【上海2020年9月7日PR Newswire=共同通信JBN】
*中国で独自開発され、カテゴリー1の生物製剤として承認された初のCAR-T製品で、世界で6番目に承認されたCAR-T製品
*現在、National Significant New Drug Development Program(国家重要新薬開発プログラム)に同時に含まれ、優先審査と画期的治療薬の指定が認められた唯一の承認済みCAR-T製品
*持続性疾患反応の割合が高く、CAR-Tに関連する毒性の割合が低いことが実証されていることから、中国でクラス最高のCAR-T療法を提供する可能性も
細胞免疫療法製品の開発、製造、商品化を中心とする革新的なバイオテクノロジー企業であるJW Therapeutics(HKEx: 2126)は、中国国家薬品監督管理局(NMPA)が同社の2系統以上の全身療法後の再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(r/r LBCL)の成人患者治療用の抗CD19自己キメラ抗原受容体T(CAR-T)細胞免疫療法製品relmacabtagene autoleucel(レルマカブタジーン・オートロイセル)(以下、「relma-cel、R&DコードJWCAR029」と略)注射の新薬申請(NDA)を承認し、薬剤登録証明書を発行したと発表した。relma-celは、中国でカテゴリー1の生物製剤として承認された最初のCAR-T製品であり、世界で6番目に承認されたCAR-T製品である。
JW Therapeuticsの最初のCAR-T製品であるrelma-celは、中国市場のニーズを満たすために、Juno Therapeutics(ブリストル・マイヤーズスクイブの傘下企業)のCAR-T細胞プロセスプラットフォームに基づき独自に開発された。 現在、これは中国で唯一承認されたCAR-T製品であり、National Significant New Drug Development Program(国家重要新薬開発プログラム)に同時に含まれ、優先審査(r/r LBCL)と画期的治療薬の指定(濾胞性リンパ腫用)が認められている。現在まで100人以上の患者が臨床試験でrelma-celを投与されており、relma-celは中国で最も研究されている抗CD19CAR-T製品となっている。
今回の承認は、中国における再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(r/r LBCL)患者におけるrelma-celの有効性と安全性を評価するための単一群・多施設・重要治験(RELIANCE治験)の結果に基づいている。RELIANCE治験結果は、relma-celが高率の持続性疾患反応と低率のCAR-T関連毒性を示し、クラス最高のCAR-T療法プロファイルを提供する可能性があることを示している。
RELIANCE治験の責任医師で北京大学がん病院内科・リンパ腫科科長のZhu Jun教授は「今回のRELIANCE治験は高品質に完了した登録臨床研究であり、私はそれを非常に誇りに思っている。RELIANCE治験で示された優れた有効性と安全性プロファイルに基づき、relma-celは中国の医療専門家に追加の治療オプションを提供し、リンパ腫患者の長期的な寛解と治癒への希望をもたらすと確信している」と語った。
WuXi AppTecのEdward Hu副会長兼グローバル最高投資責任者(CIO)は「JW Therapeuticsの最初の製品が承認されことを歓迎する。WuXi AppTecは、今後もより多くの企業が世界中の患者に高度な治療法を提供できるようにしていく。細胞・遺伝子治療は、がん治療の最も有望な治療法の1つである。当社はJW Therapeuticsの共同創設者兼投資家として過去5年間の開発を目の当たりにしたことは極めて喜ばしい。JW Therapeuticsが中国での細胞免疫療法の開発をリードし続け、がんの治癒にさらに迫ることを完全に確信している」と語った。
ブリストル・マイヤーズスクイブのLynelle Hoch上級副社長(国際細胞療法フランチャイズリード担当)は「当社はJW Therapeuticsの長年の戦略的パートナーとして、細胞療法の重要な科学を進歩させるために協力して取り組んでいることをうれしく思う。Juno TherapeuticsのCAR-T細胞プロセスプラットフォームから構築された本日のニュースは、中国の患者にとり、またがん患者のためのブレークスルーを革新するという共通の目標を達成する上で重要なマイルストーンである」と語った。
JW TherapeuticsのJames Li共同創業者兼会長兼最高経営責任者(CEO)は「relma-celの臨床試験に参加、協力したすべての患者、研究者に心より感謝する。 また、中国規制当局が研究をフォローし、世界規模で6番目のCAR-T療法のNDA(新薬申請)承認で主導権を握ったことに励まされた。JWは継続的な技術革新を通じてすべての中国人患者にサービスを提供することにコミットしている」と語った。
▽出典
Zhu J, et al. Clinical Response of CD19 CAR-T Cells (relma-cel) in Adults with Heavily-Pre-Treated Relapsed/Refractory (r/r) Large B-Cell Lymphoma in China. ASH 2020. Abstracts 1186.
▽Relmacabtagene Autoleucel注射(製品名: Carteyva(R))について
Relmacabtagene autoleucel注射(製品名: Carteyva(R))はJuno Therapeutics(ブリストル・マイヤーズスクイブの傘下企業)のCAR-T細胞プロセスプラットフォームに基づきJW Therapeuticsによって独自に開発された抗CD19自己CAR-T細胞免疫療法製品である。JW Therapeuticsの最初の製品であるrelma-celは2021年9月、中国国家薬品監督管理局(NMPA)により、2系統以上の全身療法後の再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(r/r LBCL)の成人患者向け治療薬として承認された。これは、中国でカテゴリー1の生物製剤として承認された最初のCAR-T製品である。現在、これは中国で唯一のCAR-T製品で、同時にNational Significant New Drug Development Program(国家重要新薬開発プログラム)に含まれ、優先審査と画期的治療薬の指定が与えられている。
▽RELIANCE治験(NCT04089215)について
RELIANCE治験は、中国で再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(r/r LBCL)患者を対象にしたrelmacabtagene autoleucel(レルマカブタジーン・オートロイセル)(relma-cel)注射の有効性と安全性を評価するための単一群・多施設・重要治験だった。それが実施された時点で、これは治験新薬(IND)経路の下での中国におけるCAR-T細胞療法の最大の臨床試験だった。
RELIANCE治験では、CD20剤とアントラサイクリンを含む少なくとも2つの治療法に失敗したr/r LBCLの59人の患者が登録され、患者は最大2年以上にわたって長期転帰についてモニターされ続けている。2020年6月17日のデータカットオフ時点で、58人の評価可能な患者のベスト全奏効率は75.9%で、ベスト完全寛解率は51.7%だった。治療を受けた59人の患者のうち、5.1%と3.4%の患者がそれぞれグレード3以上のCRSとNTを経験した。重症度グレードのCRSとNTの割合は、それぞれ47.5%と20.3%だった。
▽JW Therapeuticsについて
JW Therapeutics(HKEx: 2126)は細胞免疫療法製品の開発、製造、商品化に焦点を当てた革新的なバイオテクノロジー企業である。2016年にJuno Therapeutics(ブリストル・マイヤーズスクイブの傘下企業)とWuXi AppTecによって共同設立されたJW Therapeuticsは、細胞免疫療法の革新的リーダーになることにコミットしている。同社は、細胞免疫療法の技術と製品開発のための世界トップクラスのプラットフォーム並びに、血液悪性腫瘍と固形腫瘍の両方をカバーする有望な製品パイプラインを構築し、中国と世界の患者の治療に希望をもたらし、中国の細胞免疫療法産業の健全かつ標準化された発展をリードしている。詳細はwww.jwtherapeutics.com を参照。
ソース:JW Therapeutics