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『スマートフォンが車のキーになる』LG Innotek「デジタルカーキー・モジュール」開発

LG Innotek
2021-01-26 08:00 1518
  • 超広帯域(Ultra Wideband)技術の適用
  • 業界最高レベルの位置認識精度、セキュリティ強化
  • 「自動車用デジタルキーのマーケット攻略を加速化」

【ソウル(韓国)2021年1月26日PR Newswire】LG Innotek(代表 チョン・チョルドン)が位置認識精度とセキュリティを強化した「デジタルカーキー(Digital Car Key)・モジュール」開発に成功したことを25日に発表した。

LG Innotekが開発した「デジタルカーキー・モジュール」。当該モジュールは、既存製品に比べて5倍ほど正確にスマートフォン位置を検知でき、セキュリティを一層強化した。
LG Innotekが開発した「デジタルカーキー・モジュール」。当該モジュールは、既存製品に比べて5倍ほど正確にスマートフォン位置を検知でき、セキュリティを一層強化した。

「デジタルカーキー・モジュール」は、車両に搭載して車とスマートフォン間の無線データの送受信を可能にする通信部品である。デジタルキーは、スマートフォンを用いて車のドアを開閉したり、エンジンをかけたりできる次世代の車のキーである。ドライバーは、スマートフォンで車両制御はもちろん走行距離、燃費、タイヤの空気圧などの車両の状態も一目で確認できる。

LG Innotekが開発した「デジタルカーキー・モジュール」
LG Innotekが開発した「デジタルカーキー・モジュール」

特にデジタルキーは、アプリケーションを通じて他人に貸すことができ、トランクの開閉などの特定機能だけを許可することもできる。キーを持ち歩く必要がなく、車のキーを失う恐れもなくてスマートフォンが車の内部にない場合には運転できないため、車両盗難の危険が少ない。

最近カーシェアリング、レンタカーなどの車両共有産業が成長することで、デジタルカーキー・モジュールの需要は毎年増加している。しかし、既存のデジタルカーキー・モジュールはスマートフォンの位置認識精度が低く、通信ハッキングなどのセキュリティ性能面の危険のために適用が困難であった。

今回LG Innotekが開発した「デジタルカーキー・モジュール」は、近距離無線通信技術のUWB(Ultra Wideband、超広帯域)技術とオリジナルのアルゴリズムを適用して位置認識精度を高めた。これと共に、オリジナルの通信ハッキング防止技術でセキュリティを強化したこともメリットである。

  • 業界最高レベルの位置認識精度、セキュリティ強化

LG Innotekの「デジタルカーキー・モジュール」を車両に適用すると、既存に比べて5倍ほど正確にスマートフォンの位置を検知することができる。実際のスマートフォンの位置とモジュールが認識した位置の誤差範囲は50cmから10cm以内に縮まった。

例えば、既存のカーキー・モジュールが5m離れた所にあるスマートフォンを4.7mから5.2m間にあると認識するのに対して、LG Innotekの新しいデジタルカーキー・モジュールは4.9mから5m以内に位置していると比較的正確に認識することができる。

このために、LG InnotekはBLE(Bluetooth Low Energy、低電力ブルートゥース)に比べて距離と方向精度が高いUWB技術を使用した。さらにオリジナルの無線通信アンテナ設計技術と独自開発した位置測定アルゴリズムを適用した。

「デジタルカーキー・モジュール」がスマートフォンの位置を正確に把握するほど、便利で多様な機能を実装できる。デジタルカーキー・モジュールは、ドライバーのスマートフォン位置を認識して運転席のドアだけを予め開けておくことも可能であり、自動でエンジンをかけることもできる。

それだけではなく、カスタマイズされた走行環境を提供できる。数人が一台の車をシェアする場合、各自のスマートフォンの位置を認識して、運転席のシートやサイドミラーなどをドライバー毎に最適化して自動的にセットする。同じデジタルカーキーを持つ複数の人が同時に搭乗しても、その中で現在運転席に座っている人が誰かを正確に把握できる。

この製品はセキュリティを高めた。独自開発した通信ハッキング防止技術を適用して、車両とスマートフォン間の通信操作や電波妨害が発生しない。スマートフォン紛失やデジタルキーハッキングによる車両盗難事故を大幅に減らすことができる理由である。

このすべての機能を搭載しても「デジタルカーキー・モジュール」は小さくてスリムなデザインである。超精密・高集積技術でクリップ一つのサイズであるモジュールにRF(Radio Frequency、無線周波数)素子、パワーブロック素子などの約60個の部品をすべて搭載した。コンパクトなサイズで車両の内外部どこにでも自由に装着できる。

その他にもグローバルデジタルキー標準化団体であるカー・コネクティビティ・コンソーシアム(CCC: Car Connectivity Consortium)の最新標準に従っているため、国、地形、車種に関係なく使用できる。LG Innotekは、このコンソーシアムの核心メンバーであり、世界の主要企業と共にデジタルカーキーの標準化に積極的に参加している。

  • 「自動車用デジタルキーのマーケット攻略を加速化」

LG Innotekは、「デジタルカーキー・モジュール」で次世代の車両通信部品マーケット攻略に積極的に乗り出す計画である。LG Innotekは、2020年から量産を目標として韓国、アメリカ、日本、ヨーロッパの完成車および車両部品のグローバルメーカーを対象とするプロモーション活動を積極的に行っている。

LG Innotekのユ・インス電装部品事業担当者は、「デジタルカーキー・モジュールを活用して顧客価値を高める様々なモビリティーサービスの実装ができる」と語り、「ドライバーに便利かつ安全で楽しいドライブを提供する革新的な部品を引き続き公開する予定である」と話した。

グローバル市場調査機関のStrategic Analyticsによると、グローバルデジタルキー適用車両は2020年の630万台から2025年には2,890万台と360%ほど増加すると予想している。

詳細については、www.lginnotek.com のWebサイト参照。

ソース: LG Innotek
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