【ジャカルタ(インドネシア)2020年5月4日PR Newswire=共同通信JBN】ASEAN加盟諸国は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックによる打撃を最も強く受けた部門とみられる観光部門への影響緩和策として、同部門での7項目の協力取り組みで合意した。
インドネシア観光・創造経済副大臣のアンジェラ・タヌスディビョ氏は、「Special Meeting of the ASEAN Tourism Ministers(M-ATM)on Coronavirus Disease 2019(COVID-19)」(2019年コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するASEAN観光相特別会議(M-ATM))と題された2020年4月29日夜のASEAN加盟諸国観光閣僚級会議でインドネシアを代表した。
会議は、パンデミックで最も大きな打撃を受けた経済部門の1つである観光部門の協力を強化するためにASEAN加盟諸国の全ての観光相が合意した7項目を含む共同声明を取りまとめた。
1. 観光相は、旅行、とりわけASEAN Tourism Crisis Communication Team(ATCCT)のオペレーション拡大によりCOVID-19大流行の拡散を制御する上でASEAN加盟国が必要とする健康基準などの措置に関連する、旅行に関する情報交換の加速においてASEANの調整を促進することに合意する。
2. COVID-19および将来の危機による影響を緩和し軽減する上で、総合的な措置、透明性の高い迅速な対応を一体となって実行するため、ASEAN National Tourism Organizations(NTOs、政府観光局)とASEAN内の関連部門、特に健康、情報、輸送、出入国、ASEAN域外パートナーとの協力を強化する。
3. 観光相は、観光部門の支援においてASEAN加盟国およびASEAN対話パートナーの間で情報と最良の実践例を共有する上で、より緊密な協力を強化する。
4. 協力は、東南アジアへの国内外の訪問者の信頼を高めるための政策と効果的な措置の実行をカバーし、ホテル業界の従業員とコミュニティーおよび観光業関係者を保護するための安全性と健康要因を向上する基準と指針の策定を含む。
5. 観光相は、COVID-19後の危機回復プランの策定と実行、および ASEANを1つの観光デスティネーションとして前進させることを狙いとした共同観光の促進とマーケティングの取り組みの支援についても合意する。
6. 観光相は、ミクロおよびマクロ経済の実行を加速し、技術支援と金融刺激策、減税、および能力とスキル、とりわけ旅行観光業界関係者のデジタルスキルの向上を提供することで合意する。
7. 危機後も持続可能かつ包括的な観光を効果的に実行し運営するための、 強力で態勢の整った東南アジアを構築するため、ASEAN対話パートナー、国際機関および関連業界との協力を加速する。
アンジェラ・タヌスディビョ氏は、インドネシアは全てのASEAN加盟国と共に、COVID-19流行中およびその後も観光部門の影響緩和と再興という共通のビジョンを促進することにコミットしていると述べた。
同氏は「複数の調査がCOVID-19後に観光部門が通常状態に戻るには少なくとも5年を要するとしている。しかし私は、ASEANはそれより良く、われわれの地域の観光業は1つの条件の下でもっと早期に回復すると信じている。その条件とは、われわれが協力と連携を強化することだ」と述べた。
ASEAN加盟国が報告した2020年第1四半期の観光実績は2018、2019年の同期比で約36%減少した。
海外旅行者の訪問数は約34%減を記録し、現在の客室稼働率は最低水準である。また、旅行観光業界に多数のキャンセルが発生している。
ASEAN加盟国は、海外旅行者による訪問および観光部門の収入の目標を修正したか、訂正中である。
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ソース:Ministry of Tourism and Creative Economy
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(写真説明:インドネシア観光・創造経済副大臣のアンジェラ・タヌスディビョ氏)