【北京2019年9月30日PR Newswire】
*タレス(THALES)とその合弁会社であるBESTは、北京ターミナル管制エリア(TMA)コントロールセンターへTopSky-ATCを提供する。同システムは、エリアコントロールセンター(ACC)と管制塔に配備されたシステムと共に、北京首都国際空港、新たに開港した北京大興国際空港、天津浜海国際空港、その他をカバーする世界最大の航空交通管制(ATC)システムとなる。
*北京ターミナル管制エリアは、フライトシーケンスと空港の効率を最適化するため、中国で初めてタレスのMAESTRO AMANとDMANテクノロジーを導入した。
*今日の中国の航空交通の60%はタレスの航空交通管制ソリューションで管理されている。
北京大興国際空港は、9月25日に開業を予定している。タレスとCivil Aviation Air Traffic Control Technology & Equipment Development Co. Ltd.の合弁会社であるBeijing EasySky Technology Ltd.(BEST)は、この式典の日を迎えれることを大変喜んでいる。このメガ空港は、安全サポート機能の向上、受け入れ能力の拡大、航空交通管理の運用効率の向上をタレスとBESTに依存している。
過去10年間、中国の航空活動は目覚ましい成長を遂げ、航空機の乗客数は3倍近くになった。中国の首都で、政治、経済、文化の中心地でもある北京にとって、この流れはより厳しさを増しており、既存の北京首都国際空港は2018年にフル稼働状態になった。北京中心部の南46kmに位置する北京大興国際空港は、この既存空港への圧力を軽減し、首都の第2国際空港として機能するよう設計されている。広さは70万平米で、世界最大の単一ターミナル空港である。7つの滑走路が計画されており、最終的には年間1億人以上の乗客に対応できるようになる。
タレスとBESTのコンソーシアムは2016年、華北ATMB(航空交通管理局)によって選ばれ、同地域の航空交通の調和に極めて重要な役割を果たすATC(航空交通管制)自動化システムを提供することで、北京ターミナル管制エリア(TMA)管制センターを近代化した。プロジェクト全体で、北京TMA、北京エリア管制センター(ACC)、北京首都国際空港のATCタワー、新しい北京大興国際空港のATCタワー、天津浜海国際空港の天津アプローチとATCタワーが自動化される。北京ACC ATCシステムとのシームレスな同期を可能にすることで、ATCシステム全体は、中国北部地域をカバーする計290の管制官職場のある世界最大のシステムになる。
大興空港をサポートするため、タレスとBESTは航空交通の業務効率と安全性の向上を支える、世界最先端の航空交通管理システム、TopSky-ATCを納入した。同システムは、フォールバックフライトデータ処理とフライトプランの完全同期、マルチセンサー処理とアラートなどの高度な冗長機能を備えており、一貫性のある業務を可能にする。
北京ターミナル管制エリア管制センターは、空港と空域の交通の流れを順序付け、バランスを取るため、中国で初めてタレスのMAESTRO AMANとDMANテクノロジーを同時に導入した。この完全統合型発着管理システムは、飛行遅延を減らし、空域の受け入れ能力を増やすのに役立つ。MAESTROは、エリア管制、アプローチ管制、タワーシステム間のシームレスな統合を提供。これにより、全管制官が同じシーケンス情報を共有し、航空交通流管理(ATFM)規制時間を含む空港の設定変更を共同で管理できる。加えて、必要な到着遅延のセクター表示への統合をサポートし、効率的なトラフィックシーケンスと上空待機の削減を可能にする。さらに、高度な滑走路割り当て処理により、効率的な航空業務が可能となり、滑走時間を短縮できる。
非常にタイトなスケジュールの下で、タレスとBESTの専門家とエンジニアは昼夜を問わず働き、華北ATMBをサポートして、新たに建設された空港のハードウエア設置、ソフトウエア統合、現場での受領試験を完了した。タレスの航空交通管理(ATM)システムの先端技術を活用し、BESTの現地拠点を通じて顧客の要求に迅速に対応することで、タレスは大興国際空港の航空交通管理の円滑な業務を保証する優れたプロジェクト実施能力を示した。
タレスはATCシステムに加え、航行援助施設とATMレーダーを提供、大興国際空港での飛行機の離着陸の安全監視とナビゲーションサービスに貢献した。
「タレスは北京大興国際空港の正式運用をお祝い申し上げる。華北ATMBへのATMシステムの納入成功は、タレス、BEST、ATMB間のシームレスな協力を示すものだ。タレスはフランスと中国の国交樹立以来、交通管理技術で中国の航空宇宙産業と提携してきた。タレスグループは、この国での歴史と、航空宇宙分野における中仏協力の拡大を支援してきたことを誇りにしている。タレスの中国への長期的な関与がこれで再確認された。同グループは、中国がよりデジタル化された革新的な国になる旅の献身的かつ需要なパートナーである。」
タレス中国最高経営責任者(CEO)兼北アジア担当副社長 ジェローム・ベンデル
中国の航空交通の60%の安全性と効率を保証するため、タレスは43のレーダー、20のATC自動化システム(BESTが提供する12を含む)、677以上の航行援助施設、放送型自動位置情報伝送・監視(ADS-B)1式、2つのマルチラテレーションシステムを同国に配置した。タレスはデジタル変革を通じて、より革新的でサイバー保護された技術を提供し、中国民間航空産業の将来の急発展を支援することにコミットしている。
タレスについて
世界を動かすために我々が頼りにしている人々、彼らが頼りにしているのがタレスである。当社の顧客は、人生をより良くし、われわれがより安全でいられるようにという大いなる熱望を持って当社にやって来る。ユニークで多様な専門知識、人材、カルチャーを組み合わせることで、当社の事業計画立案者は驚くべきハイテクソリューションを設計、提供している。明日を可能にするソリューションを今日に。海の底から宇宙やサイバースペースの奥深くまで、当社は顧客がより賢く考え、より速く行動し、その過程で増してくる複雑さとあらゆる決定的瞬間を乗り越える手助けをしている。68か国に8万人の従業員を抱えるタレスは、2018年に190億ユーロの売上を計上した。
中国におけるタレス
タレスは中国の成長のバックボーンを形成するインフラ向けの革新的ソリューションを提供している。中国進出から30年以上になるタレスグループは、中国の航空や都市鉄道輸送業界の信頼できるパートナーである。一方でタレスは、安全なソフトウエアから生体認証、暗号化に至るまで、その先進技術をモバイル通信、銀行業務、IoT、ソフトウエア収益化などに利用して成功してきた。タレスには3つの合弁事業があり、中国の8都市にあるオフィスに2400人を雇用している。タレスは中国と国際市場の双方に革新的ソリューションを提供するため、北京、大連、香港に研究・開発(R&D)センターとイノベーションハブを設置した。
BEST JV
Beijing EasySky Technology Ltd.(BEST)は、2007年に設立されたタレスとCivil Aviation Air Traffic Control Technology & Equipment Development Co. Ltd.の合弁会社である。BESTは現在、中国全土に置いた拠点に70人を超える従業員を擁している。北京に本拠を置く同社は、中国における航空交通管制ソリューションのリーディングサプライヤーであり、地域の航空交通管制センターの増大するニーズを満たすため、高品質で信頼性の高い安定したATCソリューションを提供している。
(日本語リリース:クライアント提供)
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