バーゼル, スイス, 2020年11月10日 /PRNewswire/ -- SARS-CoV-2の効果的で安全なワクチンの迅速な開発はSwiss Rockets AGの最優先課題です。スイスの革新的な技術と専門知識の活用し、目標を達成するためにバーゼルを拠点とする子会社RocketVax AGを設立しました。
「SARS-CoV-2ワクチンの開発は予想以上に複雑であり、第一世代のワクチンは、SARS-CoV-2パンデミックの世界的な多くの悪影響を終わらせるために必要な、長期的に持続する高いレベルの保護を提供することができない可能性があります。主なSARS-CoV-2ワクチン候補の多くは、1つのコロナウイルスタンパク質、特にウイルスの細胞内侵入に必要なスパイクタンパク質でタグ付けしたアデノウイルスなどの他のウイルスを使用しています。しかし、このようなワクチンが SARS-CoV-2に対して強力で持続的な防御を実現する可能性は低いと考えられます。できる限り多くのSARS-CoV-2タンパク質をカバーしながら、病原性を持たないワクチンを開発することが重要だと考えています」(Swiss Rocketsの会長兼CEO Vladimir Cmiljanovic)
バーゼル大学のウイルス学者でありRocketVaxの非臨床開発プロジェクトリーダー Thomas Klimkait教授は、次のように説明しています。「RocketVaxは、革新的な次世代ワクチンとして、完全でありながら『複製をブロックした』SARS-CoV-2ウイルスを開発し、ウイルス粒子に含まれるすべての必須タンパク質成分をヒト免疫系に提示しようとしています。」活性成分の作製には新しい方法を取り入れています。RocketVaxは、第一段階としてETHのスピンオフ企業Gigabases Switzerland AGの画期的なDNA合成技術を採用しました。免疫応答に最適な人工ウイルスのゲノムの遺伝子配列は、高い計算能力と人工知能を用いて設計されています。設計されたゲノムには、ウイルスの複製に必要な必須要素が一つ欠けています。この要素をヒトの産生細胞から取得することで、実験室では完全なウイルス粒子を得ることができます。この「人工ウイルス」は、ワクチンとして使用するために大量に作ることができます。この技術は、様々なゲノム配列を迅速に作り、ウイルス配列の一つまたは混合物を使用したワクチンを作ることを可能にします。また、将来発生する可能性のあるSARS-CoV-2の変異株を組み込むこともできます。
RocketVax AG設立とETHスピンオフGigabases Switzerland AGから発明者の権利を取得
Swiss Rocketsは、ETHのスピンオフ企業Gigabases Switzerland AG の画期的なDNA合成技術を用いたSARS-CoV-2ワクチンの独占開発権を取得しました。次世代のSARS-CoV-2ウイルスワクチンは、Gigabasesとスイスの主要な大学や研究機関の専門家からなるコンソーシアムの共同開発となる予定です。
この目的のために、Swiss Rockets はバーゼルにRocketVax AGを設立し、バーゼル=シュタット準州およびバーゼル大学と協力するインキュベーターとして、開発に必要なオフィスと実験室のスペースを備えたインフラを提供しています。これにより、RocketVaxは、開発に必要なバイオセーフティラボにアクセスすることができます。また、Swiss Rocketsは中期的にRocketVaxの開発に追加資金を投資するアクセラレータとしての役割も果たし、国内および国際的な資金調達ラウンドでRocketVaxをサポートしています。同時に、経営の専門知識はスイスおよび国際的な専門家と共に Swiss Rocketsが提供しています。
RocketVaxとの共同研究に携わる一流の科学者
Marcel Tanner教授(疫学・医療寄生虫学・公衆衛生学の名誉教授、スイス熱帯公衆衛生研究所の元所長)は、主席サイエンティフィックアドバイザーを務めます。臨床疫学の第一人者であり、貧困の病気や顧みられない熱帯病のワクチンや薬剤の研究開発の先駆者です。
Claudia Daubenberger教授(スイス熱帯公衆衛生研究所、臨床免疫学部長)は、臨床開発を支援します。RocketVaxは国際的な臨床試験ネットワークを活用し、さまざまなヒト集団で革新的かつ迅速な臨床開発を可能にします。
Thomas Klimkait教授(バーゼル大学、ウイルス学者)は、ウイルス産生プロセスを最適化し、非臨床開発をリードします。
