【北京2022年4月13日PR Newswire=共同通信JBN】中国は質の高い開発の段階に入っており、南部の海南省は環境保護と開発のバランスをとる全国的取り組みの先頭に立っている。
中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は10日から海南省を視察し、生態系保全、地方活性化、食料セキュリティーを優先事項に据えた。
▽国立公園制度
習主席は11日、五指山市にある海南熱帯雨林国立公園を視察した際、海南省の国立公園開発を促進する重要性を強調した。
また、海南省の国立公園開発が国家に占める戦略的重要性を十分理解する必要があると指摘し、この点に関する継続的で堅実な取り組みを要請した。
「生態系保護ファースト」の原則にのっとり、中国は2017年、人類と自然の調和、生物多様性の保護、持続可能な開発促進を目指す新国立公園制度確立の全体計画を発表した。
中国国家主席は昨年、生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)の首脳級会合でビデオリンクを通じて基調講演し、国立公園第1陣の正式指定を発表した。海南熱帯雨林国立公園はその1つである。
この国立公園は9市県に広がり、総面積は4000平方キロ以上に及ぶ。中国で最も集中して保存状態のよい熱帯雨林帯で、世界で最も希少な霊長類、ハイナンテナガザルの唯一の生息地である。
指定国立公園は一般国立公園とは異なり、生態系保全「レッドライン」戦略の一部として最も厳格な保護措置の対象になっている。
世界最大人口の国で国立公園制度が具体化する中、中国は未来に向けて確実な一歩を踏み出した。そこでは国立公園を主体とする保護区制度によって、あらゆる生物が調和し繁栄した生活を送ることが可能である。
▽本格化する地方活性化
中国国家主席は各地の視察旅行では、必ず立ち止まって地元住民と言葉を交わす。11日には五指山市マオナ村で地元住民の黎(リー)族の家に入り、地方当局者や村民と心のこもった会話をやり取りした。
マオナの広場では、地元住民が習主席を温かく迎えた。
習主席は「あらゆる点で、われわれは適度に繁栄した社会を実現し、近代化に向かって進み、共通の繁栄を促進している」と述べ、貧困軽減の成果を固め、地方活性化の全面的進歩と協調させる堅実な努力を呼びかけた。
中国は3月に公表した政府活動報告で地方開発の取り組みを継続し、2022年の農業生産拡大と総合的な地方活性化推進を強調した。
習主席は党幹部に対し、人々の幸福な暮らしを確保するため"全力を尽くす"よう呼びかけ、党幹部はいかなる利己的利益も心に抱いてはならず、人々の生活向上に身を捧げなければならないと述べた。
「中国共産党が大事にするのは、中国全民族の人々の生活が日増しによくなることをどう確認するかである」
▽"中国シード"
中国の食料安全保障は、自身の手にシードリソース(種子資源)を握っていてこそ守られる―。習主席は10日の三亜市視察中にこう述べ、食料の自給自足を目指して努力し、国内種子部門を前進させるよう呼びかけた。
主席は「中国シードリソースの自活と管理改善を確実にするには、種子技術の自立を達成しなければならない」と述べた。
とはいえ、習主席はそのプロセスに時間がかかることを認めており、「刀を研ぐのに10年かかる」という中国のことわざを引用した。
主席は関連作業の戦略的重要性を強調し、1970年代にハイブリッド米を開発し、数百万人の飢えをしのいだたことで知られる袁隆平(Yuan Longping)氏(1930-2021年)ら旧世代の科学者や研究者の精神を引き継ぐよう呼びかけた。
中国中央当局は今年公表した最新政策綱領「No. 1 Central Document」で、種子産業開発を優先政策の1つに掲げ、種子産業行動計画の実施、生殖質収集の推進、部門の知的財産保護強化など具体的な動きも明らかにした。
https://news.cgtn.com/news/2022-04-12/Xi-inspects-Wuzhishan-in-Hainan-9aEjvCVVzG/index.html