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Octapharma AG:未治療で重症の血友病A患者に対するNuwiq(R)の免疫原性に関するNuProtect試験の最終データを発表

Octapharma AG
2021-02-23 22:51 1733

ラーヘン(スイス), 2021年2月23日 /PRNewswire/ -- Octapharmaは23日、重度の血友病Aの未治療患者(PUP)におけるNuwiq(R)の免疫原性に関するNuProtect試験の最終結果が、有力医学誌「Thrombosis and Haemostasis」(Liesner RJ et al. "Simoctocog Alfa (Nuwiq(R)) in Previously Untreated Patients with Severe Haemophilia A: Final Results of the NuProtect Study" https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/abstract/10.1055/s-0040-1722623 )に掲載されたと発表した。

NuProtect試験(NCT01712438; EudraCT 2012-002554-23)は、Nuwiq(R)の免疫原性、有効性、安全性を評価するため2013年3月に開始された前向き・多国間・非盲検・非対照第3相試験だった。同試験では、17カ国の38の施設であらゆる年齢、民族の患者を募集、暴露期間100日または最大5年間観察した。110人の患者が登録されたNuProtect試験は、真正未治療患者に対する単一製品の調査としては最大規模の臨床試験だった。

出血の予防と治療のためNuwiq(R)を投与された、評価可能な105人の重度の血友病A未治療患者のうち:

*患者の16.2%(105人中17人)が高力価インヒビターを発現

*患者の10.5%(105人中11人)が低力価インヒビターを発現、うち5人は一過性だった

*患者の26.7%(105人中28人)が何らかのインヒビターを発現

NuProtect試験の調整治験責任医師で英国ロンドンのグレート・オーモンド・ストリート小児病院の臨床医、Ri Liesner博士は「NuProtect試験で明らかになったのは、Nuwiq(R)で治療を開始したPUPのインヒビター発現リスクが低いことだ。今回のデータは、Nuwiq(R)が、幼児や感染リスクの高い患者が多い、重度の血友病Aと新たに診断された人々にとって魅力的な選択肢となる可能性があることを示している」とコメントした。

第VIII因子補充(FVIII)に対するインヒビターの発現は、とりわけ初回治療開始時、医師だけでなく、患者やその家族にとっても懸念材料である。インヒビターはFVIII療法を無効化し、治療の選択肢を制限する。

今回のデータは、出血の治療と予防のためにNuwiq(R)を投与されている血友病A患者に関する豊富な臨床経験を補完するものである。

OctapharmaのIBU血液学責任者、Larisa Belyanskaya氏は「Nuwiq(R)は、PUPのインヒビターリスクを最小限に抑えることを目的として、ヒト細胞株内で開発された。この目的を反映し、この重要な治療課題への取り組みにプラスになると期待している今回の前向きなデータを共有できるのはうれしい」と語った。

Octapharma取締役のOlaf Walter氏は「血友病A患者は生涯の治療を決めなければならないということを、われわれは知っている。今回のデータは、Nuwiq(R)には、治療を開始するPUPとその家族を安心させられる見込みがあることを浮き彫りにした。われわれは今回の発表で、全ての患者が健康的な生活を送れるようにするというOctapharmaの目標に近づいている」とコメントした。

米国食品医薬品局(FDA)は今年初め、Nuwiq(R)の処方情報にNuProtect試験の免疫原性データを含めることを認めた。NuProtect試験のそれ以外の分析結果についても、発表が計画されている。

今回の発表の共著者でカナダのマクマスター大学小児科教授のAnthony Chan教授は「Nuwiqを開発し、試験を後援し、血友病A患者に非常に優れた治療法を提供してくれたOctapharmaに祝辞と謝辞を申し上げたい」と語った。

Octapharmaは、全ての参加施設、および患者とその介護者の本試験への貢献にも謝意を表したい。

▽Nuwiq(R)について

Nuwiq(R)(simoctocog alfa)は、第4世代の組換え型第VIII因子(rFVIII)タンパク質で、化学的改質や他のタンパク質との融合をせずにヒト細胞株内で産生される(注1)。ヒトあるいは動物由来の添加物なしに培養され、抗原性の非ヒトタンパク質エピトープを欠き、フォン・ウィルブランド因子(注1)と高い親和性がある。Nuwiq(R)治療は、59人の子供を含む、重度の血友病Aの治療歴のある患者(PTP)201人(190個人)を対象とする7件の終了済み臨床試験で評価されてきた(注1)。Nuwiq(R)は、250、500、1000、2000、2500、3000、4000国際単位(IU)で提供されている(注2)。Nuwiq(R)は、全年齢層の血友病A(先天性FVIII欠乏症)患者の出血の治療と予防で使用が承認されている(注2)。

(注1)Lissitchkov T et al. Ther Adv Hematol 2019; 10:2040620719858471.

(注2)Nuwiq (R) Summary of Product Characteristics.

▽血友病Aについて

血友病Aは、第VIII因子(FVIII)の欠乏に起因するX連鎖遺伝性出血性疾患で、治療せずに放置すれば筋肉や関節からの出血、ひいては関節症や重度の病的状態につながる可能性がある。世界中の男性の1万人に約1人が同疾患に罹患している。FVIII補充療法による予防は、出血症状の回数と永続的関節損傷のリスクを減らす。

▽Octapharmaについて

スイスのラーヘンに本社を置くOctapharmaは、世界最大のヒトタンパク質メーカーの1つで、ヒト血漿およびヒト細胞株からヒトタンパク質を開発、製造している。

Octapharmaは世界中で9000人以上を雇用、血液学、免疫療法、救命救急の3つの治療分野にわたる製品で、118カ国の患者の治療をサポートしている。

Octapharmaは、オーストリア、フランス、ドイツ、メキシコ、スウェーデンに7つの研究・開発施設と6つの最先端製造施設を置き、欧州と米国で160以上の血漿献血センターを運営している。

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ソース: Octapharma AG