ウィーン, 2021年5月10日 /PRNewswire/ -- The OPEC Fund for International Development(OPEC Fund)(OPEC国際開発基金(OPEC基金))は、中小零細企業(MSME)と再生可能エネルギー・プロジェクトへの融資を目的に、ネパールのNMB Bank Limitedに1500万米ドルを融資する契約に調印した。この融資はOPEC基金にとって初のネパールの金融機関との取引である。
MSMEは現在、NMB Bankの全融資ポートフォリオの3分の1以上を占め(貸出先は約4800件)、同行はMSMEベースの拡大に努めている。NMBは既にネパール国内の再生可能エネルギー・プロバイダーへの大手金融サービス業者の1つでもある。同行の再生可能エネルギー・ポートフォリオは、主に水力発電プロジェクト(再生可能エネルギー・ポートフォリオの90%以上)で構成され、再生可能エネルギーにコミットされている限度額は融資残高総額の約17%となっている。
OPEC基金のTareq Alnassar事務局次長(民間部門・貿易融資業務担当)は「MSMEセクターの資金供給と信用需要の間には大きな開きがある。また、現在の送電網による信頼性のある電力へのアクセスの欠如と電力輸入への依存は、ネパールにおける経済成長と貧困削減に制約となっている」と語った。
Alnassar氏は「OPEC基金は、NMBと協力してこうした重要な分野を支援できることを喜んでいる。われわれにとってネパールでこの種のものとしては初めてとなるこの取引は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)へのわれわれの支援と、特にSDGsの中の1、7、8番目の目標、つまり貧困の撲滅、手ごろでクリーンなエネルギーの提供、それに働きがいのある人間らしい仕事と経済成長の支援に関する目標に合致している」と付け加えた。
NMB BankのSunil KC最高経営責任者(CEO)は「OPEC基金からの融資により、われわれは、ネパールが非常に大きな可能性を持っている雇用と再生可能エネルギー発電を強化し、ネパールの実体経済を支援することができるようになる。次に、これはわれわれの輸入への依存を軽減し、われわれがもっと自給自足できて持続可能となるのを助けてくれる」と語った。
KC氏はさらに「われわれの『価値観に基づいた銀行業務』への信念は、われわれに社会に対する責任を持たせ、また開発の影響により注力させるような方法でNMBが事業を行うことを意味している。これはOPEC基金の価値観と一致し、この共通のアプローチはわれわれのパートナーシップの意味を明確にする」と続けた。
NMB Bankは1996年に投資銀行として設立され、2008年に商業銀行分野に進出した。2015年には他の4つの金融機関と合併し、現在のユニバーサルバンクの形態になった。NMBは現在、資産規模においてネパールで第7位の商業銀行である。
OPEC 基金は1976年の創設以来、ネパールの発展を支援してきた。OPEC 基金は今日までに、同国に公共部門融資を通じて2億2400万米ドル以上をコミットしている。
▽OPEC Fund(OPEC基金)について
The OPEC Fund for International Development(OPEC Fund)(OPEC国際開発基金(OPEC基金))は、OPEC(石油輸出国機構)加盟国による融資を非加盟国のみに提供する世界的な付託を受けた唯一の開発機関である。OPEC Fundは開発途上国パートナーおよび世界の開発コミュニティーと協力し、世界の低中所得国の社会的前進と経済成長を促している。この組織は、開発を推進し、コミュニティーを強化し、人々を支援するという明確な目標を持ってOPEC加盟国により1976年に設立された。OPEC基金の取り組みは人間中心のものであり、食料、エネルギー、インフラストラクチャー、雇用(とりわけ中小零細企業関連)、清潔な水と衛生、医療と教育など基本的ニーズを満たすプロジェクトに対する融資に重点を置いている。OPEC基金は現在までに125カ国以上での開発プロジェクトに220億米ドルを上回る融資をコミットしており、プロジェクトの総経費は1870億米ドルと推定されている。OPEC基金のビジョンは、持続可能な開発が全ての人々にとって現実のものである世界である。
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