【シンガポール2021年11月25日PR Newswire=共同通信JBN】
*iX Biopharmaは頭金の900万米ドルの前払い金を受領する
*開発・販売で最大2億3900万米ドルのマイルストーン支払いを受ける資格
*将来のライセンス製品販売に対する2桁のロイヤルティー
独自の舌下ドラッグデリバリー技術であるWaferiXを使用して革新的治療法を開発する特殊製薬会社であるiXBiopharma Ltd(SGX:42C)は25日、子会社を通じ、中枢神経系障害の新治療法開発に特化するSeelos Therapeutics、Inc(以下、「Seelos」)(Nasdaq:SEEL)と独占ライセンス契約を結んだ。iX Biopharmaは契約に基づきSeelosに、開発中の主力医薬品、Wafermine、舌下ラセミケタミンウエハー、およびWaferiXテクノロジーを利用したケタミンのR-およびS-エナンチオマーを組み込んだその他の製品(以下、「ライセンス製品」)のライセンスを付与する。
iX Biopharmaは、現金と株式で構成される900万米ドルの前払い金を受領する。iX Biopharmaは、Seelosが特定の開発マイルストーンと製品販売のしきい値を達成すると、最大2億3900万米ドルのマイルストーン支払いを受ける資格も持つ。iX Biopharmaは、ライセンス製品の将来の純売上高に対しても2桁のロイヤルティーを受け取る。Seelosは今後、すべてのライセンス製品の開発、製造、商用化に資金を提供する。
iXBiopharmaのEddy Lee会長兼最高経営責任者(CEO)は、「当社はSeelos Therapeuticsと協力することをうれしく思う。同社のケタミン医薬品開発における深い知見を有する同社をWafermineおよびその他の舌下ケタミン製品の開発を促進するための理想的なパートナーである。当社のWaferiXベースの医薬品を開発および商用化に適した第三者にライセンスを付与することは、当社資産の価値を解き放つためのコア戦略である。 したがって、今回のSeelosとの商業的に重要な合意が、この戦略を実現する当社の能力を証明するものであることをうれしく思う」と述べた。
Seelos会長兼CEOであるRaj Mehra博士は「舌下ケタミン用のWaferiXドラッグデリバリー(薬物送達)プラットフォームのライセンスは、当社が急性期および慢性期投与に適していると考える製剤を備えたSeelosのケタミンフランチャイズを拡大する。これは、当社の現在の焦点を超えた追加的な適応症の研究を実現できるはずである。これまでに実証された薬物動態、薬力学、安全性プロファイルは、現在の製剤よりも少ない(服用)制限の下に処方される可能性がある製剤を示唆している。当社チームは、この極めて革新的な技術で追加的な適応症を研究できることをうれしく思っている」と語った。
NMDA受容体拮抗薬であるケタミンは、現在承認されているほとんどの治療法と比較して、新しい作用機序を介して働き、痛みやうつ病など、満たされていない重大な医療ニーズを伴うさまざまな疾患を治療する潜在的可能性を持っている。
iX Biopharmaは合意に先立ち、米国(US)におけるWafermineに関する第2相臨床研究を完了し、中等度から重度の急性疼痛を経験している参加者に対し強力な鎮痛効果、安全性、忍容性が示された。その後、米食品医薬品局(FDA)との第2相終了時会合を終え、欧州医薬品庁(EMA)からWafermineプログラムに関する肯定的な科学的助言を得た。FDAはまたiX Biopharmaに、複合性局所疼痛症候群(CRPS)治療のためのケタミンの希少疾病用医薬品指定を付与した。これは通常、手足に影響を与える過剰で長期の痛みと炎症を特徴とするまれな疾患であり、これまで承認された薬物治療はない。
Seelosは契約条件に基づき、中国(香港、マカオ、台湾を含む)を除くWafermineの独占的世界的権利、およびiXBiopharmaのWaferiX技術を使用して開発されているケタミンのR型およびS型の鏡像異性体を組み込んだ製品の世界的権利を有する。iX Biopharmaは、中国(香港、マカオ、台湾を含む)におけるWafermineの独占的権利を保持する。
▽ライセンス製品およびWaferiXについて
