- アウトモビリ・ピニンファリーナがピュアEVハイパーGT「バッティスタ」のために持続可能なラグジュアリーを表現した新たなサウンドの開発プロセスを公表
- 高度なサウンドエンジニアリングを用い、圧倒的パワーを誇る電動パワートレインの「声」をベースにサウンドを生成。54Hzで共鳴するバッティスタの周波数がドライバーの快適性とウェルビーイングに寄与
- アウトモビリ・ピニンファリーナのチーフ・プロダクト&エンジニアリング・オフィサーのPaolo Dellachà氏のコメント:「当社のサウンドデザイナーとエンジニアが作成したナチュラルなEVサウンドをクライアントの皆様は心待ちにされていることでしょう。バッティスタを体験した人は皆、オーセンティックでエモーショナルなその『声』を聞くことができます」
- バッティスタのサウンドとその周波数を確認できる動画はこちら:youtu.be/E5etYYeFnik
カンビアーノ/ミュンヘン
2022年4月12日
/PRNewswire/ -- イタリアのEVブランドであるアウトモビリ・ピニンファリーナ(Automobili Pininfarina)は持続可能なラグジュアリーの新時代をリードすることを目指し、これまでにない製品や体験を生み出していく活動の一環として、世界初のピュアEVハイパーGT「バッティスタ」(Battista)のサウンドコンセプトである「スオーノ・プーロ」(SUONO PURO:イタリア語でピュアサウンドの意味)を発表しました。
極上のラグジュアリー、受け継がれてきたデザイン性、そしてサステナビリティを核に据え、唯一無二のオーナーシップとドライビング体験を提供しつつ、どこにもないサウンド体験を創出することはかなりの難題でした。EVの美しさとパワーをサウンドでどう表現するのか、賞にも輝いたバッティスタのデザインとアウトモビリ・ピニンファリーナというブランドイメージに相応しいサウンドとはどういうものなのか、ドライバーとクルマとドライビング体験とをナチュラルかつエモーショナルに結び付けるにはどうすればよいのかなど、課題は山積みでした。
サウンドの作り込みでは、バッティスタのデザインのピュアさを音で表現し、アウトモビリ・ピニンファリーナ独自の「声」としてドライバーに心地よい響きをもたらすことにこだわりました。車両エンジニアとサウンドデザイナーは最新技術を用いて作曲、開発、微調整に2千時間以上を費やし、最終的には特別な周波数とトーンで唯一無二のブランド体験を演出しました。
アウトモビリ・ピニンファリーナのチーフ・プロダクト&エンジニアリング・オフィサーであるPaolo Dellachà氏は次のように述べています。 「当社のサウンドデザイナーとエンジニアは唯一無二のナチュラルなEVサウンドを作り上げました。バッティスタを体験する人が味わえるオーセンティックでスペシャルなサウンドです。バッティスタも当ブランドも個性的でピュアなデザインですぐにそれと分かる特徴を備えていますが、サウンドも例外ではありません」
スオーノ・プーロはアウトモビリ・ピニンファリーナのデザインDNAからピュアさを受け継ぎつつ、432Hzの周波数が人体に与えるプラスの効果も取り入れています。この周波数はチベットのシンギングボウルの癒やし効果と同じく、心身に調和する温かみがあり、モーツァルトやヴェルディなどのクラシック音楽の巨匠たちが演奏に用いたことでも知られています。
バッティスタがアイドリング時に奏でるのは432Hzから3オクターブ下の54Hz。バッティスタのサウンドを特徴づけるピュアなベース音が共鳴します。この周波数で水を振動させると、水面に美しい波紋が規則正しく生じる現象を目で確かめることができます。人体も約70%が水分であることから、この周波数が身体的・精神的に良い状態(ウェルビーイング)と安らぎをもたらす効果があると考えられます。バッティスタは今年から世界各地へのデリバリーが開始されますが、クライアントは自らのバッティスタでこのサウンドを体験できます。
バッティスタのスオーノ・プーロ開発者へのインタビュー
アウトモビリ・ピニンファリーナはサウンドデザイナーのNovo Sonic社と密に協力し、当ブランドとバッティスタに相応しいユニークな「声」を作り上げました。アウトモビリ・ピニンファリーナのNVH&サウンド・マネージング・エンジニアであるGarry Lane氏と、Novo Sonic社の創業者でありCEOのTom Huber氏はパートナーシップの下でサウンド開発に取り組みました。そこには、サウンドのエキスパートらで構成された小規模なチームの献身的な働きがありました。そのプロジェクトについて詳しく語っていただきます。
どのようなサウンドを目指したのですか?バッティスタのサウンドを聞いた人にどう感じて欲しいですか?
