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Ascendas Reitが総額9億460万シンガポールドルで欧州のデータセンターに初めて投資

Ascendas Reit
2021-03-19 17:30 1299

【シンガポール2021年3月19日PR Newswire=共同通信JBN】Ascendas Funds Management (S)Limited(「管理者」)はAscendas Real Estate Investment Trust (「Ascendas Reit」)(Singapore: A17U)の管理者としての資格において、Digital Realty Trust, Inc. (「売り手」)の子会社から欧州各地にあるデータセンターのポートフォリオを9億460万シンガポールドル(注2)(「検討対象総額」)で買収する提案(「Proposed Acquisition=買収提案」)(注1)を行ったと発表した。ポートフォリオは、11のデータセンター(「Target Portfolio=目標ポートフォリオ」もしくは「Target Properties=目標資産」)から構成され、所在地の内訳は英国(「UK」)が4資産、オランダが3資産、フランスが3資産、スイスが1資産である。

 

欧州最大かつ最も成熟したコロケーションデータセンター市場であるロンドンに位置する2階建てのCroydon(写真)は、Ascendas Reitが買収する11の欧州のデータセンターの1つである。DPUを増加させる買収は、Ascendas Reitの欧州のデータセンターへの初の投資をしるすものである
欧州最大かつ最も成熟したコロケーションデータセンター市場であるロンドンに位置する2階建てのCroydon(写真)は、Ascendas Reitが買収する11の欧州のデータセンターの1つである。DPUを増加させる買収は、Ascendas Reitの欧州のデータセンターへの初の投資をしるすものである

管理者のエグゼクティブディレクター兼最高経営責任者(CEO)であるWilliam Tay氏は「この買収によりわれわれは、欧州の各主要市場にある入居状態の優れたデータセンターのポートフォリオを所有するという、他にない機会を得る。これにより、当社の既存のシンガポールのデータセンターのポートフォリオが補完され、当社が管理するこの分野への寄与分は15億シンガポールドル、もしくは投資運用資産の10%に増える。われわれはデータセンター事業の優れた潜在性を認識しており、機会があれば引き続き調達し、さらなる買収を行う」と語った。

▽買収提案の利点

1. 回復力の強いデータセンター資産クラスへのAscendas Reitの関与拡大

データセンター需要はデータおよびオンラインアプリケーションへの依存増大のほか、産業界全体に及ぶデジタル化の加速により拡大が見込まれている。

データセンター需要を今後も支えるいくつかの主要な傾向として、クラウドコンピューティング導入の増加やインターネットユーザーおよびモバイル端末数の増加、より大規模なデータストレージへの需要のほか、ビッグデータ分析やインターネット・オブ・シングス(IoT)、インダストリー4.0、5Gネットワーク、eコマース、ビデオストリーミングサービスなど、急成長している技術トレンドがある。

さらにデータの主権を認める各法は、企業が大規模な地元市場へのサービス提供のために欧州内でのデータ保管を選択することから、欧州のデータセンターの利益となることが見込まれている。

目標ポートフォリオにより、Ascendas Reitのデータセンターへの投資額は投資資産総額150億シンガポールドルのうちの10%(15億シンガポール・ドル)となり、2020年12月31日時点の4%もしくは5億シンガポールドルから増加する。

2. 目標ポートフォリオの93%(資産価値ベース)は欧州の主要データセンター市場に位置している

目標ポートフォリオは11のデータセンターから構成され、そのうち9(資産価値ベースで目標ポートフォリオの93%)は、欧州の上位データセンター市場であるロンドン、アムステルダム、パリという戦略的な場所に位置している。

ロンドン、アムステルダム、パリは欧州のコロケーション市場でそれぞれ1位、3位、4位の規模であり、コロケーション型の合計市場規模は2020年12月31日時点で約1383メガワット(「MW」)に上っている。(注3)

