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抗菌薬耐性との戦いはワクチンだけでは不十分-WHOの新リポートが主張

Global Hygiene Council
2022-07-25 17:45 1131

ロンドン, 2022年7月25日 /PRNewswire/ -- Global Hygiene Council(GHC、国際衛生機構)は感染症の流行を防止し、抗菌薬耐性(AMD)の影響を低減するために、ワクチンと並行して手洗いなどの衛生習慣を励行するよう呼び掛けている。

世界保健機関(WHO)がこのほど発表したリポート(https://www.who.int/publications/i/item/9789240052451 )は、ワクチンを「AMRとの戦いでは非常に効果的なツール」であると確認した。そうした有効性にもかかわらず、ワクチン開発における財務リスクと承認プロセスにより、AMRの危険性への即効的な解決策としてのワクチンの使用は依然として限定的である。結論として、抗菌薬耐性を防ぐ短期的な解決策は、ワクチン以外の介入に焦点を当てる必要があるとされ、効果的な感染予防を含む他の抑制方法を研究し、それに投資することの重要性が強調された。

GHCはこのリポートを歓迎する。そして感染症の拡大を抑制し、AMRの影響を軽減するために、ワクチン接種と並行して衛生を提唱する。COVID-19の大流行を通して見られたように、衛生は感染症のまん延を防ぐのに非常に重要な役割を果たす。手洗いなどの効果的な衛生行動により、伝染病のリスクを最大59%低減し、年間100万人の死亡を防ぎ、抗生物質耐性菌が発生する機会を最小限にすることができる。

AMRは、人類が直面する世界的な公衆衛生の脅威トップ10のひとつと宣言されており、細菌やウイルスが時間の経過とともに変化し、医薬品に対する耐性を獲得することで発生する。毎年、耐性菌が原因で世界中で約500万人が死亡しており、うち127万人の死亡についてAMRが直接の原因になっている。

南アフリカのクワズールナタール大学薬学部のGHC広報担当Sabiha Essack教授は「ワクチン接種戦略とともに、例えば学校や職場など、家庭・地域社会の場における効果的な衛生習慣は感染症を予防し、抗生物質などの抗菌剤の必要性をなくすために不可欠な介入手段である。抗生物質のむやみな使用はAMRが拡大する主因なのだから」と説明し、「日常生活の一部として簡単な衛生習慣を取り入れることで、われわれは感染を防ぎ、抗菌剤の消費を減らし、それに続く薬剤耐性菌の進化や拡散の選択圧を抑えることができる」と付言した。

GHCは増大するAMRの負担に対処するための緊急行動を呼びかけている。その行動とは、ワクチン接種を含む他の重要な介入手段と並んで衛生の役割を促進し、感染リスクが高まっている場所での衛生習慣を普遍的に高めることである。

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ソース: Global Hygiene Council