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COVID-19第1波が肝臓がん治療に大きな影響、Digital Liver Cancer Summit 2021で調査発表

European Association for the Study of the Liver (EASL)
2021-02-05 07:00 2152

ジュネーブ, 2021年2月4日 /PRNewswire/ -- Digital Liver Cancer Summit 2021(2021年デジタル肝臓がんサミット):COVID-19が肝臓がんに及ぼす影響を評価する世界的調査で、この疾病のスクリーニング、診断、治療の遅れが明らかになり、専門家は肝臓がんの生存率について厳しい警告を発した。

スクリーニングプログラム、画像診断、生検の遅れ、肝臓がん患者の治療に携われる医師の数の削減、手術の中止、臨床試験に参加する患者数の減少は、この調査で報告された諸問題のほんの一部である。

世界的なLiver Cancer Outcomes in Covid-19 (CERO-19) Survey(Covid-19下の肝臓がん転帰調査)は、Hospital Clinic of BarcelonaのBarcelona Clinic Liver Cancerグループ、CIBEREH、およびミラノのOspedale Maggiore Policlinico が主導し、COVID-19パンデミックの第1波の期間中に参加した76の大規模がん治療センターが含まれており、これらのセンターの87%が肝臓がん患者の臨床診療業務を変更したことが明らかになった。これらのセンターは欧州、北米、南米、アフリカ、アジアに及んでいる。

世界では毎年約80万人が肝臓がんと診断されており、70万人が死亡している。

European Association for the Study of the Liver(EASL、欧州肝臓病学会)のDigital Liver Cancer Summit 2021で2日発表された調査結果は、診断とケアの中断の一覧を明らかにした。総計40.8%のセンターが診断手順を変更し、80.9%がスクリーニングプログラムを改め、39.5%が画像検査を修正したと述べた。

調査研究の主執筆者であるSergio Munoz-Martinez博士は「調査結果は、パンデミックの第1波の期間にCOVID-19が世界中の肝臓がん患者のスクリーニング、診断、治療に及ぼした影響を反映している。今回の危機に基因する肝臓がん管理の変更は、より多くの患者が後期のがんと診断される可能性を高めることになる」と説明した。

これまでの研究では、転帰の不良は2カ月間の治療の待機または遅延と関連していることが明らかになっている。

肝臓腫瘍科の看護師が患者との電話相談(診療)とサービスのデジタルトランスフォーメーションにおいて、より中心的な役割を果たしていることが明らかになった。Munoz-Martinez博士は「COVID-19の危機は、肝臓腫瘍科の看護師がその役割の拡大を反映するための投資、および患者とその家族の教育とカウンセリングへの投資を促進した」とコメントした。

「将来の分析は、この壊滅的な健康危機の間に実行された戦略の臨床的効果(有効性)に関する貴重な情報を提供することになろう」

 

 

ソース: European Association for the Study of the Liver (EASL)