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LED照明開発で2021年エリザベス女王工学賞(QEPrize)を受賞

QEPrize
2021-02-05 19:28 1046

赤崎勇氏、中村修二氏、ニック・ホロニアック・ジュニア氏、M・ジョージ・クラフォード氏、ラッセル・デュピュイ氏が、世界で最も権威のある工学賞を受賞しました。

ロンドン, 2021年2月5日 /PRNewswire/ -- すべてのソリッドステート照明技術の基礎となるLED照明の創案と開発の功績に対し、2021年エリザベス女王工学賞が授与されました。LEDとソリッドステート照明が世界に与えた影響のみならず、この技術がエネルギー消費の削減と気候変動への取り組みに多大な貢献をしたことで、赤崎勇氏、中村修二氏、ニック・ホロニアック・ジュニア氏、M・ジョージ・クラフォード氏、ラッセル・デュピュイ氏の受賞が決定しました。

2013年の第一回授賞以来、エリザベス女王陛下の名で授与されるこの賞は、エンジニアリングにおける画期的なイノベーションを称えてきました。2021年の受賞者は、エリザベス女王工学賞財団会長であるマディングリー男爵ブラウン卿によって本日発表されました。アン王女殿下が受賞者に祝福のメッセージを贈られています。

ソリッドステート照明技術は、私たちの世界を照らす方法を変えました。これは、デジタルディスプレイやコンピューターの画面から、持ち運び可能なレーザーポインター、自動車のヘッドライト、信号機まで、あらゆる場所で見ることができます。現在の高性能LEDは、世界中の効率的なソリッドステート照明製品に使用されており、エネルギー消費を削減することにより世界経済のサステナブルな発展に貢献しています。

可視光LEDは現在、世界的な産業となっており、低コスト高効率の照明を提供することにより、その市場規模は2025年までに1,080億ドルを超えると予想されています。LED照明は、従来の白熱電球や電球型蛍光灯と比較して75%エネルギー効率が高く、二酸化炭素排出量を削減する上で重要な役割を果たしています。LED電球は、白熱電球の25倍長持ちし、これを多くの人が使用することで、建物の冷房に必要なエネルギーを削減することができます。そのためこれらは、照明における「緑の革命」と呼ばれています。

「人類の諸問題を解決するには、エンジニアリングが不可欠です。エリザベス女王工学賞のことは世界中の誰もが知っています。最も重要なことは、これがチームに授与された賞だということです。私が1980年代に成し得たことは、それ以前の研究成果があったおかげなのです。1年半の間、毎日朝から晩までリアクターを改造していたあの頃、今日のこの成功は想像もしていませんでした」 中村修二教授

「私の人生においてとても特別な瞬間です。エリザベス女王工学賞は非常に権威があり、王室に業績を認められるのは非常にすばらしいことです。私のキャリアにおいて最高の栄誉と言えるでしょう。エンジニアリングとは驚異的なものであり、世界にこれほど大きな影響を与えたものに多少なりとも貢献できたことを誇りに思います」 ジョージ・クラフォード博士

「この受賞を、友人や同僚たちと分かち合いたいと思います。私たち5人全員がそれぞれ重要な役割を果たしました。今回の受賞は非常に大きな意味があります。リアクターの手作りに昼夜を問わず打ち込んでいた時代、私たちを指導してくれたのがニック・ホロニアック教授でした。彼は私たちを引き込み、私たちは彼に刺激され、エンジニアリングという冒険を始めることとなったのです」 ラッセル・デュピュイ教授

「本年の受賞者は、人類がより優れた方法で環境を利用していく手立てを得るのに役立っただけでなく、それをサステナブルな方法で実現することを可能にしました。彼らは、現在当然のように考えられている製品を生み出しましたが、それらは人類がこれから何世紀にもわたって自然と調和して生きていくために、大きな役割を果たすでしょう」 エリザベス女王工学賞財団会長マディングリー男爵ブラウン卿

