【北京2022年2月11日PR Newswire=共同通信JBN】ある日本人ジャーナリストは、パンダ型のマスコット「ビンドゥンドゥン(Bing Dwen Dwen)」への熱狂的な愛で、2022年北京冬季五輪大会の開幕に伴い、最近最も人気のあるトピックの1つになった。
日本テレビのアナウンサー、辻岡義堂氏は、彼の一連のビデオクリップが中国のインターネットで急速に拡散した後、新たに「ギドゥンドゥン」の異名を得た。動画は、ニュースの生放送中に辻岡氏がビンドゥンドゥンのバッジのコレクションを「披露」し、ビンドゥンドゥンと直接対面し、意気込んでビンドゥンドゥンを日本の視聴者に宣伝する様子を伝えた。
3億人以上の人々が中国のインターネットで辻岡氏のビンドゥンドゥンの動画を見た。
5日の環球時報(Global Times)とのインタビューで、35歳の辻岡氏は「彼(ビンドゥンドゥン)の存在が北京冬季五輪大会にもっと多くの人々の注目を集めることができれば素晴らしいだろう」と語った。
辻岡氏によると、ビンドゥンドゥンは「彼の命を救った」ということである。北京に到着した初日、辻岡氏は機内にジャケットを置き忘れ、落ち込んでいたからだ。その瞬間、愛らしいビンドゥンドゥンを目にし、彼は瞬く間に癒された。
辻岡氏は環球時報に対し、「ビンドゥンドゥンに一目惚れした。どんなに疲れていても、ビンドゥンドゥンを見れば必ずやる気が出る…。ビンドゥンドゥンがいれば、ジャケットが無くても寒くない」と語った。
現在、辻岡氏はプレスカードに8枚のビンドゥンドゥンバッジを提げている。それとは別に、彼はビンドゥンドゥンTシャツを着ていたし、スカーフや服など、他にも多くのビンドゥンドゥンの記念グッズを持っている。
もっと多くの日本人にビンドゥンドゥンの魅力を感じてもらおうと、辻岡氏はビンドゥンドゥンの記念グッズが詰まった小包を日本に送った。
しかし、辻岡氏はビンドゥンドゥンがすでに日本で人気があるとは思いもよらなかった。日本の中古品取引サイトでは、ビンドゥンドゥンが値上げされているか、売り切れになっている。
辻岡氏は「ビンドゥンドゥンを日本に持ち帰ってほしいというメッセージを大量に受け取った。たぶん、ビンドゥンドゥンを山ほど買って、服は捨て、スーツケースをすべてのビンドゥンドゥンでいっぱいにする」と語った。
それほど多くのビンドゥンドゥンを持っている辻岡氏には、まだ2つの願いがある。1つはビンドゥンドゥンと一緒に自撮りをし、それを彼のスマートフォンの壁紙に設定すること。もう1つは、ビンドゥンドゥンのデザイナーにインタビューすることである。
マスコットのデザイナーで広州美術学院(Guangzhou Academy of Fine Arts)のビジュアルアート・デザイン学部ディレクターである曹雪(Cao Xue)氏は、この日本人ジャーナリストがなぜビンドゥンドゥンをそれほど愛しているかを理解するために、ビンドゥンドゥンの突き抜けたファンにぜひ会いたいとメディアに示唆した。
辻岡氏は冬季五輪大会の開会式を目にしたときの思いを、「冬季オリンピックは純粋なスポーツのイベントで、世界の舞台であるため、とても嬉しくて感動した。出場者が最高のコンディションを保ち、最高のレベルでパフォーマンスができることを願っている」と語った。
辻岡氏は、ビンドゥンドゥンに魅了された多くの人々の1人に過ぎない。
「OMG(なんということだ)!とても可愛い!」「1つ欲しい!」「こんにちは、おチビちゃん…」こうした表現とともに、ふわふわの愛らしいパンダが手を振って微笑んでいる投稿が、最近ソーシャルメディアで拡散され、ビンドゥンドゥンはオリンピック村や会場だけでなく、ほぼあらゆる場所でスターになった。
北京五輪大会組織委員会は、ビンドゥンドゥンをソーシャルメディアで最もトレンド入りしたトピックとして評価している。全身が氷のシェルに包まれたぽっちゃりしたパンダは、宇宙飛行士に似た外見で、2億5000万回以上の再生回数を記録した。ネチズン(ネットユーザー)は、膨らんだ北京大会マスコットがメインメディアセンターに入るドアを通り抜けようとして身体を押し込んでいる画像や、外国人選手がビンドゥンドゥン枕で寝ることをとても楽しんでいる様子など、ビンドゥンドゥンがいる楽しい瞬間の動画と画像を共有した。
チェコのアイスダンサー、ナタリエ・タシュレロバ(Natalie Taschlerova)選手は最近のインタビューで、大会のオリンピック選手村に到着した時に選手が受け取るプレゼントにオリンピックのマスコットが含まれていることが分かり、「マスコットを見て叫びそうになった」と語った。彼女はチームメイトと一緒に、パンダの形をしたキーホルダーと枕がとてもかわいいので買おうかと話していたと述べた。
「大好き。パンダはとてもかわいい」とブラジル人のニコール・シルベイラ(Nicole Silveira)選手は環球時報に語った。彼女も2022年北京大会の記念品が詰まったバックパックを受け取った。Silveira氏が環球時報に送った写真の中には、このブラジル人選手が選手村でマスコットと一緒に取った写真や、枕と一緒に自撮りをしたものが含まれていた。
「パンダ?もらったよ。とても気に入った。家に持って帰って祖母にあげるよ。みんなパンダが好きだから。そうだよね?」スイスのスノーボーダー、ニコラス・フーバー(Nicolas Hube)選手は3日に環球時報に語った。「パンダが嫌いな人なんている?パンダはとてもいいね。本当にクールな動物だ」。
冬季五輪大会の公式ウェブサイトによると、ビンドゥンドゥンのデザインは、2022年北京五輪組織委員会が主催する世界的なコンペティションの一環として、中国全土と世界35カ国から寄せられた5800点以上の応募作品の中から選出された。