【イスタンブール2022年3月1日PR Newswire＝共同通信JBN】
＊ICANNは、クラスター設置によってケニアでより迅速、より堅牢なコネクティビティーを実現
アフリカのインターネットユーザーは、2つのルートサーバークラスターの設置のおかげで、より速いアクセスと、サイバー攻撃からのより高い保護の恩恵を近く受けることになる。ドメイン名システムを調整し、世界の相互運用可能でセキュアなインターネットを実現するうえで重要な役割を果たしている世界規模の非営利組織のInternet Corporation for Assigned Names and Numbers（ICANN）は、アフリカに新しい2つのICANN Managed Rood Server（IMRS）クラスターを設置、運営すると発表した。その内の1つはケニアに設置される。これはアフリカでのICANN初の投資となる。
現在、アフリカの33%の人々がインターネットにアクセスできている。国際電気通信連合（ITU）によると、アフリカでインターネットを利用する個人は2019年から2021年の間に23%増加した。この拡大は、デジタルに通じ教育を受けた若い都市労働者によって推進され、こうした人々にとってはオンラインサービスの導入および消費が当たり前となっている。
IMRSクラスターの設置によって、アフリカのインターネットユーザーの増大をサポートするために不可欠な容量が追加される。言い換えると、これは、経済成長を支援し、新しいインターネットユーザーの大部分にチャンスを提供する。このクラスターは、アフリカからのインターネットクエリーが世界の別の場所にあるネットワークとサーバーに依存することなく、地域内で応答可能になることを実現し、これによって、同地域での遅延を軽減し、インターネットユーザー体験を向上させる。
ICANNのGoran Marby事務総長兼最高経営責任者（CEO）は「アフリカでわれわれのインフラストラクチャーを拡大することは、世界中でインターネットをセキュアで安定、かつ回復力のある状態に保つというICANNの使命に沿ったものである。アフリカにクラスターを追加することは、インターネットアクセスを促進し、アフリカ大陸全体のインターネット安定性を強化するために重要な1歩である。もちろん、これは地元のコミュニティーが参加して初めて実現できるものである。ケニアでのIMRSクラスター設置をサポートし、アフリカ大陸のインターネット推進にコミットしてくれたケニア情報通信・イノベーション・青年省に感謝する」と語った。
アフリカで重要なコネクティビティーを実現することによって、国際電気通信連合の電気通信開発部門（ITU-D）のメンバーであるICANNは、コネクティビティーおよびデジタルトランスフォーメーションを「到達しづらい」コミュニティーに提供するPartner2Connect Digital Coalitionイニシアチブの目標にも貢献している。
ITU電気通信開発部門のDoreen Bogdan-Martinディレクターは「Partner2Connect Digital CoalitionはICTセクターが全体的アプローチをとり、新しいパートナーシップを触媒し、依然としてオフライン状態にある人々をコネクトするために必要なリソースを結集するための革新的な機会である。アフリカに重要なインターネットインフラストラクチャーを提供し、普遍的なコネクティビティーとデジタルトランスフォーメーションを推進するPartner2Connectの目標に対するICANNのコミットメントを歓迎する」と語った。
ケニアのジョセフ・ムチェル（Joseph Mucheru）情報通信・イノベーション・青年相は今回の投資を歓迎し、「このイニシアチブはAfrican Digital Transformation Strategy（2020－2030）、特に経済のデジタルトランスフォーメーションにとって必要な5本の重要な柱の1つとしてインフラストラクチャーを特定したケニアのDigital Economy Blueprintに沿った歓迎すべき前向きの進展である。ケニアだけでなく、その他のアフリカ諸国に貢献するこの重要なインフラストラクチャーの設置場所の1つとしてICANNがケニアをもう一度選択する信頼を寄せてくれたことを感謝する。このイニシアチブの履行は、ケニアのデジタルトランスフォーメーションのアジェンダを加速するうえで極めて重要である」と語った。
このクラスターは、特にインターネット利用が急増した際に、ウェブサイトを読み込む時間を短縮する。これは、インターネットを常用するアフリカ大陸のユーザーにすぐに恩恵をもたらす。あるいは、さらに重要なことは、新しいIMRSクラスターは大陸における潜在的なサイバー攻撃の影響を軽減することである。分散型サービス拒否攻撃（DDoS）サイバー攻撃は、大量のクエリーによってサーバーを圧倒することで機能する。2つの個別IMRSクラスターのロケーション、より大きな高帯域、データプロセッシング能力によって、サイバー攻撃によるインターネットの停止のリスクは大幅に軽減される。増強された容量は攻撃の影響を軽減する。
このプロジェクトは、ICANNの北米、アジア、欧州に現在あるクラスターにアフリカで2つのICANN運営管理のクラスターを追加することにより、ルートサーバーのグローバルプレゼンスを拡大するというICANNのイニシアチブの一環である。
▽メディア資料
アフリカのICANNに関するFAQ
ICANN Managed Root Server（IMRS）に関するFAQ
▽ICANNについて
ICANNの使命は、安定したセキュアで統合された世界規模のインターネット実現を支援することである。インターネットで他の人に到達するためには、名前や数字のアドレスをコンピューターないしはその他のデバイスに打ち込む必要がある。コンピューターがどこで互いを見つけるかを知るには、そのアドレスが一意的でなければならない。ICANNは、世界中でこの一意の識別子を調整し、サポートすることを支援している。ICANNは1998年に非営利の公益組織として創設され、世界中からの参加者によるコミュニティーである。