「このイノベーションの影響は過小評価されるべきではありません。この技術によって、照明ははるかに安価になり、新興経済国にも手に届きやすいものとなります。LEDはたとえば、以前はパラフィンランプ以外に選択肢がなかった漁船で使用されています。LEDはより安価で安全です。これはエンジニアリング上の輝かしい成果であるだけでなく、環境に大きなインパクトを与える社会的なインパクトでもあります」 エリザベス女王工学賞審査委員長クリストファー・スノーデン教授

受賞者は、今年後半に開催されるセレモニーで正式に表彰され、賞金100万ポンド、

そして、2021年Create the Trophy(クリエイト・ザ・トロフィー)コンテストの優勝者であるイギリス出身の20歳のデザイン学生ハンナ・ゴールドスミスさんがデザインした、エンジニアリングを象徴するトロフィーが贈られます。

ブラウン卿はまた、エリザベス女王工学賞の授与のサイクルを変更することを発表しました。エンジニアリングが絶えず進化しているのと同様にエリザベス女王工学賞も進化しているという事実を反映し、同賞は今後毎年授与されることとなりました。授賞のサイクルが短縮されることにより、エンジニアリングのすばらしさを認識する機会が増加します。

この変更についてブラウン卿は語ります。「エリザベス女王工学賞は、イノベーションの新時代には新しいアプローチが必要であると認識しています。エンジニアリング、そしてその社会における位置付けが進化し続けるにつれて、賞も進化していかなければなりません。私たちは視野を広げ、現代の多様なエンジニアリングの世界を認識するためにさらに力をつくしていきたいと考えています。」

「エンジニアリングにとって非常にすばらしい年であった今年を称え、人類の進歩の物語の中心にあるエンジニアリングを祝福するため、最大の敬意を持ってこの賞を贈ります」

さらに見る:qeprize.org 

以上

その他の引用:

エリザベス女王工学賞の審査委員会より:

ジャン=ルー・ シャモー博士「このイノベーションは世界中に影響を与え、50年以上にわたって進化を続けてきました。この技術は、特にこの10年、さまざまな分野に応用されてきました。これからはさらにそれが進むでしょう。特に、その省エネ性は驚くべきものがあります。このテクノロジーを利用するすべての人が、おそらく気付かないうちに、より環境にやさしい選択をしているということになります」

カルロス・エンリケ・ジェ・ブリト・クルス教授:「エリザベス女王工学賞そのものが極めて重要な存在です。すばらしい技術に光を当てるだけでなく、若い人たちの興味を引き付け、世界中の若いエンジニアが目指すロールモデルを作っています。エンジニアリングは困難でやりがいがあり、刺激的な仕事です。あなたがエンジニアなら、どんなことでも可能です。エンジニアリングによって、ソリューションを生み出すことも、これまで誰も解決できなかった複雑な問題を解決することもできるのです」

リン・グラッデン教授:「2021年の受賞者は、すべて『緑の革命』の功労者です。LEDが消費するエネルギーは、従来の電球よりも約80%少なくなっています。今後10年で照明の大部分はLEDへと変わっていくでしょう。これによって世界の電力の約10%を節約することができます。受賞者の貢献は言い表せないほどに大きなものです。より耐久性があり信頼性が高く、より環境にやさしい光源を手頃な価格で人々に提供できることはすばらしいことです。人々の生活への影響は広範囲に及びます。これは、1日のうちで勉強や仕事など、生活に使える時間が増えることを意味するのです」

ラインハルト・ヒュッテル教授・博士・名誉博士:「このイノベーションの最大の貢献は環境面にあり、地球の気候変動を食い止めるための力となるでしょう。この技術によって、私たちは照明についての完全に新しいアプローチを得たのです。今や私たちはそれをあらゆる場所で見ることができます」

ジム・アル=カリーリ教授:「5人の受賞者それぞれが、このテクノロジーの初期段階から開発、そしてその応用にいたるまで、独自の方法で貢献してきました。さらに、LEDはフィラメントを熱する必要のある白熱灯と比較して、極めて効率的です。これはエネルギー消費の削減に非常に大きな効果をもたらし、電力供給が限られている地域に光を灯すことを意味します」

