【プノンペン(カンボジア)2019年8月23日PR Newswire=共同通信JBN】カンボジアは2019年上半期に欧州連合(EU)へ9万3000トン超のコメを輸出した。確かに大量のコメだが、その量は2018年の同じ時期のほぼ半分である。EUは今年初め域内生産者保護のためカンボジアのコメに関税を課した。ジャスミンの芳香のする長粒米を作りかろうじて生計を立てているカンボジアの50万世帯のほとんどにとり、これは鋭い痛みを感じさせた。カンボジア産のこのコメは地理的に特殊な種類であり、EUで栽培されるコメとは直接競合しないという事実にも関わらずだ。
EUはこれでもまだ過酷さが足らないかのように、「Everything But Arms」(EBA)プログラムの撤廃を検討中だ。EBAにより、カンボジアなど発展途上国は自国産品を関税なしにEUに輸出することができる。欧州議会はEBA撤廃の脅しをかけ、カンボジアにおける政治改革の実現を迫っている。政治的攻撃は、事実上の産業と生活様式への打撃につながる可能性がある。
EBAは2001年以来、カンボジア産品の交易を後押しただけでなく、厳しさを増す世界市場でカンボジア経済全体が成長と繁栄を享受できる安定した基盤をもたらした。
カンボジア米はあらゆる国際基準に沿って生産され、Cambodian Rice Federation(CRF、カンボジアコメ協会)は倫理的で責任のある、持続可能な耕作方法を奨励するべく設計されたプログラムで生産者を支援している。その目的は、生産者に明確な利益をもたらす公正なシステムを奨励することである。
とりわけカンボジアでは持続可能なコメづくりプラットフォーム(SRP)基準の下での耕作が急速に拡大している。製品基準とフェアトレード認証に沿った厳格な条件でさまざまな作物を育てている。国連環境計画(UNEP)と国際稲研究所(IRRI)に準拠した有機(SRP)米は、化学肥料や殺虫剤による有毒物質を含まない。環境に責任のある耕作方法と公正な労働慣行で生産されている。女性の機会向上と効率的な気候変動適応戦略などは、農業共同体にとって多くの利点である。
EBAが撤廃されれば、こうした努力は無駄になる。EUが50万世帯の生活を守り、消費者およびわれわれの奉仕者の信頼を勝ち得た努力を無にしないよう、CRFは訴える。
行動の前には一粒の真実のみを求めよ。
CRFについてはhttp://www.crf.org.kh/?page=front&lg=kh&lg=en を参照。
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