グラフェンを用いた製品も順次販売開始
ロサンゼルス、2020年11月4日 /PRNewswire/ -- グラフェン大手メーカーのナノテクエナジー社(「ナノテクエナジー」または「同社」)は、単層含有率90%以上の還元型グラフェン(rGO)製品を製造するためのプロセスを開発し、スケールアップしたことを発表しました。同社は、酸素含有量を制御した製品を求める市場のニーズに対応するため、2つのグラフェン製品を計画しています。最初の製品は酸素含有率が13~15%弱、二番目は酸素含有率が3%となります。 両製品の発売は2020年末を予定しています。また同社は、2020年09月より、グラフェンを用いた製品の発売を順次開始しています。
ナノテクエナジーは、原子間力顕微鏡を用いて、酸化グラフェンや還元型グラフェンの単層性を独自に確認しています。
ナノテクエナジー会長兼CEOのJack Kavanaugh 博士は、「安全性の高いスーパー新素材としてのグラフェンの利用には、これまで大きな期待が寄せられてきました。弊社のグラフェンの品質は、メーカーや製品開発者に、より高品質で安全な製品を技術開発することを拡大し、最終的には消費者の利益と生活の変化に貢献する、という自信を与えることができます」と述べています。
グラフェン業界では長年にわたり、ほとんどの用途に最適な材料を製造するための改良に取り組んできました。グラフェンの特性は、製品の層数、欠陥、汚染物質の影響を受けやすいことが、報告されています。構造的特徴を考慮するとグラフェンの種類は、単層グラフェン、数層から多層からなるグラフェン(2~10層)、グラファイトマイクロプレートレット(10層以上)の3つの主要なカテゴリーに分類できます。現在、複数のグラフェンおよび酸化グラフェン製品が市場で入手可能ですが、技術的には製品の大部分がマイクロプレートレットを使用したものです。これまでは単層グラフェンの不足により、『Advanced Materials』誌(30巻44号、2018:1803784)掲載の研究論文にあるとおり、グラフェンの可能性は限られているとされていました。同研究では、北米、欧州、アジア、オーストラリアの60社(ナノテクエナジーを含まず)のグラフェン製品を検査した結果、「大部分の企業製品はグラフェン含有率10%未満であり、含有率50%以上を実現している企業は皆無であった」と結論づけました。さらに同研究の著者は、「現在世界で生産されているグラフェンの品質はかなり悪く、ほとんどの用途に最適ではなく、大部分の企業がグラファイトマイクロプレートを生産しています。これが、グラフェンアプリケーションの開発が遅れている主な理由であると考えられます」と指摘しています。ナノテクエナジーの製品は単層含有率90%以上で、グラフェンに新しい市場を開くものと期待されています。
「ナノテクエナジーのグラフェンは顕著な電気化学特性を示し、広い表面積、高い電気伝導率、優れた機械特性を独自に兼ね備えています」とナノテクエナジーの共同創業者兼最高技術責任者(CTO)のMahe El-Kady 博士は述べています。「電池、スーパーキャパシタ、機能性インク、導電性エポキシ、EMIシールドなど、圧倒的な性能を持つ幅広い製品に使用できる高品質のグラフェンを提供することで、弊社のグラフェンはグラフェン業界を根本から変革する可能性を秘めています」。
グラフェンは最も薄く、最も強く、最も柔軟性のある素材として知られています。鋼鉄の200倍丈夫で、97%の透明性があり、非常に軽量で、柔軟性と伸縮性に優れています。ナノテクエナジーのグラフェン(rGO)は、単層で実現可能な上限に最も近い90%の含有率を誇ります。
同社は、世界初のグラフェン特許(米国での特許番号は6,872,330)を所有しています。これはナノテクエナジーの共同創業者でUCLA化学・材料工学教授のRichard Kaner 博士によって2002年5月に出願されたもので、 Dr. ノーベル賞を受賞したAndre Geim、Konstantin Novoselov両氏による有名なグラフェン研究より2年前のことです。
製品の発売に向けて、ナノテクエナジーは現在、多数のグローバルメーカーと販売協議を行っています。
ナノテクエナジーのグラフェン製品をご希望の方は、日本総代理店JCONNECTION LLC.(横浜市西区、電話:045-801-0502)、担当:黒柳(hkuroyanagi@nanotechenergy.com)、または森山(tmoriyama@nanotechenergy.com)までお問い合わせください。
ナノテクエナジー社およびグラフェンの詳細については、https://nanotechenergy.com/をご参照ください。
株式会社ナノテクエナジー社について
ロサンゼルスに本社を置くナノテクエナジー社(Nanotech Energy Inc.)は、2014年に会長兼CEOのJack Kavanaughと、UCLAの一流科学者 Richard Kaner博士と Maher El-Kady博士によって創設されました。研究室から市場にグラフェンの発見をもたらすことを使命とし、ナノテクエナジーは、電池、透明導電性電極、導電性インク、プリントエレクトロニクス、導電性エポキシ、帯電防止コーティング、EMI(電磁波障害)シールドなどの用途で、私たちの生活に革命を起こす可能性を秘めたグラフェン製品を提供しています。ナノテクエナジー社に関する詳細は、同社ウェブサイト(https://nanotechenergy.com/)をご参照ください。
写真 - https://mma.prnasia.com/media2/1319257/nanotech_energy_graphene_oxide.jpg?p=medium600