Mission Possible Partnershipが、資材製造の脱炭素化への道のりを示す
ニューヨーク、2022年9月24日/PRNewswire/ -- 200人以上の業界リーダーが、今後10年間で世界で最も削減が困難な炭素集約型産業の一部を脱炭素化するMission Possible Partnership(MPP)の戦略を支持しています。
ニューヨーク気候週間で発表された、排出量がほぼゼロの資材(アルミニウム、アンモニア、鉄鋼)の製造に関する新しい計画は、60社以上の企業から支持を得ています。MPPが公開したSector Transition Strategies(STS)の承認数は200件を超え、これには航空、海運、トラック輸送も含まれます。
加盟企業には、鉄鋼メーカーのArcelorMittal、Companhia Siderúrgica Nacional(CSN)、Liberty Steel、SSAB、Rio Tinto、Tata Steel、thyssenkrupp、Vale、アルミニウム製造企業のAlcoa、Rio Tinto、EGA、アンモニア部門では、CF Industries、BASF、SABIC、Yara、再生可能エネルギープロバイダーのØrsted、Iberdrola、ACWA Powerなど、野心的な企業の間で勢いが増していることが反映されています。これら3つの部門は、合わせて世界のGHG排出量の約17%を占めています。
削減が困難な産業の脱炭素化に取り組む主要組織と提携しているMPPは、気候週間での世界経済フォーラムの持続可能な開発影響会議で、アルミニウムとアンモニアに関する2件の新しいSTSレポートと最新の鉄鋼戦略を発表しました。参加者には、ベテランの実業家のほか、政府や金融業界の代表者が含まれています。
MPPのCEOであるMatt Rogers氏は、次のように述べています。「これらの移行計画は、希望的観測や机上の空論ではなく、運用に関連し、業界の支援を得ています。私たちは排出量を削減する方法を理解しており、現在利用可能なリソースとテクノロジーを最初に導入しています。今すぐ行動することが不可欠です。ネットゼロを実行可能にするための明確な見解や資産ごとの計画を提供するために、私たちは今後10年間で、業界、サプライチェーン、金融機関と提携していく予定です。」
各STSは、2030年までに利用可能なテクノロジーを展開することを前提としています。古い経済資産を運用している業界の当事者にとって、その日が迫っています。レポートでは、2050年までに世界の気温上昇を産業革命前の水準よりも1.5度上に抑えるという パリ協定の目標に沿った、クリーンエネルギー、新設または改造された産業プラント、および部門別の炭素予算を満たすための政策改革について、実体経済のマイルストーンとともに具体的な要件を詳述しています。
MPPの創設パートナーであるEnergy Transitions Commission(ETC)の副議長を務めるFaustine Delasalle氏は、次のように述べています。「200を超える業界リーダーがこれらの戦略を支持していることは、希望の兆しです。世界中の企業がネットゼロ排出量経済に向けて、大規模な投資を行うことを約束しています。ETCがMPPパートナーと共に開発したデータは、主要なバリューチェーン内の企業、金融機関、政府の目標と行動に関する情報を提供し、私たち全員が意思決定者の説明責任を果たすのに役立ちます」
鉄鋼部門では、パリ協定に沿った部門別の炭素予算内に収めるために、画期的なプロジェクトの早期の進展とゼロに近い一次鋼の供給の増加が不可欠です。MPPは、ネットゼロ技術の商業化には年間最大2,000億ドルの費用がかかると見積もっています。これは、水素、クリーン電力、天然ガスの需要が大幅に増加する一方で、石炭火力は大幅に減少することを意味します。
Tata Steelの安全・健康・サステナビリティ部門長であるSanjiv Paul氏は、次のように述べています。「この戦略は、鉄鋼業界が脱炭素化するための課題を定めました。気候変動の脅威を緩和するために、当社の影響力が及ぶ地域内のサプライヤー、下流のパートナー、新興企業、学界、およびコミュニティと提携しています」
アルミニウムは、世界経済の脱炭素化を可能にする役割を果たしています。MPPの一次アルミニウム向けSTSは、クリーンな電力を稼働させ、資材効率を改善し、最大1兆ドルのコストでリサイクルして、炭素排出量を95%削減します。通常のシナリオでは、アルミニウム部門は2050年までに累計37ギガトンの炭素を排出することになりますが、これはパリ協定に基づく炭素予算である15ギガトンの2倍以上となります。