李静海教授:「科学は人類の礎となる知識を与えます。エンジニアリングは私たちに解決策を授けます。このエンジニアリングの成果がなければ、私たちには成し得えなかったことがたくさんあります。LED照明は、自動車からコンピューターの画面、街灯から病院でのウイルス除去装置まで、あらゆる場所で使われています」

ラグナス・アナント・マシェカール博士:「このテクノロジーは大変革をもたらすものです。この技術は、今日世界が直面している最大の課題のひとつ、すなわち二酸化炭素排出量の削減によって気候変動を抑制し、より環境にやさしい未来を作っていくことに対処するための力となります。信じがたいほどのイノベーションであるだけでなく、手頃な価格で簡単に製造できるため、その影響は広範に及んでいます。LEDを使うことで、たとえばインドでは、よく使われる灯油ランプなどといった他の照明の毒性に人々がさらされずにすみます」

イリヤ・マロッタ:「エリザベス女王工学賞の目的は、エンジニアリングのイノベーションと創造性を通じて、世界の問題をいかにして解決できるかを世界に示すことです。2021年の受賞者の出身国はさまざまですが、彼らは集結し、すばらしいものを作り上げました。それは、エンジニアが力を合わせることによって成し得る、驚くべき成果を示しています。電球を作るという話は歴史書にすでに載っていると思う人もいるでしょう。しかしそれは今日でも起こっており、私たちはそれに関わった人々から学ぶことができるのです」

ダン・モート・ジュニア教授:「このすばらしい受賞者のグループは、特に世界が化石燃料の消費削減という課題に直面している今、地球にとって間違いなく最も重要なイノベーションを生み出したと言えるでしょう。LEDは燃料を必要としませんが、幅広い照明ニーズに対応し、環境汚染を広げることなく、非常に質の高い光源を作り出します。毎年何億個ものLEDが製造されています。世界地図にピンを刺していくと、LEDを使用している場所に必ず当たるはずです。何しろLEDは世界のいたるところで使われているのですから」

ヴィオラ・フォーゲル教授・博士・名誉博士: 「このイノベーションが世界に与えるインパクトは非常に大きく、私たちの地球にすばらしい影響を与えています。エリザベス女王工学賞は、若者が自分の才能を信じ、今後重要となる課題を見つけることがいかに大切であるかを示しています。今日私たちが取り組む必要のある課題は非常に多く、若い世代の人々は、より良い世界を作るために自分の才能をどのように賢く使うことができるかを絶えず自問していかなければなりません」

ヘンリー・ヤン博士:「エンジニアは問題を解決します。社会は、私たちが問題を解決するのを助けるエンジニアを必要としています。特に人口が増え続けている今、人々の生活の質と健康を継続的に改善するため、これまでにないテクノロジーが必要なのです」

Create the Trophyの審査委員会より:

サー・イアン・ブラッチフォード:「今年のCreate the Trophyコンテストの審査は、非常に困難でしたが、それでも審査は常に刺激的で楽しいものです。受賞したデザインは、優雅さと目を引く面白さを兼ね備えています。それは、科学やエンジニアリングを詰め込んだ回路基板からインスピレーションを得たものでした。優勝したハンナのデザインは大胆であったため、私たちの心を引きつけました。それは、受賞者の皆さんが自宅のマントルピースに飾ることを誇らしく思える出来でした」

ロマ・アグラワル:「今年は特に審査が難しいと感じました。すばらしいデザインがたくさんありましたから!結局私たちは、エンジニアリングで使われる回路を美しい有機的なフォルムに変換するというハンナのアプローチを高く評価しました。私は特に、デザインに深みを出すために立体感を巧みに使った彼女の手法が非常に気に入っています。アタルヴァの作品も大変印象に残りました。古い日本の建具の技法を思い起こさせるデザインで、向きを変えることで内側のなにもないスペースに目を向けた、違った見え方をするデザインに面白みを感じました」