これらは大規模人口圏に近いことによる恩恵を受け、データセンタープロバイダーを引き付ける接続性とインフラを有している。

3. 欧州データセンター市場は、旺盛な普及水準によって記録的な容量拡大を記録している

CBREによると、コロケーション型データセンターの普及は、より多くの企業がデジタルトランスフォーメーション計画に乗り出していることを背景に、FLAP市場(注4)全域で2020年に新規供給を上回った。企業はますますクラウドサービスの利用を増やしており、その結果、クラウド提供業者からのコロケーション需要を促進している。コロケーションはまた、規模と複雑さが拡大している企業のIT需要を満足させるためにもより多く利用されている。

2020年にFLAP市場では、174MWの新規供給(フランクフルトが62MW、ロンドンが26MW、アムステルダムが57MW、パリが29MW)を背景に、合計201MW(フランクフルトが67MW、ロンドンが86MW、アムステルダムが32MW、パリが17MW)が利用された。

この結果、FLAP市場の空き室率は(2019年の21%から)19%へと改善した。2021年には空き室率は強力な需要に支えられて17%へとさらに低下する見込みである。現行の空き室への供給で満室となるのに要する年数である市場吸収(注5)は、(2019年の3.0年から)2020年12月31日には2.4年となり、2021年には2.3年に低下すると予想されている(注3)。

4. Ascendas Reitのポートフォリオの多様性を改善し、より多くのフリーホールド地を提供

買収提案により、Ascendas Reitのポートフォリオは地理的に広がり、投資資産のうち60%がシンガポール、14%が米国、オーストラリアが14%、英国/欧州が12%となる。

目標ポートフォリオの約67%(資産価値ベース)自由保有地にあり、残りの33%(注6)は加重平均土地リース期間が42.9年(注7)の自由保有地にある。目標ポートフォリオの買収完了を前提にすれば、Ascendas Reitのポートフォリオは、自由保有地の比率(資産価値ベース)が35.4%から37.5%(注8)へと増えることにより、一段と強化される。

5. 長期の加重平均賃貸借残存年数(「WALE」)とトリプルネットリース構造を伴った安定した持続可能な収入の流れ

目標ポートフォリオはレンタル収入により4.6年という長いWALEを有している。(レンタル収入による)リースの約83%は、1.0%~3.0%の年間賃貸料上昇を組み込んでおり、有機的な成長をもたらす(注9)。

2020年12月31日時点で、レンタル収入による目標ポートフォリオの58%が、トリプルネットベースでリースされており、保守、税、保険などのすべての資産出費はテナントが負担する。残りの42%はAscendas ReitがM&Eを保有し、資産出費に責任を持つコロケーション型データセンター内のリースで構成される。

6. 質の高い企業による顧客ベース全体の強化

目標ポートフォリオの97.9%(注9)は、質が高く、定評のある14の企業によって占められている。こうした顧客は、金融サービス、通信、情報技術、小売り(スーパーマーケット)、教育といった幅広い業界で事業を展開し、ぞれぞれのデータセンターの必要性に応じて資産をリースしている。

7. 1口当たりの分配金(「DPU」)が増大する買収

初年度の純資産収入(「NPI」)利回り(注10)は、取引前費用と取引後費用がそれぞれ約6.0%と5.7%である。買収提案が2020年1月1日に完了したと想定して(注11)、2020年1月1日に始まり2020年12月31日に終わった会計年度のDPUに対する参考値での影響は、0.189シンガポールドルの改善となる見込みである。

▽買収の詳細

Ascendas Reitは17日、完全保有する子会社を通じて売り手と売買契約を結び、買収提案は英国時間の17日に完了する見込みである。

9億460万シンガポールドルという検討合計額は、9億500万シンガポールドルとする第三者による目標資産の市場価値査定額に合致している(注12)。

Ascendas Reitは5540万シンガポールドルの推定取引費用を負担する見込みで、これには印紙税、専門家による顧問料、管理者に現金で支払われる取得費が含まれる(検討合計額9億460万シンガポールドルの1%に当たる約900万シンガポールドル)。