Adrian Egli教授(バーゼル大学病院、分子検証・配列決定部門責任者)は、非臨床開発および臨床開発を支援します。
Matthias Christen博士、さまざまなワクチン候補に不可欠なDNAコンストラクト全体を作製し提供するバイオテクノロジー企業Gigabases Switzerland AGのCEOです。
Beat Christen教授(Gigabases Switzerland AG共同創業者、ETHチューリッヒ教授)は、DNA配列設計に関するアドバイザーです。
Bernd Giese教授(フリブール大学の世界有数の科学者)は、DNA科学の専門知識を提供します。
Christian Münz教授(チューリッヒ大学実験免疫学研究所共同責任者)は、新しいin vivo SARS-CoV-2感染モデルの専門知識を提供します。
チーム
取締役会:
Jeanette Wood博士 - 会長、非常勤取締役
Vladimir Cmiljanovic博士 - 副会長、取締役
Natasa Cmiljanovic博士 - 取締役
Thomas Ladner博士 - 非常勤取締役
Marco Illy - 非常勤取締役
経営陣:
Vladimir Cmiljanovic博士 - 最高経営責任者
Natasa Cmiljanovic博士 - 最高執行責任者
Mohammad Johri博士 - 最高経営責任者
Josef Kuenzle博士 - 最高品質責任者
Swiss Rockets AGについて
2018年に設立されたSwiss Rockets AGは、ヘルスケアへの投資とイノベーションのパラダイムシフトを推進しています。これまでにない革新的で画期的な方法で開発された新しい治療法は患者に恩恵を与えます。Swiss Rocketsのチームは、がんやウイルス性疾患に焦点を当てた革新的な医薬品を生み出すために必要な専門知識と経験を備えています。
Swiss Rockets AGの創設者でありCEOのVladimir Cmiljanovic博士は、15年以上に及ぶ抗がん剤の開発経験を持つ医薬品化学者であり起業家です。スイスのバイオテクノロジー企業 PIQURとTargImmuneの創業者でもあります。Swiss Rockets AGの共同創業者であり科学ディレクターでもある妹のNatasa Cmiljanovic 博士と共に、バーゼル大学で抗がん剤の開発を行い、いくつかのバイオテクノロジー企業を設立・経営しています。他の共同創業者は Manuel Ebnerと Thomas Sander博士です。Bank of America Merrill Lynch SwitzerlandのマネージングディレクターManuel Ebnerは、Swiss Rocketsの戦略アドバイザーです。バイオテクノロジー企業Actelionの最初の従業員の一人であるThomas Sander博士は、Swiss Rocketsのサイエンティフィックアドバイザーです。
Vladimir Cmiljanovic博士は、Swiss Rockets AGの取締役会を率いています。他の取締役会メンバーは、バーゼル大学Biozentrumの著名な研究者であり教授でもあるMichael N. Hall博士、抗がん剤開発の経験を持つ医薬品化学者で臨床科学者でもあるNatasa Cmiljanovic 博士、ビジネスロイヤーであり、いくつかの成功したスタートアップ企業やWorld Minds財団の創設者であり共同創業者でもあるThomas Ladner博士、Northern Trust Switzerland AGの財務専門家でありファンド管理者でもあるAndré Debrunnerです。
Picture is available at AP Images (http://www.apimages.com)
詳細な情報およびインタビューをご希望の場合は、下記までお問合せください。
KCCC Korfmann Corporate Communications Consulting AG
Sabina Korfmann-Bodenmann博士
マネージングディレクター
Zeltweg 40
8032 Zurich
電話:+41 43 244 87 37
Eメール:s.korfmann@kccc.ch
Swiss Rockets AG
Dr. Vladimir Cmiljanovic
最高経営責任者
Rittergasse 3
4051 Basel
電話:+41 61 561 54 21
Eメール:vladimir.cmiljanovic@swissrockets.com
www.swissrockets.com