ゾーイ・ラフリン:Create the Trophyコンテストの優勝作品は、美しくデザインされていました。抽象的でありながら、その中の意味を読み取ることができるのです。最終候補者リストにはさまざまな年齢層の人が含まれ、インドからイタリアまで、世界のあらゆる場所からの参加者が並んでいました。そこには非常に力強いテーマがありました。それは普遍性、私たちを結びつけるもの、そしてエンジニアリングが象徴する努力です。もしあなたがものを作ることや問題解決に興味があるなら、きっとエンジニアリングにも興味を持つでしょう」

レベカ・ラモス:Create the Trophyコンテストの優勝作品のフォルムは巧妙に構成されており、デザインもよく考えられたものでした。これがどのように見えるか、そしてどのように作られるかが私たちにははっきりとわかりました。デザインとエンジニアリングは結びついているのです。これらがお互いを排除するものではないことを明らかにすることが私の人生の使命のひとつです。デザイナーが、材料が持つ物理的な側面を理解し、そこから創造性を自由に羽ばたかせることができるのなら本当にすばらしいことです

編集者への注記:

2021年エリザベス女王工学賞について

エリザベス女王工学賞はエンジニアリングの先駆者を称え、エンジニアがあらゆる分野や応用における可能性の境界を広げる力となることを奨励しています。そして、若い世代がエンジニアリングをキャリアの選択肢のひとつと考え、将来の課題の解決に力をつくすよう鼓舞しています。

エリザベス女王工学賞は、エリザベス女王工学賞財団によって運営されており、次の協賛企業からの資金援助を受けています。BAE Systems plc、BP plc、GlaxoSmithKline、Hitachi, Ltd.(株式会社日立製作所)、Jaguar Land Rover、National Grid plc、Nissan Motor Corporation(日産自動車株式会社)、Shell UK Ltd、Siemens UK、Sony(ソニー株式会社)、Tata Steel Europe、Tata Consultancy Services、Toshiba(株式会社東芝)

2021年の受賞者には、合計100万ポンドの賞金が授与されます。

2021年の対象となったのは以下の通りです。

  • 最大5名までの存命の人物。
  • あらゆる国籍の人物。
  • エンジニアリングの画期的なイノベーションで、人類に世界的な利益をもたらした人物。自己推薦は不可とします。
  • 財団理事は、合理的な意見によって、候補者、指名者、または身元照会先その他の指名または賞全般の間に利益相反がある、またはその可能性が高いと認められた場合、指名を退ける権利を留保しています。

審査員は、次の基準を使用して、エリザベス女王工学賞のひとりまたは複数の受賞者を選出します。

  • 候補者は、エンジニアリングにおけるどんな画期的なイノベーションを達成したか。
  • このイノベーションはどのように人類に世界的な利益をもたらしたか。
  • この研究開発で中心的な役割を果たしたと主張する可能性のある他の人物はいるか。

2022年以降のエリザベス女王工学賞授与サイクルの変更について

エリザベス女王工学賞は2022年より、エンジニアリングのすばらしさを認識する機会を増加させることを目的に、授賞のサイクルを短縮することとなりました。

2021年以前のエリザベス女王工学賞受賞者には、合計100万ポンドの賞金が授与されています。2022年以降の受賞者は、50万ポンドの賞金が授与されます。エントリー基準および審査基準に変更はありません。

Create the Trophyコンテストについて

エリザベス女王工学賞受賞者のトロフィーは、Create the Trophyコンテストから生まれます。優勝デザインは、エンジニアリングとデザイン界全体から幅広く集められた専門家から成る審査員団によって選出されます。このコンテストは、世界中の若い人々(14〜24歳)に参加の機会を提供し、最新の3Dデザインテクノロジーを使用したデザイン技術の審査を行います。

取材のご依頼

詳細の問い合わせまたは取材のご依頼については、QEPrize@Edelman.comまでお問い合わせください。

 

 

ソース: QEPrize