【台北(台湾)2019年5月27日PR Newswire=共同通信JBN】
*vRANソフトウエアを搭載したQualcomm(R)FSM Small Cell Platformが楽天ネットワーク現場ユーザー試験で展開された
通信機器の大手メーカー・サプライヤーであるサーコム(Sercomm)(TWSE: 5388)と、オープン仮想化RAN(オープンvRAN)テクノロジーのパイオニアであるAltiostar(アルティオスター)は21日、サーコムの最適化ハードウエア設計の利点とAltiostarのvRAN(仮想化無線アクセスネットワーク)とを組み合わせ、電力効率が良く機能豊富なQualcomm FSM Small Cell Platformを活用する世界初の仮想化スモールセルの展開を共同発表した。仮想化スモールセルは、2019年2月に東京郊外で初めて開始された楽天の完全仮想化のエンドツーエンド・クラウドネイティブ・ネットワーク試験で展開されている。
オープンvRANソリューションは、マクロおよびスモールセル向けに共通のソフトウエアファブリックを提供し、インテリジェンス、干渉管理、4Gと5Gのデュアルコネクティビティー、スモールセルの自動プロビジョニングを追加し、最小限のCAPEX(資本支出)で多様なサービス向けのソフトウエアに迅速に適合する能力を通信オペレーターに提供することに役立つ。vRANは無線機能を仮想化しコントロールを統合することによって従来のRANアーキテクチャーを変革し、性能とコストを最適化する。アジャイルで安定し、かつスケーラブルな無線ネットワークを提供するため、オペレーターはネットワークの効率性を最大限に引き出し、CAPEXおよびOPEX(運用費用)を抑制する必要がある。Qualcomm FSM Small Cell Platform、 サーコムの分散型ユニット(DU)とAltiostarの革新的な仮想化ソフトウエア中心の集中型ユニット(CU)を活用することによって、この統合ソリューションは相互運用性、スケーラビリティー、4Gおよび5G環境間の順応性を実現する能力をオペレーターに提供できるように設計されている。
DUとCUを分離することによって、仮想化スモールセルはモバイルネットワーク向けのディスラプティブなソリューションを提供する。強力なCUコンピューティング性能を通じて、この仮想化スモールセルは合同プロセッシングと協調的な無線シェアリング能力によってダイナミックにインストールでき、ネットワーク要件に従って運用できる。サーコムが設計した仮想化スモールセルのDUはコンパクトなフォームファクター(27.5cm x 20cm)と低電力消費になっている。FSM9016で駆動されるこのスモールセルは、低レイテンシーで、かつ堅ろうな高速モバイルブロードバンド体験を提供するように設計されている。仮想化スモールセルは真のエンドツーエンド・クラウドネイティブプラットフォームを実現するように設計され、信頼性を大幅に向上させるだけでなく異種環境にあるネットワークも円滑化する。
次世代ネットワークアーキテクチャーと仮想化スモールセルの組み合わせは、容易なインストール、高性能、柔軟な拡張性、5Gネットワークへのシームレスな移行を提供することによって通信業界のニーズに応えるように設計されている。柔軟なスモールセル展開はコスト削減と開発期間の短縮を提供し、その結果、優れたサブスクライバーの体感品質(QoE)を生み出す。楽天は2019年10月の商用展開のためにネットワーク向けにvRANアーキテクチャーを採用することによって、4G・5Gマクロおよびスモールセルを組み込んだ真の完全仮想化エンドツーエンド・クラウドネイティブネットワークを提供する世界初のモバイルオペレーターになる予定である。
サーコムのベン・リン最高技術責任者(CTO)は「サーコムは次世代の通信サービスを提供する革新的ソリューションを提供するためにかなりの研究開発リソースを投じてきた。楽天、Qualcomm、Altiostarのような業界リーダーと協力できることを大変うれしく思う。ともにテクノロジーイノベーションを継続し、未来のネットワークに発展の道筋を提供できるよう期待している」と語った。