9億6000万シンガポールドルの買収総経費は、2020年11月10日に発表されたエクイティーファンド調達資金(注13)、負債による資金調達、および/もしくは自己現金資金によって賄われる。

▽目標ポートフォリオについて

11のデータセンターの正味賃貸可能合計面積は6万1637平方メートルである。 6つのデータセンターは自由保有地にあり、残りの5つのデータセンター(注14)は、賃貸期間が加重平均42.9年の借地にある。

Ascendas Reitは目標ポートフォリオを含め、シンガポールの96資産(90億シンガポールドル)、オーストラリアの37資産(21億シンガポールドル)(注15)、英国/欧州の49資産(17億シンガポールドル)、米国の30資産(21億シンガポールドル)からなる212資産(150億シンガポールドル)を所有する。 

買収提案と個々のデータセンターの詳細については、付随する(1)発表、および(ii)2021年3月17日付の投資家向けプレゼンテーションを参照。ともに「Proposed acquisition of a portfolio of 11 data centres in Europe(欧州における11のデータセンターのポートフォリオの買収提案)」の題名。 

▽目標ポートフォリオ統計

場所と資産数

11のデータセンター
英ロンドン:3資産
オランダ・アムステルダム:3資産
フランス・パリ:3資産
英マンチェスター:1資産
スイス・ジュネーブ:1資産

面積:

13万6816平方メートル

土地保有(資産価値評価)

自由保有地:6物件
借地:5資産(注16)、契約満期までの賃貸期間は加重平均42.9年

正味賃貸可能合計面積:

6万1637平方メートル

WALE(加重平均賃貸借残存年数)(総収入による):

4.6年

入居率:

97.9%

顧客総数:

14

賃貸構造(賃貸料所得による):

58% トリプルネット
42% コロケーション

 

(注1)買収提案は、目標資産を所有する特定の法人の発行済株式資本全体を取得することにより行われる。総対価は、売買契約に定められているように、完了運転資本調整の対象となる。詳細については、2021年3月17日付の「Proposed acquisition of a portfolio of 11 data centres in Europe」という題名の発表を参照。 

(注2)英国にある目標資産は約2億5025万ポンド、オランダ、フランス、スイスにあるその他の目標資産は約2億7685万ユーロで構成されている。このプレスリリースでは、英ポンド建てとユーロ建ての金額からシンガポールドル建て金額へのすべての換算に、それぞれ1ポンド=1.8395シンガポールドルと1ユーロ=1.6047シンガポールドルの具体的為替レートが使用されている。

(注3)ソース:CBRE Research, Q4 2020。データは、各都市のキャリア中立コロケーション市場を参照している。

(注4)「FLAP」は欧州における4大コロケーション市場であるフランクフルト、ロンドン、アムステルダム、パリの頭文字をとったもの。

(注5)過去5年間の固定平均取得に基づく

(注6)永久賃貸ベースの2物件を含む

(注7)2020年12月31日現在

(注8)2020年12月31日時点の試算

(注9)2020年12月31日現在

(注10)NPI利回りは、買収の初年度に予想される推定NPIを使用して導き出される

(注11)年間プロフォーマDPUの影響は、以下の仮定に基づいて計算される。a)Ascendas Reitが2020年1月1日に買収提案を完了し、2020年12月31日まで目標資産を保有および運営した。 b)買収提案は6億1250万シンガポールドル(総取得コストの約63.8%)および3億4750万シンガポールドル(36.2%)の追加借入により資金を調達する、およびc)管理者は、基本料金の80%を現金で、20%をユニットで受け取ることを選択。 

(注12)評価は、管理者およびHSBC Institutional Trust Services (Singapore) Limited(Ascendas Reitの管財人)により委託され、売上比較および収益資本化アプローチを使用して、Newmark Knight Frank Valuation & Advisory, LLCによって実行された。この独立した評価では、英国の不動産の市場価値の合計は2億5025万ポンド、その他の目標資産の市場価値は2億7710万ユーロだった。 評価日については、2021年3月17日付の「Proposed acquisition of a portfolio of 11 data centres in Europe」という題名の発表を参照。 

