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ポリヘキサニドが真菌性角膜炎で2つ目のFDA希少疾病用医薬品指定とSIFI発表

SIFI SpA
2022-03-16 23:44 1430

*ポリヘキサニドにとって、アカントアメーバ角膜炎でFDAとEMAから付与されたのに続くODD

*米国で真菌性角膜炎と診断される患者は年間推定1万5660人

カターニア(イタリア), 2022年3月16日 /PRNewswire/ -- 国際的な大手眼科企業SIFI S.p.A.(「SIFI」または「同社」)は14日、真菌性角膜炎の治療薬として開発中の抗感染症ポリマー、ポリヘキサニドについて、米食品医薬品局(FDA)が希少疾病用医薬品指定(ODD)申請を承認したと発表した。これは、ポリヘキサニド研究開発プログラムにとって、2つ目の希少眼科疾病適応症である。

真菌性角膜炎は、失明や眼球喪失に至ることも多い重症の角膜感染症である。本疾患は、熱帯および亜熱帯気候の地域で最もまん延している。ランセット誌(https://www.thelancet.com/journals/laninf/article/PIIS1473-3099(20)30448-5/fulltext )によると、真菌性角膜炎の年間発症数は世界中で105万1787例と推定され、アジアとラテンアメリカの比率が最も高い。米国では年間1万5660人の患者が真菌性角膜炎と診断され、そのほとんどがコンタクトレンズ装用者か農業従事者と推定されている。現在、米国では真菌性角膜炎の治療薬として承認されている医薬品は1つだけで、患者の約3人に1人が治療に失敗している。欧州、日本、アジアをはじめ世界のほとんどの地域には、承認済みの真菌性角膜炎治療薬はない。承認済みの代替医薬品がないだけでなく、抗菌剤に対する耐性が世界全体で高まりつつあることから、同社は、真菌性角膜炎の発症は増加傾向をたどる可能性があると考えている。

シンシナティ大学の眼科教授であるEdward Holland博士は「真菌性角膜炎の患者に新しい作用機序の治療選択肢提供のチャンスがあるというのは、画期的なことだ。現在は外用薬の選択肢が限られているため、早急に手術に頼りがちだが、これには特に深部の感染症では治療がうまくいかずに予後不良となるリスクがある」と語った。

SIFIのMaria-Grazia Mazzone事業・ポートフォリオ開発担当エグゼクティブ・ディレクターは「当社はこの1年間で、まずアカントアメーバ角膜炎用、そして今回の真菌性角膜炎用と、ポリヘキサニド開発に向けたいくつかの重要な節目を達成してきた」と説明。「いずれも悲惨な結果をもたらす最悪の角膜感染症だが、不幸にも医療ニーズが満たされていない分野だ。患者のことを考えれば、FDAが本プログラムにODDを付与したことに意を強くしている。これで、真菌性角膜炎の治療薬としてポリヘキサニドの効率的な開発、そして最終的には承認が可能になる」と締めくくった。

FDAの希少疾病用医薬品指定プログラムは、希少な疾病や病態(米国内での罹患が20万人未満)の治療、予防、診断を目的とする医薬品を希少疾病用医薬品に指定している。ODDステータスには、承認後7年間の販売独占権、臨床研究実施に要した費用に対する連邦税額控除、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA) の費用免除などの特典がある。

SIFIは現在、AKANTIOR(R)(ポリヘキサニド)のグローバルな商業化について、主要市場以外でのライセンス契約の可能性を含め、さまざまな選択肢を検討している。

▽ポリヘキサニドについて

微生物の細胞膜を破壊し、DNAとの結合による微生物の染色体の選択的凝縮または破壊、あるいはその両方を行うという2つの作用機序を有する抗感染症性ポリマーである。ポリヘキサニドは、FDAが真菌性角膜炎のODDに指定しただけでなく、FDAと欧州医薬品庁(EMA)がアカントアメーバ角膜炎のODDに指定している。アカントアメーバ角膜炎用のポリヘキサニドは0.8mg/mlの濃度で調合され、「AKANTIOR(R)」という商品名で開発が進められている。AKANTIOR(R)がアカントアメーバ角膜炎を対象とする第III相主試験で主要評価項目を達成したと2021年10月に発表したSIFIは、2022年第2四半期にEMAに対して販売許可申請(MAA)を行う予定。SIFIは2022年5月には、アカントアメーバ角膜炎に関してFDAと「タイプB」ミーティングを行う予定である。

▽SIFIについて

SIFIは、イタリアに本社を置き、1935年以来、アイケアに注力している国際的な大手眼科企業である。SIFIは、眼科疾患の患者向けに革新的な治療ソリューションの開発、製造、販売を行っている。SIFIは、研究開発を通じて患者の生活の質の向上に全力で取り組んでおり、イタリア、スペイン、フランス、ルーマニア、メキシコ、トルコに直営拠点を置き、世界20カ国以上に治療法を輸出している。

参照

Brown L., Leck AK, Gichangi M, Burton MJ, Denning DW, The global incidence and diagnosis of fungal keratitis. The Lancet; Oct 2020

▽主な問い合わせ先

Jelle Kleijn
Global Head of AKANTIOR(R)
+31-615643708
Jelle.kleijn@sifigroup.com

Sebastiano Giuffrida
Head of Clinical Development
+39-3357615356
sebastiano.giuffrida@sifigroup.com

Logo - https://mma.prnasia.com/media2/1337809/SIFI_Logo.jpg?p=medium600

 

 

ソース: SIFI SpA