Garry Lane(以下GL):このハイパーGTはラグジュアリーカーの世界で唯一無二の存在です。今までにないEモビリティを提案するクルマであり、その中にはサウンドも含まれます。スオーノ・プーロには当ブランドのイメージを反映したオーセンティックなサウンドが求められました。そこで私たちは、パワフルな電気モーター4基の音を活かしつつ、このクルマでしか味わえないサウンド体験を融合させ、ドライバーのウェルビーイングにプラスの効果をもたらそうと考えました。
Tom Huber(以下TH):ナチュラルなサウンド体験を実現するため、周波数にこだわりました。20世紀前半、アメリカの音楽業界が楽器やオーケストラのチューニングの基本ピッチとして440Hzを採用、その後、国際的に使用されるようになりましたが、それ以前にクラシック音楽で採用されていたのは432Hzでした。中でもヴェルディはこの周波数を好みました。432Hzでチューニングしたオーケストラの演奏を聴くとその違いは明かです。温かみがあって気持ちが安らぐと感じる人が多いでしょう。
このクルマは、パワートレインが発するエモーショナルなサウンドをベースに大いなる感動をもたらしますが、私たちはクルマそのものだけでなく、アウトモビリ・ピニンファリーナというブランド体験全体に共鳴するサウンドを目指しました。必要なのはエモーショナルでオーセンティックなサウンドでした。そこで、当ブランド全体を表現する周波数として432Hzを採用し、お客様がいつでも一貫したサウンドスケープを体験できるようにしました。
最も困難な課題は何でしたか?
GL:私たちは、バッティスタだとすぐに認識できるサウンドにしたいと考えていました。電動パワートレインの特性をフルに活かしつつ、姿が見えなくてもバッティスタだと音で分かるようにしたかったのです。特別なクルマとブランド全体を表現するサウンドの作成には入念な研究開発が必要です。一般的な量産車メーカーなら独自のサウンド開発に4〜5年は費やすところですが、私たちは全工程をその半分ほどの期間で完了しました。それは途方もない挑戦でした。
TH:美しいビジュアルデザインを見れば純粋に心が動きます。バッティスタのような美しいクルマを見れば鳥肌が立つほどの感動を覚えます。音楽も同じです。さまざまな方法で心を揺さぶり、それが体にも影響します。電気モーターの音をもとに、多くの人が未体験の感動的なサウンドスケープを作成することは大きなチャレンジでした。電気モーターが発するナチュラルなサウンドを耳心地の良い美しいサウンドへと昇華させることに真摯に取り組みました。
バッティスタのデザインと美しさを表現するサウンドをどのように完成させたのですか?
TH:まずは、バッティスタのボディが持つ独特のデザインラインからインスピレーションを得ました。そしてブランドのチーフ・デザイン・オフィサーであるLuca Borgogno氏とともにスタジオに入り、そのインスピレーションをもとに「ライトモチーフ」(短い繰り返しの音楽フレーズ)を作成し、譜面に起こしました。当ブランドのデザイン哲学では曲線やラインの長さや調和によって形成される独特のプロポーションを大切にしていますが、それを譜面に起こしたのは今回が初めてです。
そのライトモチーフからアウトモビリ・ピニンファリーナとバッティスタに相応しいサウンドを作成しました。そのサウンドには自然の周波数と言われる54Hzのベース音が常に存在し、バッティスタがそうであるように、パフォーマンスとウェルネスの調和を表現しています。これがアウトモビリ・ピニンファリーナの「ソニック・ライン」です。
最も注目すべきイノベーションは何ですか?