(注13)2020年11月10日付の「Launch of Equity Fund Raising to Raise Gross Proceeds of Approximately S$1200 million(約12億シンガポールドルの総収入を上げるための株式資金調達の開始)」の発表を参照。

(注14)永久賃貸ベースの2物件を含む

(注15)2021年1月13日に取得したオーストラリア・シドニーの1-5 Thomas Holt Driveを含む

(注16)永久賃貸ベースの2物件を含む

▽Ascendas Real Estate Investment Trust (www.ascendas-reit.com )について

Ascendas Real Estate Investment Trust(Ascendas Reit)は、シンガポールで最初で最大の上場ビジネススペース・工業用不動産投資信託である。2002年11月にシンガポール証券取引所(SGX-ST)に上場した。

Ascendas Reitの管理下にある投資不動産は2020年12月31日現在、137億シンガポールドルだった。ポートフォリオは、シンガポール、オーストラリア、英国、米国の先進国市場にまたがる200の物件で構成されている。Ascendas Reitのポートフォリオには、ビジネスパークとサイエンスパーク、郊外のオフィス資産、高仕様の工業用資産、軽工業用資産、物流・流通センター、統合された開発、アメニティー、リテール用資産などがある。

これらの資産には、研究開発、ライフサイエンス、情報技術、エンジニアリング、軽工業、物流サービスプロバイダー、電子機器、通信、製造サービス、サービス産業におけるバックルームオフィスサポートを含む広範な業界の1450を超える国際および国内企業のテナントベースが入居している。主要なテナントには、Singtel、Stripe、DSO National Laboratories、Pinterest、DBS、CareFusion、Wesfarmers、シティバンク、JPモルガンなどがある。

Ascendas Reitは、いくつかの株価指数の構成銘柄となっている。これらには、FTSE Straits Times Index、Morgan Stanley Capital International, Inc (MSCI) Index、European Public Real Estate Association/National Association of Real Estate Investment Trusts (EPRA/NAREIT) Global Real Estate Index、Global Property Research (GPR) Asia 250 などがある。Moody's Investors ServiceによるAscendasReitの発行者格付けは「A3」である。

Ascendas Reitは、アジア最大の多角的不動産グループの1つであるシンガポール上場のCapitaLand Limitedの完全子会社であるAscendas Funds Management (S) Limitedによって管理されている。 

▽CapitaLand Limited(www.capitaland.com )について

CapitaLand Limited(CapitaLand)は、アジア最大の多角的不動産グループの1つである。シンガポールに本社を置き、上場している同社は、2020年12月31日時点で約1325億シンガポールドル相当のグローバルポートフォリオを所有および管理している。CapitaLandのポートフォリオは、商業、リテール、ビジネスパーク、工業・物流、総合開発、都市開発だけでなく、宿泊施設や住宅を含む多様な不動産クラスにまたがっている。同グループは30カ国超の230以上の都市にわたって事業展開し、シンガポールと中国を中核市場として重視しつつ、インド、ベトナム、オーストラリア、欧州、米国などの市場で拡大を続けている。

CapitaLandは、世界最大の不動産投資管理事業の1つを有している。6つの上場不動産投資信託(REIT)と事業信託、および20を超える民間ファンドを管理している。CapitaLandは2002年にシンガポール初のREITを立ち上げ、現在、安定したREITと事業信託はCapitaLand Integrated Commercial Trust、Ascendas Real Estate Investment Trust、Ascott Residence Trust、CapitaLand China Trust、Ascendas India Trust、CapitaLand Malaysia Mall Trustから構成されている。

CapitaLandは、その活動の中核に持続可能性を置いている。CapitaLandは、責任ある不動産会社としてステークホルダーに長期的な経済的価値を提供し、事業を展開する地域社会の環境的および社会的幸福に貢献している。

ソース:Ascendas Reit

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