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TAU BIO-LOGICがTauC3タンパク質を標的とするピコモル親和性モノクローナル抗体のヒト化を発表

TAU BIO-LOGIC
2019-04-18 21:30 1198

【ニューヨーク、ロンドン2019年4月18日PR Newswire=共同通信JBN】

*アルツハイマー病と進行性核上性まひの治療のためのピコモル親和性モノクローナル抗体のヒト化

TAU BIO-LOGIC CORP.は18日、英国を拠点とするグループLifeArcと共同で、C末端トランケートtau(tauC3)を標的とするモノクローナル抗体(TBL-100)のヒト化にこのほど成功したと発表した。TAU BIO-LOGICは、アルツハイマー病(AD)と進行性核上性まひ(PSP)の治療薬としてTBL-100を開発中である。ヒト化抗体は、13pMのtauC3に対する親和性(これらを標的とする、市販されているほとんどの治療用抗体より約100倍高い)と、全長tau(FLT)に対しては1000倍高い特異性を有する。抗体の高い親和性と特異性は、現在開発中の他のtau抗体と比べ、有効性や安全性の向上につながることが期待される。tauC3は、FLTあるいはN末端トランケートtauより存在量は少ないが、発揮する病理学的効果は不釣り合いなほど大きい。これは、tauC3があらゆる種類のtauの中で凝集する傾向が最も高く、また正常なtauを動員して病理学的tau構造を核にする能力もあるためである。ADでは、tauC3は疾患経過の初期に形成され、そのレベルは認知機能低下と相関する。TauC3は細胞内神経毒性を引き起こし、さらにtau増殖の主な推進因子であると考えられている。ハーバード大学医学部のブラッドリー・ハイマン教授によって行われた研究は、TBL-100にAD脳内のtau増殖を阻止する潜在力があることを実証した(Nicholls et al., 2017; PLoS ONE 12(5): e0177914)。PSPでは、tauC3の産生と活性は、rs1768208における一塩基多型(SNP)に関連しており、同疾患の重大なリスク因子である。従って、TBL-100は同疾患にも有益である可能性がある。

TBL-100のヒト化は、LifeArcがTAU BIO-LOGICとのリスクシェアリング契約に基づき、LifeArcが将来の医薬品販売に対して少額のロイヤルティーを受け取ることを条件として行われた。LifeArcのCentre for Therapeutic Discovery(治療法発見センター)の責任者であるジャスティン・ブライアンズ博士は「TBL-100の開発に貢献できたことはうれしい。この共同研究により、開発を促進すべき有力候補と、優れた生物物理学的特性、熱安定性、高親和性結合、高発現の組み合わせを提供するいくつかの優れたバックアップ分子が生み出された」と語った。

TAU BIO-LOGICの社長兼最高経営責任者(CEO)であるダニエル・G・チェーン博士は「ヒト化の成功はTBL-100開発における重要な節目であり、開発中の他の抗tau抗体や低分子tau治療と比較して、安全性と有効性向上の両面でいくつかの利点があるとわれわれは考えている。ADやPSPには現在、有効な治療法がないため、われわれはそうした患者向けのこの有望な疾患修飾性治療薬を速やかに前に進めることを目指している」と語った。

▽TAU BIO-LOGIC CORPORATIONについて
TAU BIO-LOGICは、アルツハイマー病(AD)、核上性まひ(PSP)および関連する神経変性疾患の治療のための、革新的な高精度免疫療法の開発に特化した非上場バイオ医薬品企業である。同社の主力製品は、C末端トランケートtau(tauC3)と結合してその活性を阻害するモノクローナル抗体、TBL-100である。ヒト化抗体は、13pMの親和性(これらを標的とする、市販されているほとんどの治療用抗体より約100倍高い)と、全長tau(FLT)に対しては1000倍高い特異性を有する。抗体の高い親和性と特異性は、現在開発中の他のtau抗体と比べ、有効性や安全性の向上につながることが期待される。

▽LifeArcについて
LifeArcは25年にわたり、科学者や組織が自分たちの研究を患者の治療法や診断法につなげる手助けをしてきた医学研究慈善団体である。LifeArcは、優れた科学を患者へのより優れた影響力に変える。この慈善団体は、特定の疾患に取り組むためにパートナーのネットワークを結集し、学術的で初期段階の研究に直接資金を提供している。LifeArcの事業はこれまで、4つの承認薬(キイトルーダ(R)、アクテムラ(R)、タイサブリ(R)、エンタイビオ(R))とカルバペネム耐性の診断検査の開発に役立っている。

▽ADについて
ADは認知症の最も一般的な原因であり、非常に大きな、かつ増大しつつある世界的な公衆衛生上の課題となっている。治療法も十分効果のある対処法もなく、まったくもって致命的な神経変性疾患である。Alzheimer's Association(アルツハイマー病協会)の最新の報告によれば、ADは現在、500万人以上の米国人、700万人の欧州人、そして全世界で計約4400万人が罹患している。初期あるいは後期の病期のいずれにも、承認済みの疾患修飾性治療薬はない。

▽PSPについてPSPは、米国で約2万人が罹患している、希少で致命的な変性神経疾患である。それは、進行性のバランス・歩行障害を引き起こす。眼球運動障害、筋緊張異常、言語障害、嚥下・摂食に関連する問題などである。罹患した人は、性格の変化や認知障害を経験することも多い。症状は通常、60歳以降に始まるが、より早く発症することもある。PSPの正確な原因は不明だが、この疾患は初期段階ではパーキンソン病と誤診されることが多い。初期あるいは後期の病期のいずれにも、承認済みの疾患修飾性治療薬はない。

▽問い合わせ先

Daniel G. Chain, PhD, President & CEO, TAU-BIOLOGIC; dchain@taubiologic.com
Paul Brennan, VP Business Development, TAU-BIOLOGIC; pbrennan@taubiologic.com

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ソース: TAU BIO-LOGIC
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