【ソウル(韓国)2022年4月27日PR Newswire=共同通信JBN】The Korea Society of Ginseng(韓国高麗人参学会)は、世宗大学校で21日開催された同学会2022年春季大会で、「The Effect of Red Ginseng on Improving Fatigue, Lethargy and Stress Resistance(紅参の疲労、無気力、ストレス抵抗性に対する改善効果)」と題する研究結果を明らかにした。特に、コロナウイルス感染の回復後に疲労感や無気力が長引くことを訴える人が増えていることから、今回の研究結果がタイムリーなものとして特に有意義である。
▽紅参(コウジン)は疲労とストレスを効果的に軽減
家庭医学専門医であるKim Kyung-chul氏は、少なくとも週に一度は疲労感とストレスを経験した20歳から70歳までの男女計76人の被験者を分析した。同氏は、被験者を紅参グループ(50人)とプラセボグループ(26人)に分けて比較した。その結果、紅参グループがストレスへの抵抗力を高める一方、疲労感や無気力を感じることがより少ないことを確認した。特にその効果は、副交感神経優位による慢性疲労感を患う人々において、より顕著だった。
▽紅参の摂取で疲労症状と抗酸化能力が改善
Wonju Severance Christian Hospital家庭医学科のJeong Tae-ha教授とGangnam Severance Hospital家庭医学科のLee Yong-je教授は、8週間にわたり、計63人の閉経期の女性について、無作為化、二重盲検プラセボ対照試験を実施した。その結果、この無作為化プラセボ対照臨床試験を通じて、紅参グループにおいて生物学的老化の指標としてのミトコンドリアDNAコピー数と抗酸化能力が増加し、疲労症状が改善したことが確認された。
これまでの過去の多くの研究もまた、紅参のこの疲労改善効果を確認している。
▽紅参の服用はがん患者の疲労感、気分、歩行能力、生活の楽しみを改善する
Korea University Anam Hospital(高麗大学校安岩病院)腫瘍・血液学科のKim Yeol-hong教授ら韓国の15機関の研究者は、mFOLFOX-6(フォルフォックス)療法を受けている438人の大腸がん患者を、紅参グループ(219人)とプラセボグループ(219人)に無作為に振り分けた。紅参グループは、16週間にわたる化学療法中に1日2回1000mgの紅参を服用した。その結果、紅参グループの疲労感のレベルはプラセボグループに比べて有意に改善した。
*参考
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8777686/
https://www.ejcancer.com/article/S0959-8049(20)30072-1/fulltext