ライセンス製品は、WaferiXとして知られるiX Biopharmaの特許取得済みの舌下ウエハー技術を利用して、舌下で速やかに溶け、より迅速な治療作用と予測可能な投薬を実現する。薬物動態研究では、WaferiXを使用した舌下デリバリーにより、経口投与と比較して活性化合物のバイオアベイラビリティが向上し、IVボーラス投与に典型的な過度に高いピーク血漿濃度が回避された。
ライセンス製品にはケタミンが含まれる。ケタミンは、NMDA受容体を標的とすることで痛みを治療するための非オピオイドアプローチを提供する。ケタミンは、満たされていない重大な医療ニーズを伴うさまざまな形態の痛みに対処する能力の点で、大きな展望を有する。さらに臨床研究は、ケタミンがうつ病の迅速かつ効果的な治療法になる可能性があることを示唆している。この状況で伝統的に使用されている現在の抗うつ薬は、作用開始遅延により妨げられ、完全な治療効果、有害事象、限られた効能が出るまで数週間かかることが多く、患者の3人に1人が治療に従わない。2020年の世界の疼痛市場は740億米ドルと推定され(注1)、世界のうつ病市場は127億米ドルと推定されている(注2)。
▽Seelos Therapeutics, Incについて
Seelos Therapeutics, Inc(Nasdaq:SEEL)は、中枢神経系(CNS)障害やその他のまれな障害のある患者の利益のために、満たされていない医療ニーズに対処するための新しい治療法の開発と進歩に注力する臨床段階の生物医薬品会社である。当社の強力なポートフォリオには、希少疾病を含む精神障害および運動障害を対象としたいくつかの後期臨床資産が含まれている。Seelosはニューヨーク州ニューヨークに拠点を置いている。
詳細な情報はwww.seelostherapeutics.com を参照。
▽iX Biopharma Ltdについて
iX Biopharmaは、シンガポール証券取引所(SGX-ST)のカタリストボード(新興企業向け市場)に上場している医薬品および栄養補助食品の専門会社であり、オーストラリアに施設を持ち、医薬品開発から製造および供給に至るまでの完全に統合された事業モデルを運営している。同グループは、舌下デリバリー用の特許で保護された新規製剤を使用した中枢神経系疾患の治療法開発と商用化に注力している。
iX Biopharmaは、特許取得済みのドラッグデリバリープラットフォームテクノロジーであるWaferiXを開発してきた。WaferiXは、粘膜を介して舌下に薬物を送り届け、より良い吸収、より迅速な作用の開始、および予測可能な効果を実現する。WaferiXデリバリープラットフォームは、300億米ドルを超える世界市場で成長傾向にあるドラッグ・リポジショニングに特に役立つ(注3)。ドラッグ・リポジショニングでは、既存の承認された薬剤が、より低い開発コストとリスクで、異なる適応症ないし異なる投与経路を標的とする新薬に開発される。iX Biopharmaのポートフォリオにはウエハー以外に、とりわけ、医療用大麻、シルデナフィル、ブプレノルフィン舌下ウエハーなどがある。
(注1) https://www.imarcgroup.com/pain-management-drugs-market
(注2) https://www.imarcgroup.com/depression-drugs-market
(注3) https://www.intechopen.com/books/drug-repurposing-hypothesis-molecular-aspects-and-therapeutic-applications/drug-repurposing-dr-an-emerging-approach-in-drug-discovery
▽メディア関係問い合わせ先
Yee Chia Hsing
Director of Corporate Affairs
E: chiahsing.yee@ixbiopharma.com
Eva Tan
Chief Commercial Officer
E: eva.tan@ixbiopharma.com
Alvina Tan
Media & Investor Relations Consultant
E: alvina.tan@arkadvisors.com.sg