【北京2020年12月14日PR Newswire】北京フォーラム2020が12月5日に北京大学にて開幕し、複数のプラットフォームにおいて2カ国語でライブ放送された。北京大学、北京市教育委員会及び崔鍾賢学術院(CIAS)の共催によるこの国際的な学術イベントは、今年、「文明の調和と共同繁栄--パンデミックの影響下のグローバリゼーションにおける新たな挑戦と機会」をテーマに、ポストコロナ時代における世界の発展に焦点を当てた。中国および海外の著名な学者が出席し、知見を提供し、世界の共通課題について議論を行った。
開幕式は邱水平北京大学校務委員会主任により司会され、第10・11期全国人民代表大会常務委員会副委員長を務めた韓啓徳氏、アントニオ・グテレス国連事務総長、郝平北京大学学長、崔泰源(Chey Tae-won)SKグループ会長、世界経済フォーラムの創設者であるクラウス・シュワブ(Klaus Schwab)氏、福田康夫元日本首相が、オンラインまたは会場でスピーチを行った。中国政治協商会議(CPPCC)の裘援平常務委員が特別講演を行った。
アントニオ・グテレス氏は、フォーラムに対し、祝賀の意を表すとともに、中国の持続可能な開発目標(SDGs)に関する進展を高く評価した。また、世界に対し、公衆衛生危機から学ぶよう呼びかけ、国際協力の重要性についても強調した。
郝平氏は、パンデミックに直面しながらも社会の発展を推進するために大学が担うべき使命について、考えを述べた。また、郝氏は、大学は未来に照らした発展を求めて教育モデルを改革する必要があると言及した。
クラウス・シュワブ氏は、調和を追求するには、真実と信頼が最も重要な基礎だと確認した。
さらに、崔鍾賢学術院の朴仁国(Park In-kook)院長が議長を務める基調講演のセッションでは、コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ(Joseph Stiglitz)教授、ケンブリッジ大学のステファン・トーペ(Stephen Toope)副総長、中国疾病予防コントロールセンター(CDC)の呉尊友首席専門家、国際ワクチン研究所(IVI)のジェローム・キム所長、北京大学の黄如副学長が、世界の展望について知見を共有した。
ジョセフ・スティグリッツ氏は、複数の危機に直面している時代においてこそ、国際協力が重要だと述べた。氏は「危機と多数の試練に対応するために、国際協力を必要としているが、これまでの数年間には国際協力においても、私達は危機を経験してきた。…より地球に優しく、より平等で、より柔軟性のある、より知識に基づいた方法でポストコロナ時代の経済を再構築する必要がある」と話した。
「人は孤立して生きていけるものではない」という言葉を引用したステファン・トーペ氏は、人間にも、世界の大学にも、あてはまると考えていた。氏は、公平かつオープンな提携関係からのみ得られる多様な背景・考え方・専門知識によって、知識が構築されていることから、学術機関は協力し続ける方法を見つけなくてはならないと付け加えた。
呉尊友氏は中国のコロナウイルス感染症の蔓延経緯を振り返り、中国の感染症対策として取組んできたことを詳細に説明した。「4つの早期措置」、すなわち早期発見、早期報告、早期隔離、早期治療は、急性感染症への対応として大変重要だと述べた。さらに、「中国はウイルスの封じ込めに成功したが、率直に言って、世界的なパンデミックがコントロールされるまでは、完全な回復を遂げることは不可能」と指摘した。
ジェローム・キム氏は、世界の新型コロナウイルスのワクチンの生産に注目し、ワクチンの研究開発と生産は、世界共通の課題だと強調した。キム氏は、人々はグローバル化に自信を持つべきだと促すと同時に、世界の全ての国と地域にワクチンが平等に行き渡ることが世界全体の公衆衛生に資すると強調した。
メインフォーラム以外に、北京フォーラム・ウェビナーシリーズとして知られる8のサブフォーラムが設けられている。サブフォーラムにおいては、デジタル社会における中国の歴史研究、中国のヘルス産業、激動する世界における国際公共政策などのテーマについて深く議論された。
北京フォーラムは「文明の調和と共同繁栄」を総テーマとし、2004年から毎年開催され、これまでに80以上の国と地域から6500名以上の政界要人や学者などが参加し、世界の学術などの進歩に役立つ貴重な提言と知見が数多く集められている。
(日本語リリース:クライアント提供)