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インシリコ・メディシンが、シリーズDファイナンスで6000万ドルを調達し、パイプライン拡充とAIを活用した創薬ロボティクス研究所を開設

Insilico Medicine
2022-06-08 11:44 4100

【ニューヨーク2022年6月8日PR Newswire】臨床段階のエンドツーエンドの人工知能(AI)創薬企業インシリコ・メディシン(Insilico Medicine)は6日、バイオ医薬品や生命科学部門への投資に精通した世界的投資家シンジケートから6000万ドルのシリーズD資金調達を完了したと発表した。

本ラウンドには、シリーズCラウンドの筆頭投資家Warburg PincusやB Capital Group、Qiming Venture Partners、BOLD Capital Partners、Pavilion Capitalなど既存投資家のほか、米西海岸の大手総合資産運用会社やBHR Partnersなどの新規投資家も加わった。インシリコの創業者兼最高経営責任者(CEO)Alex Zhavoronkov博士もシリーズDラウンドに投資した。

本ラウンドで調達した資金は、インシリコの財務状態をさらに強化し、現在第1相試験中のリードプログラムを含む進行中のパイプラインの拡充と、Pharma.AIプラットフォームの継続的な開発の促進に充てられる。調達資金は、インシリコが収集した膨大なデータ資産を補完するAIを活用した完全自動ロボット創薬研究所や完全ロボットバイオデータ工場など、進行中のグローバル展開や計画中の戦略的イニシアチブにも投じられる。

インシリコ・メディシン創業者兼CEOであるAlex Zhavoronkov博士は「バイオテクノロジー部門がかつてない市場環境にあるもかかわらず、当社はいくつかの最も著名な米国を拠点とする投資家や国際的投資家からシリーズD資金調達ができた。これは、AIと老化研究による発見と当社の生成AI化学エンジンを使用した設計でつくられ、当社初の新規抗線維化プログラムを生み出すとともに、多くのパートナーの検証を受けてきた当社のエンドツーエンドAIプラットフォームの強みを証明するものだ。このユニークなプログラムは、健康なボランティアを対象としたヒトで最初の第0相試験を完了し、第1相臨床試験に入っている。当社は2021年以降、他の多くの疾患適応症向けの7つの前臨床候補も選び出している。こうした進展は非常に喜ばしく、本ラウンドに個人としても投資することにした」と語った。

Warburg PincusのMin Fangマネージング・ディレクター兼中国医療部門責任者は「人工知能と機械学習の創薬への応用は、新たな治療法の開発方法を変えるとてつもない可能性を秘めている。インシリコにとって、2022年は驚くべき成長と進歩の年だ。彼らは創薬を大幅に加速させるために、深い科学的専門知識と最先端の技術力を組み合わせる価値を実証してきた。インシリコのチームと引き続き提携し、このイノベーションの最前線にいる企業を支援できるのはうれしい」と語った。

前回の資金調達以来、インシリコは、独自のAIプラットフォームによって力をつけた未開拓領域で、次々にポートフォリオを開発してきた。COVID-19治療用の新たな3CLプロテアーゼ阻害剤(https://www.prnewswire.com/news-releases/insilico-medicine-announces-novel-3cl-protease-inhibitor-preclinical-candidate-for-covid-19-treatment-301553766.html)、腫瘍治療用のMAT2A(https://www.prnewswire.com/news-releases/insilico-medicine-expands-synthetic-lethality-portfolio-with-nomination-of-a-preclinical-candidate-targeting-mat2a-for-the-treatment-of-mtap-deleted-cancers-301540618.html)とUSP1(https://www.prnewswire.com/news-releases/insilico-medicine-announces-advancement-of-its-preclinical-candidate-for-usp1-synthetic-lethality-target-to-ind-enabling-studies-for-various-oncological-disorders-301524925.html)をターゲットとした2つの合成致死性プログラムなど、社内パイプラインの7つのプログラムが治験段階にまで進んでいる。また、線維症をターゲットとした初の自社開発プログラムは、第0相マイクロドーズ試験を成功裏に完了し、第1相臨床試験に入った(https://www.prnewswire.com/news-releases/insilico-announces-successful-completion-of-phase-0-microdose-trial-and-initiates-phase-i-clinical-trial-for-its-first-ai-discovered-anti-fibrotic-product-candidate-with-novel-target-301489534.html)。

インシリコ最高科学責任者兼グローバル研究開発責任者のFeng Ren博士は「完全に自社開発され、多くの世界的な製薬会社によって検証された最先端のAIプラットフォームの力と当社の革新的で高並列化完全分散型創薬モデルにより、私が2021年に入社して以来、7つの前臨床候補が選定された。私は大手製薬会社や臨床研究組織(CRO)で15年間働いた経験があるが、当社の創薬プログラムのスピードと質の高さには感銘を受けた。今後もパイプラインの幅を広げ、AIとロボットの能力をグローバルに向上させていく予定だ。急速に成長している当社のチームは、多様な経歴と新規性、イノベーションへの絶えざる情熱を持ち、創薬の才能と経験を有する科学者で構成されており、待ち望んでいる患者のために切迫感を持って新薬の開発に全力で取り組んでいる」と語った。

インシリコは、多くの大手製薬会社との共同開発やソフトウエアライセンス契約を通じて、製薬業界との協業も拡大してきた。2020年後半にPandaOmics(TM)とChemistry(TM)を発売して以来、製薬会社上位20社のうち9社がインシリコのAIプラットフォームのライセンスを取得した。インシリコは2022年1月にFosun Pharma、EQRXとマルチアセット・パートナーシップ契約を、3月にはEQRxと創薬共同開発契約を締結した。特筆すべきは、インシリコが初の大きな節目を達成し、Fosun Pharmaとの戦略的提携開始から40日足らずで、がん免疫療法のQPCTLプログラムの前臨床候補を選定したことである(https://www.prnewswire.com/news-releases/small-molecule-targeting-cd47-sirp-pathway-insilico-medicine-achieves-its-first-major-milestone-in-fosun-pharma-collaboration-with-the-nomination-of-preclinical-candidate-for-qpctl-301484495.html)。

▽インシリコ・メディシン(Insilico Medicine)について

臨床段階のエンドツーエンドの人工知能(AI)創薬企業インシリコ・メディシンは、次世代AIシステムを使って生物学、化学、臨床試験分析を結びつけている。同社は、深層生成モデル、強化学習、トランスフォーマー、その他最新の機械学習技術を活用し、新たなターゲットを発見し、望ましい特性を持つ新たな分子構造を設計するAIプラットフォームを開発してきた。インシリコ・メディシンは、がん、線維症、免疫、中枢神経系疾患、老化関連疾患用の革新的な医薬品を発見、開発するための画期的ソリューションを提供している。

(日本語リリース:クライアント提供)

ソース: Insilico Medicine