【プロビデンス(米ロードアイランド州)2019年10月23日PR Newswire=共同通信JBN】ロシュ・グループ(Roche Group)のメンバーである中外製薬株式会社(以下「中外製薬」)は23日、EpiVax, Inc.(以下「EpiVax」)が開発した. Immunogenicity Screening and Protein Reengineering Interface(ISPRI、免疫原性スクリーニングおよびタンパク質リエンジニアリング・インターフェース)ツールキットへのライセンスを延長すると発表した。
バイオテクノロジー製品に力を入れている日本の研究ベースの大手製薬会社である中外製薬は、2013年9月に他のin silico(インシリコ)ツールキットと幅広く直接的な比較をした結果、この先進的なISPRIツールキットを同社の前臨床評価パイプラインに統合、一体化した。今回の3年間のライセンス延長により、両者の事業関係は2022年まで継続され、ISPRIの使用は計9年間に及ぶことになり、これはEpiVaxの免疫情報科学ツールの精度と有用性を証明する。
ISPRIには、免疫原性の可能性を評価し、候補薬物の有害効果(副作用)の可能性を減らし、開発成功の機会を高めるのに役立ついくつかの特殊なアルゴリズムが含まれている。ISPRIは、新規の生物製剤と一連の天然のヒトタンパク質の比較を可能にし、免疫原性の可能性に対するTregitopes(T regulatory epitopes、T抑制エピトープ)の影響を考慮する。EpiVaxが発見したTregitopesは、その機能が超可変タンパク質に対する免疫原性を低減させる自然の免疫システム「オフスイッチ」である。中外製薬は、臨床開発前に生物製剤をスクリーニングするためのツールを現在ライセンスしている12の大手製薬会社の1つである。
中外製薬の研究者は、何千もの生物学的配列をISPRIツールキットでスクリーニングし、新規の抗C5リサイクル抗体であるSKY59、血友病Aの画期的な二重特異性抗体であるHemlibraなどいくつかの革新的な治療法を導いた。Chugai Pharmabody Research Pte. Ltd.(中外製薬の完全子会社研究機関)の最高経営責任者(CEO)である井川智之博士は「当社の抗体およびタンパク質創薬で、EpiVaxのツールの生産的な使用を継続することを楽しみにしている」と述べた。EpiVaxのCEO兼創業者アニー・デグルート博士も「中外製薬とのこの継続的なビジネス関係について感謝している。今後数年に同社が市場に送り出す次の革新的な生物製剤を楽しみにしている」と語った。
▽EpiVaxについて
ロードアイランド州に本社を置くバイオテクノロジー企業のEpiVaxは、免疫原性スクリーニングのための安全でインタラクティブなウェブベースの作業環境であるISPRIを開発した。ISPRIは、タンパク質治療薬候補の部分的および完全な配列のハイスループットスクリーニングに使用され、潜在的な免疫原性領域(エピトープ・クラスターとして知られる)を特定し、クラスターの免疫原性に最も寄与する個々のアミノ酸の詳細なマッピングを行うことができる。ISPRIは、抑制T細胞誘導に関連するEpiVax独自の発見であるTregitopesを考慮した唯一のスクリーニングツールである。ISPRIツールキットをライセンス供与し、カスタマイズされた分析を実行することにより、EpiVaxは世界中の大手製薬会社や中小のバイオテクノロジー企業にサービスを提供している。EpiVaxの詳細はhttp://www.epivax.com を参照。
▽中外製薬について
中外製薬は、バイオテクノロジー製品に重点を置く日本有数の研究ベースの製薬会社である。東京に本社を置く中外製薬は処方薬を専門としており、東京証券取引所1部に上場されている。Roche Groupの重要なメンバーとして中外製薬は、国内外で研究開発活動に積極的に関与している。中外製薬はとりわけ、満たされていない医療ニーズに対応できる可能性のある革新的な製品の開発に取り組んでいる。詳細はhttps://www.chugai-pharm.co.jp/english を参照。
▽問い合わせ先
Dr. Anne De Groot, M.D.
annied@epivax.com
P: +1 (401) 272-2123
M: +1 (401) 952-4227
Logo - https://mma.prnewswire.com/media/542055/EpiVax_Logo.jpg