GL:私たちが「サウンド・ハート」と呼んでいる専用ソフトウェアの開発です。バッティスタのためにゼロから開発する必要があっただけでなく、実装方法も独特で、最高の音質を実現するための特別なソフトウェアソリューションを検討しました。サウンドはすべて、新設計のシンセサイザーを介して伝わります。このシンセサイザーは個別にチューニング可能で、車速やパワートレインのトルク、ステアリング入力といった、さまざまな車両システムに反応します。また、Naim Audio社との共同開発によるスピーカーが車内外に計12個設置されています。
このスピーカーシステムは、54Hzのトーンを全周波数スペクトルにわたり並外れた高音質で再生するよう細心の注意を払って設計されました。バッティスタがリアルタイムでサウンドを生成し、車内全体をシームレスなハイレゾサウンドで包み、車外でも特徴的なサウンドを奏でます。車内にシームレスに伝達されたサウンドは耳にナチュラルに響きます。低周波数ですが、EVならではのサウンドを体験できます。
TH:バッティスタを体験する皆様に最高品質のサウンドストーリーをお届けするため、スタジオで作曲したサウンドを再現する適切なソフトウェアとハードウェアを確保することが非常に重要でした。エンジン自体がワイルドなサウンドを発するICE(内燃エンジン)車とはまったく異なるアプローチです。バッティスタならではの未来的なサウンドは実に個性的かつ魅力的で新鮮であり、バッティスタを体験する皆様に自然と調和したプラスの影響をもたらします。つまり、バッティスタは高度にチューニングされた特別な楽器であるとも言えます。ハンドルを握るドライバーが指揮者でも作曲家でもあり、運転の状況に応じてリアルタイムでサウンドが変化します。
完成したサウンドについて特筆すべき点は何ですか?最も満足している点はどこですか?
GL:パーソナライズされた体験と美しいデザインはクライアントの皆様が最も気になさる部分ですので、バッティスタの高音質サウンドを思う存分聞くことも、聞かないという選択も、ドライバーが決定できるようにしました。各ドライブモードで変化する電気モーターの実際の音について徹底的に技術開発を行った結果、こうした選択が可能になりました。
ドライブモードが変わればサウンドも明確に変わることをドライバーが体験できるようにすることは難題でしたが、大きな達成感がありました。チームの努力の賜です。バッティスタのあらゆる面においてハイレベルなパーソナライゼーションを提供することで、ラグジュアリーな体験を新次元へと高めています。ドライバーはパワートレインが繰り出すパフォーマンスと贅沢なインテリアを彩る高品質素材に包まれるだけでなく、サウンドによってもクルマとつながり、クルマを感じることができます。
TH:このクルマのサウンドは非常にピュアだと感じます。432Hzを採用するというのは開発当初からの考えでした。基本周波数である54Hzは、このクルマのソウルフルなパワーを伝え、自然と調和するベース音であり、車両のハードウェアを通して可能な限りユニークでオーセンティックなサウンドをもたらします。そのサウンドが、アウトモビリ・ピニンファリーナのピュアなデザイン、持続可能なラグジュアリー、卓越したパフォーマンスと共鳴します。
サウンドによってバッティスタのデザインとブランド価値までも表現するという手法は他に類がありません。私たちは単にクルマのサウンドを作成したのではありません。ブランド全体が皆様にどう受け止められるのか、ブランドが皆様とどうコミュニケーションを取っていくのか、そしてバッティスタの「声」がどうあるべきかをとことん追求しました。デザインとサウンドには共通のテーマがあり、ブランド体験を通してそのテーマが貫かれています。それが本物の証、そしてオリジナリティであり、アウトモビリ・ピニンファリーナが紡ぎだす革新のストーリーなのです。
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