【南京(中国)2021年6月25日PR Newswire=共同通信JBN】3Dプリント製医薬品のグローバルリーダーTriastek, Inc.(Triastek)は、シリーズBの資金調達を完了、5000万米ドル(3億3000万人民元)を調達した。同投資ラウンドはMatrix Partners ChinaとCPEが共同で主導し、Shanghai Sci-Tech Innovation Center Capital(SSICC)、および既存投資家のMorningside Ventures、Dalton Venture、Yunqi Partnersが参加した。調達資金は、臨床試験で初めて治験新薬(IND)承認された製品の開発継続を支えるだけでなく、3Dプリント製医薬品パイプラインを拡大し、グローバルなインテリジェント医薬品製造の新時代を創造するというTriastekのビジョンを前進させるためにも使われる。
Triastekの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)であるSenping Cheng博士は「Matrix Partners China、CPE、SSICC、および既存株主のサポートに感謝している。満たされていない患者ニーズに対応し、医薬品製造に革命をもたらし、人々の健康を増進する最先端の治療法の開発が、Triastekの揺らぐことのない目標だ。当社は、医薬品の3Dプリントというデジタル製造技術の優位性を生かし、人工知能などの新技術を取り入れて、高度でインテリジェントな医薬品製造の新時代を切り開いていく」と語った。
Matrix Partners ChinaのパートナーであるEric Yu博士は「Triastekの画期的な3Dプリンティング医薬品技術プラットフォームは、ほぼ全タイプのターゲット薬剤放出プロファイルを生み出すことができる。われわれは、Triastekがその技術プラットフォームを通じて将来、満たされていない臨床ニーズを抱える患者に革新的医薬品を提供し続けてくれると期待している」と付け加えた。
CPEのJing Wuエグゼクティブディレクターは「われわれは常に、医薬品開発分野の新技術に注目してきた。Triastekの3Dプリンティング医薬品技術は、世界的な影響力を持つプラットフォームとなり、業界全体の開発・製造リーダーになると確信している。Triastekの貢献は、医薬品業界全体のデジタル化とインテリジェント製造の実現を加速させるだろう」とコメントした。
SSICC取締役副社長のZhide Yuan博士は「Triastekには薬学、機械工学、素材科学などの学際的チーム、医薬品製造の豊富な経験、優れた学際的実行力がある。われわれは、同社の技術とチームの能力を高く評価しており、同社の技術が医薬品の研究開発や製造にさらに幅広く活用されることを期待している」と語った。
2015年に中国初の3Dプリンティング製薬企業として設立されたTriastekは、製剤設計、デジタル医薬品開発、インテリジェント製造を網羅する包括的独自技術を備えた新たな3Dプリンティング製薬技術プラットフォームづくりに取り組んでいる。独自のMelt Extrusion Deposition(MED(R)、溶融押出堆積)3Dプリンティング技術を持つ同社は、米食品医薬品局(FDA)の新興技術プログラムとして認められた中国初の製薬会社である。Triastekの技術は、ほとんどの経口固形剤形向けにカスタマイズされたソリューションを提供する。従来の反復的な医薬品開発プロセスや錠剤圧縮法と比較して、MED 3Dプリンティングは医薬品の開発と製造にパラダイムシフトをもたらす。3Dプリント技術で錠剤構造が多様化することにより、薬剤放出プロファイルの精密かつプログラムされた制御が可能になり、それによって新製品および既存の医薬品の薬物動態(PK)プロファイルが最適化できるようになる。
Triastekは、MED 3Dプリント技術を活用して、特定の臨床ニーズを満たすことで薬物療法の転帰の改善を目指す、新たな製剤や新たな併用製品候補を含む製品パイプラインを構築した。同社は2021年1月、関節リウマチの治療用に開発された初の製品T19について、米FDAのIND承認を受けた。同社の2番目の製品であるT20は2021年3月に米FDAから前向きなIND前フィードバックを得ており、T20のIND申請書の提出は今年末に予定されている。
Triastekは、自社製品の開発に加え、主要な多国籍および中国の製薬会社と協力して、水溶性の低い新たな化学物質向けソリューションを提供するための製剤の開発や、承認・開発済み製品のライフサイクル延長といった、MED 3Dプリント技術向けの様々なアプリケーションシナリオを探っている。こうした共同研究を通じて、Triastekは、新規化合物の開発性や、製品開発の初期段階でPKプロファイルを微調整してヒト試験までの期間を短縮するといった課題に対処し、新規でユニークかつ競争力のある医薬品を開発することで、パートナー企業に重要な価値提案を行っている。
詳細については、https://www.triastek.com を参照。