【サンディエゴ2019年1月7日PR Newswire=共同通信JBN】
*本試験においてitMSCは安全かつ耐容性が良好だった
*試験結果は臨床プログラムの前進を支持している
*FDAとの協議を経て第IIb相試験を実施する計画が進行中
治療法が確立されていない病状の治療に使用するための同種前駆細胞とタンパク質治療薬を開発している臨床病期バイオ医薬品企業であるStemedica Cell Technologies, Inc.は7日、虚血性脳卒中の治療に関する第I/IIa相臨床試験で有益な結果が得られたと発表した。
多施設・非盲検・第I/IIa相試験において、虚血耐性間葉系幹細胞(itMSC)は安全性、耐容性、および予備的有効性の目的を達成した。データは、静脈内投与されたitMSCが安全で耐容性が良好に見えることを実証した。臨床検査値および画像測定値において、重篤な有害事象あるいは臨床的に有意な変化は報告されなかった。この試験結果は、臨床プログラムを前に進めることを支持するものである。
Stemedicaのクレイグ・カールソン最高経営責任者(CEO)は「虚血性脳卒中プログラムを前進させられるのは非常にうれしい。米国では年間約80万人が脳卒中に罹患し、全脳卒中の87%が虚血性脳卒中であり、米国の医療サービス、医薬品、および欠勤日数の費用は、年間推定340億ドルに上る(注1)。米食品医薬品局(FDA)承認済みの、虚血性脳卒中に起因する神経機能異常の重症度を軽減する治療法は、現在ない。StemedicaのitMSCは、この重大かつ満たされていないニーズに対応できる潜在力がある」と述べた。
本試験の主任臨床試験医師で、ラディ小児病院(サンディエゴ)の小児脳神経外科部長、カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部外科臨床学教授でもあるマイケル・レビー博士は「Stemedicaの第I/IIa相臨床試験結果は、虚血性脳卒中患者に対し大きな臨床効果がある可能性を示唆する予備的有効性だけでなく、製品の安全性も証明した」と語った。
Stemedicaの社長兼最高医療責任者(CMO)であるニコライ・タンコビッチ医学博士は「この臨床試験の肯定的な結果は、安全性と潜在的な有効性に関して、医薬品適正製造基準(cGMP)で製造されたStemedicaの低酸素誘導itMSCが、脳卒中脳組織の虚血性環境内でどのように機能するかについて、当社に重要な知見をもたらしてくれた。今回の結果は、研究に登録された患者がベースラインで脳卒中発症から最短で6カ月経過し、脳卒中を患って20年以上が経過してからの治療だった患者もいたという事実を考慮すると、興味を喚起させるものでもある」と述べた。
2019年前半に想定されるFDAとの打ち合わせ後、Stemedicaは第IIb相の試験を開始する予定。itMSCの第I/IIa相試験の詳細な安全性データと臨床結果は今後、医学会議で発表、紹介される予定である。
▽第I/IIa相の試験設計
第I/IIa相・多施設・非盲検・2部構成試験では、虚血性脳卒中の被験者に対するitMSCの単回静脈内投与の安全性、耐容性、および予備的有効性を評価した。試験の第1部では、15人の被験者がitMSC 1kg当たり50万個の細胞(n = 5)、itMSC 1kg当たり100万個の細胞(n = 5)、またはitMSC 1kg当たり150万個の細胞(n = 5)の静脈内単回投与を受けた。試験の第2部では、21人の被験者にitMSC 1kg当たり150万個の細胞が投与された。主要評価項目は、有害事象の発生率と重症度、臨床検査値の臨床的に有意な変化、バイタルサイン、身体的および神経学的検査によって判定される、12カ月の試験期間中のitMSCによる治療の安全性であった。この試験に関する追加情報は、www.clinicaltrials.gov でClinical Trial Identifier NCT01297413を参照。
▽虚血性脳卒中について
虚血性脳卒中は、血液を脳に送る動脈の閉塞によって引き起こされる突発性の神経障害である。これが起こると、脳の一部に酸素と栄養素が届かなくなる。この欠乏は脳梗塞を引き起こし、それは数分あるいは数時間以上続くと、重度の障害または死をもたらす神経損傷を誘発する。瞬時または数分以内の発症が特徴で、通常は片麻痺および片眼の視力喪失を伴う身体の半分に影響を及ぼすが、言語障害が残ることもある。
▽Stemedica Cell Technologies, Inc.について
Stemedica Cell Technologies, Inc.は、治療法が確立されていない病状向けの同種前駆細胞、タンパク質および併用療法の開発、商品化に重点的に取り組んでいる臨床病期バイオ医薬品企業である。Stemedicaは、cGMP準拠の製造施設内の低酸素、低圧環境下で、知的所有権が保護された同種前駆細胞製品を製造する独自の製造技術プラットフォームを開発した。同社の有力候補薬itMSCは、虚血性脳卒中およびアルツハイマー病の治療薬として現在臨床開発中の、同種前駆細胞療法である。同社の2番目の医薬品候補である虚血耐性神経前駆細胞、即ちitNSCは、現在開発中の同種細胞療法である。加えてStemedicaは、虚血性脳卒中、アルツハイマー病、中枢性および末梢性の神経疾患に対する前駆多細胞療法(itMSCとitNSC)を開発中である。前駆細胞とタンパク質を使用したアルツハイマー病向けの併用療法も、前臨床開発段階にある。Stemedicaの詳細については、www.stemedica.com を参照。
「Stemedica Cell Technologies」とStemedicaのロゴはStemedica Cell Technologies, Inc.の登録商標である。
参考文献
(注1)Benjamin EJ, Blaha MJ, Chiuve SE, et al. on behalf of the American Heart Association Statistics Committee and Stroke Statistics Subcommittee. Heart disease and stroke statistics—2017 update: a report from the American Heart Association. Circulation. 2017;135:e229-e445.
▽問い合わせ先
BUSINESS DEVELOPMENT
Stemedica Cell Technologies, Inc.
David McGuigan
Executive Vice President, Strategy and Business Development
(858) 658-0910
▽投資家問い合わせ先
Stemedica Cell Technologies, Inc.
Marcie Frank
Senior Vice President, Corporate Administration and Investor Relations
(858) 658-0910
ソース:Stemedica Cell Technologies Inc
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