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GVN選り抜きのウイルス専門家が集まり、COVID-19と戦うための最も有望な進展と将来のパンデミックに備えた戦略を確認

Global Virus Network
2020-10-01 15:57 3603

【ボルティモア2020年10月1日PR Newswire=共同通信JBN】

*迅速な診断検査、薬物療法の転用、自然免疫標的ワクチンがCOVID-19の緩和に不可欠な要素

ウイルス性疾患による病気と死亡の予防に取り組んでいる世界の有力な医療、基礎ウイルス学研究センターの連合体グローバル・ウイルス・ネットワーク(Global Virus Network、GVN)(The Global Virus Network (GVN) )は、2020年9月23-24日に開催されたGVNバーチャル2020特別年次総会の重要ポイントについて議論するため、世界中の参加者と共に記者会見を開いた。

記者会見の一部始終を記録したビデオは、以下まで(here )。

GVN会長のChristian Brechot博士は「COVID-19が将来どうなるかは分からない。季節的に変動するかもしれないし、慢性感染症になるかもしれない、あるいは終息していく可能性もある。しかし、分かっているのは、われわれが準備をしなければならないこと、そしてそれは今回のパンデミックが終わった後ではなく、今すぐにということだ。心構えをしておく意味で、国際的な専門家に集まってもらい、何が上手くいかなかったのか、何が適切に対処されたのか、自信を持ってできる提言は何かを確認、分析するために今回の特別年次総会を利用できたのは非常に時宜を得たものだった」と語った。

総会を通じて、SARS-CoV-2およびCOVID-19の研究に関し、以下のような重要な気付きがあった。

  • パンデミックを広げたのは主に「スーパースプレッダー」と「スーパースプレッディング」イベントで、感染を急激に拡大させたのは、ほんの一握りの感染者のようである。さらに、近距離エアロゾル感染は、とりわけスーパースプレッディング・イベントにおいて、ウイルス拡散の要因になる。
  • 主要なパンデミック対応戦略 - 感染症管理の重要な手段となる、診断技術の大幅な進歩をより有効に活用する必要がある。唾液サンプル検査は、学校などでの検査能力を大幅に向上させる。検査結果のデジタル送信と組み合わせた、迅速で安価な新たな分子迅速診断検査。追跡と隔離は広く重視されるべきである。伝染性と感染への理解、そして最も重要なのは、国際的なウイルス学者と独立した当局の間の情報共有メカニズムを備えた総合的かつ学際的な対応づくりである。
  • ワクチン開発の評価 - タイミング、候補の分析、副作用、および満足のいくタイムリーなワクチンに対する世界の期待への対処。標準的で効果的なワクチンが利用可能になるまで、経口ポリオワクチンやBCGなど、体の自然免疫系を刺激するワクチンは感染予防に不可欠。
  • SARS-CoV-2は人為的に生み出されたものだとの主張への非常に強力な反対声明。
  • 利用可能な将来の治療法に関する最新情報として、新たな抗ウイルス分子や免疫調節分子を組み合わせる必要性、および将来的にいくつかのウイルスに対応できる守備範囲の広い抗ウイルス薬を検討する必要性を強調。

サウスフロリダ大学タンパ校の教授でもあるBrechot博士は「これは単なる危機ではなく、新たな時代だ。われわれは大きな試練に直面しており、新たな組織が今すぐに必要だ。国際協調は強固な基礎になる。GVNが非常に重要で、国内、国際機関を補完しているのはこのためだ。GVNは、大学、業界、政府、コミュニティーが力を合わせて解決策を見出す取り組みを促す「ウイルス・パンデミック準備同盟(Viral Pandemic Readiness Alliance)」を全パートナーと結成する準備が整っている」と言葉をつないだ。

GVNの共同創設者で、メリーランド大学医学部のヒトウイルス研究所共同創設者兼所長、ホーマー&マーサ・グデルスキー特別医学教授でもあるRobert Gallo博士は「経口ポリオワクチン(OPV)のような簡単、安全、安価な経口生ワクチンは、COVID-19への対抗上、幅広いメリットをもたらすだろう。これは、即時性があり、特定のワクチンほど限定的ではない自然免疫を誘導することにより、将来のパンデミック、とりわけ呼吸器ウイルスにも使用できる可能性がある」と語った。

ヒトレトロウイルスの発見、エイズの原因としてのHIVの共同発見、HIV血液検査の開発で最も有名なGallo博士は「何より必要なのは迅速な診断検査だ。安価で自宅で2時間以内にできる分子検査、これ以上価値あるものはない。われわれは追跡できなければならない、われわれは人々を追跡調査できなければならない、われわれは教育できなければならない。これは絶対に基本的なことで、それなしには何もできない。私の考えでは、迅速で信頼性の高い診断以上に重要なものは他にない」と続けた。

Brechot博士の他、次のような年次総会プレゼンターが記者会見に参加した。

  • Linfa Wang博士、デューク・NUS医科大学院、シンガポール
  • Konstantin Chumakov博士、FDAワクチン研究・審査部、米国
  • Ab Osterhaus博士、ハノーバー獣医科大学、ドイツ
  • Johan Neyts博士、レガ医学研究所、ベルギー
  • Raymond Schinazi博士、エモリー大学、米国

続いて、グローバル公衆衛生非営利団体で生涯にわたるキャリアを持つライフサイエンスのアドバイザー兼起業家David Scheer氏が、「HIVからSARS-CoV-2以降へ」と題したディスカッションの司会をした。Gallo博士(Dr. Gallo )、Brechot博士およびニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン編集長のEric Rubin博士がパネリストを務めた。COVID-19に関して、歴史的視点、SARS-CoV-2の変異株の出現、ワクチン開発と自然免疫、既存および新規の薬物療法の使用、業界、政府、学界のパンデミックへの備え、SARS-CoV-2は自然発生したもので人がつくったのではない、など率直な議論が交わされた。

総会のプログラムは、以下を参照(here )。

▽グローバル・ウイルス・ネットワーク(GVN)について

グローバル・ウイルス・ネットワーク(Global Virus Network、GVN)は、定評ある国内、国際機関と緊密に連携して、公衆衛生に今、明確に脅威を与えている新型、既存、未確認のウイルスに対する準備、予防、初期研究対応において不可欠かつ重要な役割を果たしている。GVNは、世界33カ国の57の優れた研究所と10の関連機関の著名なヒトおよび動物のウイルス学者で構成される連合体で、次世代の研修、パンデミックウイルスの特定、診断方法に関する知識の向上、そうしたウイルスの拡散で人々が病気になるのを緩和、制御するとともに、それらと戦うための医薬品、ワクチン、治療法の開発に協力して取り組んでいる。あらゆるウイルス分野の専門知識を有している組織は、世界でもGVN以外にはない。GVNは、最高の医療ウイルス学者を集めて個々の専門知識を活用し、パンデミックウイルスがもたらす科学的課題、関心事、問題について専門家のグローバルチームをまとめ上げている。GVNは、非営利の501(c)(3)組織である。詳細については、www.gvn.org を参照。Twitter @GlobalVirusNews(GlobalVirusNews )でもフォローを。

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ソース: Global Virus Network
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