Emirates Global AluminiumのCEOであるAbdulnasser Bin Kalban氏は、次のように述べています。「アルミニウムは経済全体の脱炭素化に不可欠な役割を果たしていますが、アルミニウムがどのように作られるかも重要です。2050年までにアルミニウムを脱炭素化するには、より多くの再生可能エネルギーの開発から容易にリサイクルできる最終製品の設計まで、他の部門との迅速かつ積極的な協力が必要です。Mission Possible Partnershipのロードマップにより、この偉大な課題を達成できるでしょう」
MPPは、海洋燃料および発電用のグリーンアンモニアの新しい市場に牽引されて、2050年までにはアンモニアの需要が6倍に増加する可能性があると予測しています。海運部門は、排出量がほぼゼロのアンモニアの需要を左右する可能性があります。海洋燃料としてのアンモニアの新しい用途を採用、認証、拡大するための政策立案者による調整は、この移行にとって重要です。
新しいSTSレポートは、航空、トラック輸送、海運、鉄鋼の戦略に則っています。コンクリートとセメント、および化学部門の戦略は、今年発表される予定です。
レポートをダウンロードするには
MPPのウェブサイトにアクセスしてください:
ネットゼロ1.5度基準準拠のアルミニウムを製造可能に
ネットゼロ1.5度基準準拠のアンモニアを製造可能に
ネットゼロ基準準拠の鉄鋼を製造可能に
https://missionpossiblepartnership.org/wp-content/uploads/2022/09/Making-Net-Zero-Steel-possible.pdf
インタラクティブツール
MPPは、カスタムユーザーシナリオを生成する機能を備えた、さまざまな地域の脱炭素オプションを比較するインタラクティブな「エクスプローラー」ツールをリリースしました。 完全なコーディングとオープンソースの入力データを備えたSTS分析用のPythonモデルもご利用いただけます。
アルミニウム:ネットゼロへの移行を模索
https://dash-mpp.plotly.host/aluminium-net-zero-explorer/
https://github.com/missionpossiblepartnership/mpp-shared-code
アンモニア:ネットゼロへの移行を模索
https://dash-mpp.plotly.host/mpp-ammonia-net-zero-explorer/
https://github.com/missionpossiblepartnership/mpp-shared-code
鉄鋼:ネットゼロへの移行を模索
https://dash-mpp.plotly.host/mpp-steel-net-zero-explorer/
https://github.com/missionpossiblepartnership/mpp-steel-model
部門別プレスリリース
各STSレポートのプレスリリースの詳細については、以下をご覧ください。
アルミニウムプレスリリース
https://missionpossiblepartnership.org/aluminium-sts-press-release/
アンモニアプレスリリース
https://missionpossiblepartnership.org/ammonia-sts-press-release/
鉄鋼プレスリリース
https://missionpossiblepartnership.org/steel-sts-press-release/
Mission Possible Partnershipは、世界で最も排出量の多い産業の一部を脱炭素化する取り組みを強化することに焦点を置いた気候リーダーの同盟です。 MPP は、気候変動対策に関する世界有数の組織の招集力、才能、専門知識を活用することで、航空、船舶、トラック輸送、鉄鋼、アルミニウム、化学薬品、コンクリートという7つの産業部門のネットゼロ変革を牽引することを目指しています。 MPP は、Energy Transitions Commission、RMI、We Mean Business Coalition、World Economic Forumの4つの主要パートナーによって主導されています。私たちの目標は、炭素集約型産業のCEOから成る献身的なコミュニティに対して、投資家、顧客、サプライヤーとともに、今後10年間での産業と輸送の脱炭素化に同意し、行動するよう推進することです。
ビデオ - https://mma.prnasia.com/media2/1903760/Mission_Possible_Partnership.mp4
ロゴ - https://mma.prnasia.com/media2/1903759/Mission_Possible_Partnership_Logo.jpg?p=medium600