【ジャカルタ(インドネシア)2022年3月22日PR Newswire=共同通信JBN】インドネシア各地の公共の子供施設や広場で、鉛含有量の多い明るい色の塗料が見つかった。Nexus3 Foundationの最近の調査によると、塗料試料の70%以上で、世界的に合意された許容限度である90ppmを超える鉛濃度が検出された。最高の濃度は15万ppmだった。米国立衛生研究所(NIH)は、小児期の鉛暴露の経済的コストを年間約379億米ドルと推定している。
SAICM(国際的化学物質管理に関する戦略的アプローチ)(https://saicmknowledge.org/library/global-elimination-lead-paint-why-and-how-countries-should-take-action-technical-brief)フォーラム参加諸国は、2020年までに鉛塗料を段階的に廃止することに合意した。先進諸国の経験で、塗布された鉛塗料を除去する費用は莫大なことが分かっている。反対に、生産工程で鉛化合物を除去する方がはるかに安い。鉛添加剤の代替品は利用可能である。
Nexus3 FoundationのYuyun Ismawati氏は「インドネシア進出の多国籍企業が、本国では生産していない有鉛塗料をインドネシア市場向けに生産していることは、非常に残念だ。最近株式を公開したインドネシアの市場リーダーでさえ、まだ鉛塗料に依存している。あってはならないことだ」と語った。
インドネシアには、装飾用塗料の鉛含有量を最大600 ppmとする自主基準(2014年)(https://pesta.bsn.go.id/produk/detail/9995-sni80112014)がある。2020年には、1万3000人を超える人々が、ジョコ・ウィドド(JOKO Widodo)大統領に、より厳しい鉛塗料規制を要求する請願書(https://www.change.org/p/pak-jokowi-larang-penggunaan-timbal-di-cat-selamatkan-anak-cucu-kita)を署名し、市場の要求が大きいことを示した。
インドネシアを拠点とする複数の塗料会社が現在、鉛を含まない装飾用塗料を製造している。残りの大多数は、 2022年3月17日にジャカルタで開催された「Market Leaders Commitments to Produce Lead-Free Paint by 2023(2023年までに鉛を含まない塗料を生産する市場リーダーのコミットメント」イベントへの出席にすら応じなかった。2023年までに鉛を含まない塗料を生産する公約に署名したのは、Rajawali Hiyoto、Sigma Utama、Mowilex Indonesiaの3社だけだった。
Mowilex IndonesiaのNiko Safavi最高経営責任者(CEO)は「Mowilex Indonesiaは、2019年5月に鉛ベースの塗料の生産をやめる抜本的な行動を取った。組成変更による収益の損失を認識しているが、責任ある行動がより重要であり、顧客に費用を負担させない」と説明した。
Sigma UtamaのAries Sumiadi氏は「塗料とコーティングは表面と素材を保護することが目的だった。今やユーザー、特に子供たちを保護する時だ」と述べた。
Rajawali HiyotoのAbdus Syukur氏は「当社は小さな会社に過ぎない。過去3年間に商品の組成変更を試みてきた。今では、2023年までに鉛の危険のない装飾用塗料を生産する自信と用意がある」と語った。
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yuyun@nexus3foundation.org
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Sonia Buftheim
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