【モスクワ2021年6月3日PR Newswire=共同通信JBN】Global Energy Association(グローバルエネルギー協会)は、ロスコングレス基金(Roscongress Foundation)が主催したサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(Petersburg International Economic Forum)で2回目の年次報告「Ten breakthrough ideas in energy for the next 10 years(今後10年のエネルギーの画期的アイデア10)」(https://globalenergyprize.org/en/10ideas/ )を公表した。
報告は、現代エネルギーの最も差し迫った問題-CO2排出削減、環境フットプリント軽減、エネルギー改革に利用できる安価な方法の発見-を解決する技術を紹介している。
米国、英国、オランダ、デンマーク、スペイン、中国、ロシアの研究者が報告作成に参加した。
セッションでは発表が行われ、ロシアのアレクサンドル・ノバク(Alexander Novak)副首相、ガスプロム(Gazprom)経営委員会のAlexey Miller委員長、RossettiのAndrei Ryuminゼネラルマネジャー、サウジアラビアのアブドルアジズ・ビン・サルマン(Abdul Aziz bin Salman)エネルギー相(王子)、世界エネルギー会議(WEC)のアンジェラ・ウィルキンソン(Angela Wilkinson)事務局長が登場した。
セッションにはノーベル賞を受賞したチョン・レイ・クォン(Rae Kwon Chung)、リッカルド・ヴァレンティーニ(Riccardo Valentini)両氏も参加し、Global Energy AssociationのSergey Brilev会長が司会を務めた。
ロシアのアレクサンドル・ノバク副首相は「報告の幅広いテーマは、エネルギー転換が化石燃料から再生可能エネルギー源への直線的なものという想定が誇張であることをあらためて示した。より正確に言うと、われわれは化石燃料と代替エネルギー双方のニッチを許容する持続可能な開発への移行について話している」と語った。
ノバク氏はまた、新技術が従来のサプライヤーに、自信を持って低炭素時代に前進する機会を与えると述べた。
▽第2回年次報告に盛り込まれた画期的アイデア10項目
*産業用炭素の回収・貯留技術
*デジタルツイン(物理的対象の仮想コピー)
*水上太陽光発電所
*ブルー水素(天然ガスの水蒸気改質から作られる水素)
*石炭火力発電を有用商品にする二酸化炭素処理の触媒法
*植物性原料から高品質の自動車燃料(技術的特徴の点で石油製品に匹敵するバイオ燃料生産を可能にする技術)
*高温ヒートポンプ(CO2で動くヒートポンプ)
*油田廃棄物管理の技術(掘削スラリーを廃棄する技術)
*超高電圧送電技術(電力を効果的に送る技術)
*e燃料に電力(パワーエレクトロニクスを通じて電力を水素に転換)