Altiostarのティエリー・モーピル執行副社長(戦略&製品管理担当)は「Altiostarの革新的なオープン仮想化アーキテクチャーは、未来の5Gインフラストラクチャーの実態を備えながら現在のニーズに応えるソリューションの開発を通じて将来性のあるネットワーク投資への能力を無線オペレーターに提供する。この革新的なオープンアーキテクチャーはより低い総所有コストでより大きな能力をオペレーターに提供して新しいビジネスモデル、より迅速なサービス創造を可能にし、ネットワーク向けの調達モデルを提供する」と語った。
楽天モバイルのタレク・アミンCTOは「サーコム、Qualcomm、Altiostarなど業界をリードするテクノロジーパートナーのサポートを受け、楽天は新しいモバイルネットワークに世界初の完全仮想化スモールセルを展開した。アジリティーが向上し、サービスがさらに多様化することによって、われわれのユーザーはディスラプティブな仮想化ネットワークから恩恵を受け、業界は専用ハードウエアとレガシーインフラストラクチャーへの依存から脱却できる」と語った。
Qualcomm Atheros, Inc.の製品管理担当上級ディレクターであるプニート・セティ氏は「スモールセルは4Gと5Gにまたがる高度なセルラーネットワーク展開にとって不可欠なビルディングブロックである。4Gおよび5Gテクノロジー向けのQualcomm FSM Small Cell Platformを組み込んだスモールセルを活用する柔軟なアーキテクチャーによって、楽天は未来のジェネレーションに迅速に拡大する柔軟な方針を掲げて、現時点で高度な体験をサブスクライバーに提供することができる。われわれは今回の取り組みでAltiostar、サーコム、楽天と協力し、当社の専用FSMプラットフォームを活用して展開の柔軟性および容易性を伴う強力な性能を提供できることをうれしく思う」と語った。
▽サーコム(Sercomm Corporation)について
サーコム(Sercomm Corporation)(TWSE:5388)は、電気通信とブロードバンド機器の世界的大手メーカーである。1992年に設立され、ネットワーキングをシンプルで手頃な価格にするための組み込みソリューションの開発に注力してきた。完全に統合されたエンジニアリング機能と最先端の製造施設を備えたサーコムは、スモールセル、住宅/企業向けゲートウエー、IoT製品などの包括的なテレコム・ブロードバンドソリューションを提供、今では業界のグローバルリーダーである。台湾の台北に本社を置くサーコムのグローバル・オペレーションネットワークは、北米、欧州、アジア太平洋地域の市場をカバーしている。その顧客ベースには、世界のトップサービスプロバイダー、ネットワーキングOEM、システムインテグレーターが含まれている。詳細は、www.sercomm.com を参照。
▽Altiostarについて
Altiostarは5G対応の仮想化RANソフトウエアソリューションを提供、オープンインターフェースをサポートし、ハードウエアとソフトウエアを分離してマルチベンダー・ウェブスケール・ネットワークを構築する。このソリューションは屋内外のマクロおよびスモールセルをサポートし、干渉管理、キャリアアグリゲーション、デュアルレセプションを実現してネットワークの効率性を向上させ、ブロードバンドスピードを提供してユーザーの体感の質を向上させる。オペレーターはインテリジェンスを追加し、多様なサービス向けのソフトウエアに迅速に適応し、オペレーションを自動化してネットワークを急拡大することができる。詳細はウェブサイトhttp://www.altiostar.com を参照するか、Twitter @altiostarでフォローを。
▽楽天について
楽天株式会社(TSE:4755)は、個人、コミュニティー、企業、そして社会に力を与えるインターネットサービスのグローバルリーダーである。オンライン市場として1997年に東京で設立された楽天は、世界中の12億人以上の会員に電子商取引、フィンテック、デジタルコンテンツ、コミュニケーションのサービスを提供するまでに拡大した。楽天グループの従業員数は1万7000人を超え、30の国と地域で事業を展開している。詳細は、https://global.rakuten.com/corp/ を参照。
QualcommとFSMは米国およびその他の国で登録されているQualcomm Incorporatedの商標である。
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