【ソウル(韓国)2019年9月23日PR Newswire】
- 国内外の企業、大学、研究所間の競争から生まれる優れた技術ソリューション「ソウルグローバルチャレンジ」を開始
- 1回目の挑戦課題は「ソウルメトロの粒子状物質低減策の導出」…賞金総額7億5千万ウォン
- トーナメント式の2段階評価で選定、地下鉄駅舎・電動車をテストベッドに活用
- 優勝チームには賞金5億ウォン、優秀製品・ソリューションを公共購入し地下鉄に直ちに適用
都市問題を解決する持続可能なプラットフォームを実現し暮らしの質改善、革新成長エコシステムの成長をけん引
ソウル市が、革新技術を有する世界中の企業、大学、研究所の技術とアイディアが結集する角逐の場となる。市は、国籍に関係なくグローバル革新家同士の競争を通じてソウルが直面した都市問題の革新ソリューションを模索する「グローバル競争型R&D」である「ソウルグローバルチャレンジ」を始動すると発表した。
「競争型R&D」は、一つのテーマについて多数の研究機関が解決策を提示し競争を行い、中間評価で一部が脱落する過程を経て、最終的に勝ち抜いたアイディアが選定されるというもの。スポーツ競技のトーナメントやサバイバル競争と類似した方式を採用している。最近は人工知能(AI)、ブロックチェーンといった第4次産業革命技術に対するニーズが高まっており、世界の主要国では、単一研究機関が単一テーマを研究する従来型のR&Dではなく、革新技術との融合・複合を通じたより開放的な競争型R&Dへとシフトしている。「ソウルグローバルチャレンジ」は、国内の自治体としてはソウル市が初めて試みる事業である。
「ソウルグローバルチャレンジ」は、①ソウル市が市民からの要望が多く難易度の高い都市問題を挑戦課題として提示、②世界中の企業、大学、研究所などがこれを解決するための製品やソリューション、試作品の開発で競争を行い、③段階別の評価を通じて優秀な製品・ソリューションには研究費を援助、もっとも優れた製品・ソリューションをソウル市が公共購入し市政に適用するというもの。
この過程で、地下鉄、トンネル、漢江橋梁などのソウル市の施設物については、製品(試作品)やソリューションの性能と効果を試し事業性を検証できる「テストベッド」として開放する。優秀なアイディアには試作品を製作するための開発費も援助する。
ソウル市は、「ソウルグローバルチャレンジ」を一回きりの短期プロジェクトではなく、持続可能な都市問題の解決に向けたプラットフォームとして常時運営し、毎年新たなソリューションを導き出し、ソウル市民の暮らしの質の向上に貢献したい考え。同時に、ソウルの革新産業エコシステムが世界中の先端技術や人材と交流・協業し、ソウル市が革新的な都市問題のソリューションを開発する「テストベッド」として位置づけられるようにすることを目標としている。
このような趣旨のもと新たに始まる「ソウルグローバルチャレンジ」の一回目の挑戦課題は、「ソウルメトロの微小粒子状物質低減策の導出」である。賞金総額は7億5千万ウォンで、21日(水)に公告を掲載し2020年2月までの6か月間実施される。
今回は、市民の日常生活に特に密接したソウルメトロの空気質を改善できる革新的なソリューションを導き出すことを目標としている。ソウルメトロは一日平均725万人が利用するソウル市民の重要な生活空間だが、地下の施設物という特性上、自然換気が難しく閉鎖的な空間であることから空気質の管理が困難なのが現状だ。
「ソウルグローバルチャレンジ2019-2020」は、現場で直ちに活用できる現存の最高革新技術の発掘を目標としている。企業、大学、研究機関、産学研コンソーシアム、大学生、個人など、地下鉄の微小粒子状物質の低減技術を有していれば、国籍に関係なく誰でも参加できる。
具体的には、▲地下鉄トンネル内、▲プラットフォーム、▲電動車の3つから1つを選び、その空間の空気質を改善できる製品やソリューションを提案する。合計2段階の評価で参加チームの一部が脱落するトーナメント方式で行われる。
1段階では、各チームが提出した提案書による書面評価と面接による対面評価が行われる。1段階の評価を通過した製品とソリューションは2段階に進出し、地下鉄トンネル(6号線孝昌(ヒョチャン)公園前駅など5個の駅)とプラットフォーム(6号線梨泰院(イテウォン)駅など10個の駅)、電動車内部(2号線)をテストベッドとして活用し、微小粒子状物質の低減効果を実際に検証する。
関連分野の専門家らで構成された評価委員会が1次・2次審査の結果をもって、微小粒子状物質の低減効果や経済性、技術革新性、設置の適合性、実効性などを総合的に評価し、最終的に優勝チームを選定する。総合優勝した1チームには、ソウル特別市長賞と5億ウォンの賞金が贈られる。準優勝の1チームには賞状と賞金1億ウォン、各空間(トンネル、プラットフォーム、電動車)の優勝チームにはそれぞれ賞状と賞金5千万ウォンが贈られる。
ソウル市は、「ソウルグローバルチャレンジ2019-2020」を通じて実証された優れた製品とソリューションを公共購入しソウルメトロに直ちに適用することで、地下鉄の空気質改善分野の技術優位を築きたいとしている。
最終的に選定された優秀製品とソリューションは、2020年2月6日に開催される「2020微小粒子状物質エキスポ」で公開され、授賞式も行われる予定。
「ソウルグローバルチャレンジ2019-2020」への申込みについては、9月9日から11月22日まで「新技術受付所(www.seoul-tech.com/seoulglobalchallenge)」で提案書のオンライン受付を行っている。
一方、来年開催される2回目の「ソウルグローバルチャレンジ(2020-2021)」では、同じく「ソウルメトロの微小粒子状物質低減策の導出」をテーマに掲げ、新たな革新アイディアと技術開発への挑戦を推進し、約1年間の十分な準備期間と試作品開発に必要な経費、作業空間、メントリングなどを総合的に支援する予定。
ソウル市経済政策室のチョ・インドン室長は「海外の先進都市を追いかけるだけでは急速に変化する第4次産業革命に対応できない。ソウル市は、先端技術と革新的な人材が集まるテストベッド都市として革新産業エコシステムを構築し、都市の成長をけん引している」とし「新たに始動するソウルグローバルチャレンジが、ソウルの都市問題を解決し世界中の革新家が競争・協力し新しい技術を生み出す求心点となるよう、最善を尽くしたい」と話す。
(日本語リリース:クライアント提供)
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