【マニラ(フィリピン)2021年3月17日PR Newswire=共同通信JBN】アジア開発銀行(ADB)の新ベンチャー部門、ADBベンチャーズ(ADB Ventures)(https://ventures.adb.org/ )は投資第1弾の2件を発表した。ADBベンチャーズは新興アジア・太平洋地域の緊急の開発課題に取り組む世界の初期段階のテクノロジー企業に投資する。
インドを本拠とするEuler Motors Pvt. Ltd.(https://www.eulermotors.com/ )は、電気自動車メーカー兼ラストマイル商業ロジスティクスを専門にする運送業者で、インドと東南アジアの持続可能モビリティー移行を加速している。Euler MotorsはシリーズAラウンドでADBベンチャーズ、Blume、Inventus、その他の投資家から940万ドルを調達した。
インドに本社を置くSmart Joules Pvt. Ltd.(https://www.smartjoules.co.in/ )は大規模な病院や商業ビルにエネルギー効率アズ・ア・サービス(energy efficiency-as-a-service)を提供、エネルギーコストを最大40%節減し、温室効果ガスの排出を削減している。Smart JoulesはSangamとADBベンチャーズが率いるシリーズAラウンドで410万ドルを調達、Max I. Limitedなどのエンジェル投資家も出資した。
この投資は、ADBベンチャーズ初の投資ファンドであるADBベンチャーズ・エクイティーファンド(ADB Ventures Equity Fund)が行った。
ADBのAshok Lavasa副総裁は「ADBベンチャーズはアジアの発展途上国でエコシステムを構築し、影響力の大きいクリーンテック(環境保全技術)、アグリテック(農業技術)、フィンテック(金融技術)、ヘルステック(健康技術)の革新に拍車をかける。われわれのビジョンは、2030年までに持続可能な開発目標(SDGs)に向けて、10億ドルの商業投資を集めることである」と語った。
ADBベンチャーズ・エクイティーファンドは2020年、フィンランド外務省、韓国政府、気候投資基金(CIF)のクリーンテクノロジー基金(CTF)、ノルディック開発基金(NDF)から6000万ドルの資金提供が約束された。ファンドは南・東南アジアの気候とジェンダーの影響に力を入れている。
フィンランドのElina Kalkku開発政策担当次官は「ADBベンチャーズ・エクイティーファンドは、フィンランドが開発優先課題を実行に移す完璧な手段である。ファンドは民間資金を活性化して、ジェンダー面を統合しながら気候課題に取り組む。フィンランドはADBと結束して、地域の開発課題に対応する」と話した。
韓国企画財政省で国際問題を担当するTaesik Yoon次官は「韓国のベンチャーエコシステムは、革新的なデジタル・グリーン経済移行を加速している。われわれはADBベンチャーズと緊密に協力して、アジア・太平洋地域で最先端クリーンテクノロジーを推進し、ポストCOVID-19時代に互いの繁栄を達成する」と語った。
気候投資基金の責任者、Mafalda Duarte氏は「われわれはADBベンチャーズについて、ADBによる気候イノベーションの広範な運用とネットワークを活用して、公的リスク資本と民間資本の動員が可能な独自の手段とみている」と話した。
ノルディック開発基金のKarin Isakssonマネジングディレクターは「ADBベンチャーズは重要な気候変動課題への取り組みに関し、民間部門の関与を通じて従来の開発アプローチへのタイムリーな補完になる。われわれは特にポストCOVID回復に関連のあるこの重要なイニシアチブで、ADBと協力できることを喜んでいる」と述べた。
ADBは、極度の貧困の撲滅に努めるとともに、豊かでインクルーシブ、災害等のショックに強靭で持続可能なアジア・太平洋地域の実現に向けて取り組んでいる。ADBは1966年に創立され、49の域内加盟国・地域を含め68の加盟国・地域によって構成されている。
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ソース:ADB Ventures