【ワシントン2019年6月13日PR Newswire=共同通信JBN】ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領のワシントンDC公式訪問に際し、Polish Oil and Gas Company(PGNiG)はVenture Global LNGから1.5 MTPA(年間150万トン)の液化天然ガス(LNG)を追加購入する契約に、ホワイトハウスのアイゼンハワー行政府ビルで調印した。リック・ペリー米エネルギー長官とポーランドのピオトル・ナイムスキ戦略エネルギーインフラストラクチャー長官が調印式に出席した。
この契約により、PlaqueminesターミナルからのLNG量は、年間100万トンから250万トン(再ガス化後の天然ガスでは13億5000万立米から33億8000万立方メートル)に増加する。納入は、現在2023年に予定されている営業開始日に始まる。この新たな追加により、Calcasieu Pass(1 MTPA)とPlaquemines LNG(2.5 MTPA)から調達するPGNiGのVenture Global LNGプロジェクトに対する総コミットメントは3.5 MTPA(47億3000万立方メートル)に増える。
リック・ペリー米エネルギー長官は「ポーランドと米国は強固かつ戦略的な同盟、友好関係にあり、これはエネルギー安全保障に対する共通の取り組みと、真のエネルギー安全保障はエネルギーの多様化を通じて達成されるとの認識によって強化されている。Venture GlobalとPGNiGの既存のLNGパートナーシップの大幅な拡大が本日発表されたことで、その目標はさらに確固たるものになる。トランプ大統領のリーダーシップの下、両国はこのようなパートナーシップを育て、支援する米国・ポーランド戦略エネルギー対話を開始した。今後数カ月、数年以内に、より多くのことを期待している」と語った。
PGNiG取締役会のピオトル・ウォジニャク社長は「当社は2022年以降、すなわちヤマル契約の満了後に米国から受け取るLNGポートフォリオの量を増やす。米国のパートナーとの良好な関係と効果的な交渉のおかげで、Plaqueminesターミナルから競争力の高いLNGを供給してもらえるようになった」と語った。
PGNiG取締役会のマチェイ・ウォジニャク販売担当副社長は「2022年から2023年にかけて、当社はVenture Global LNGの輸出施設(いずれもルイジアナ州)から年間計350万トンのLNGを受け取ることになる。これは、再ガス化後の天然ガスで年間約47億3000万立方メートルに相当する。米国産LNGは競争力がより高くなっており、これは欧州による輸入の増加が数四半期連続で続いていることで確認されている」と付け加えた。
Venture Global LNGのマイク・サベル、ボブ・ペンダー両共同最高経営責任者(CEO)は「当社は、ポーランドと、欧州で最も重要な国際石油ガス会社の1つであるPGNiGとの従来からの戦略的パートナーシップの拡大を喜んでいる。Calcasieu Passは既に建設中でスケジュール通りに進捗しており、今回の契約は、当社にPlaqueminesプロジェクトから低コストのLNGを海外のパートナーに提供する能力があることをより明確に示すことになる。Plaquemines LNGは、GE傘下企業ベーカー・ヒューズ(BHGE)が提供するCalcasieu Passと同じ効率と信頼性の高い処理システムを使用している」と共同発表した。さらに「当社のプロジェクトの蒸気タービンとタービン用の発電機が、世界の優秀な製造業者が集まるポーランドで製造されることもうれしく思っている」と付言した。
米連邦エネルギー規制委員会(FERC)は最近(2019年5月3日)、Plaquemines LNG施設と関連のGator Express Pipelineの両方に最終環境影響報告書を出した。
Venture Global LNGプロジェクトとの契約は、FOB(Free-on-Board)方式で20年間締結されている。これは、液化施設での積み込みの瞬間から購入者、この場合はPGNiGが貨物の目的地の決定を含めて、船上のLNGを管理することを意味する。
▽PGNiGについて
Polish Oil and Gas Company(ポーランド石油ガス会社、PGNiG)は、ポーランドの天然ガス市場のリーダーである。ワルシャワ証券取引所に上場している同社の中核事業は、天然ガスと原油の探査と生産が含む。その主要子会社が、気体・液体燃料の輸入、貯蔵、販売、流通に当たっており、発熱、発電事業も行っている。PGNiGは、専門的な地球物理学、掘削、保守サービスを提供する事業体を含む約30社の株を保有している。PGNiGは、ノルウェーの大陸棚とパキスタンで探査と生産のライセンスを保有している。ノルウェーでの探査と生産活動は、PGNiG Upstream Norwayが行っている。ミュンヘンに本拠を置くPGNiG Supply & Tradingは、西欧でガス取引に従事しており、ロンドンのLNG取引事務所も運営している。詳細はwww.pgnig.pl を参照。
▽Venture Global LNGについて
Venture Global LNGは、資源の豊富な北米の天然ガス埋蔵地から供給されるLNGの長期、低コストのプロバイダーである。Venture Global LNGの液化処理システムは、BHGEが提供する効率と信頼性の高い製品群を採用している。Venture Global LNGは、カルカシュー水路とメキシコ湾の交わる地点で10 MTPAのVenture Global Calcasieu Pass施設の建設を開始し、ミシシッピ川沿いのニューオーリンズから南に30マイルの地点で20 MTPAのVenture Global Plaquemines LNG施設を、同じくニューオーリンズ南方のミシシッピ川沿いにある20 MTPAのVenture Global Delta LNG施設を開発中である。Venture Globalはそのプロジェクト開発を支援するため、これまでに約22億ドルの資金を調達した。詳細は、www.venturegloballng.com を参照。