要であることを示している。 提示された証拠は、2030年までに業界が脱炭素化の軌道に確実に乗るには、今こそ必要な行動を取るべきであることを示している」と語った。

Getting to Zero Coalition、Lloyd's Register、Mission Possible Partnershipの支援を受けたUMAS、UN High level Climate Champions報告書は、UN Climate Change High Level Champions、UMAS、Global Maritime Forumが、企業や各国政府がHigh-Level Climate Championsの2030年突破目標をベースに一致団結できるよう2021年10月に発表した、具体的な短期行動やマイルストーンを記した行動計画を受けたものである。

ソース: Getting to Zero Coalition