【上海2018年10月25日PR Newswire=共同通信JBN】中国で急速に成長している多くの電気自動車(EV)スタートアップ企業の1つであるHUMAN HORIZONSは10月22日、中国の最も活力あふれる経済活動の中心地、上海でデビューした。
HUMAN HORIZONSの丁磊・創業者兼最高経営責任者(CEO)は、600人以上の中国と国際メディアを前に、同社の開発戦略を発表した。「人・車・道路・都市の関係を再検討し、スマート車両を情報端末として使用することにより、HUMAN HORIZONSはスマート輸送を促進するセンサーを道路に装備することを目指している。当社のデジタルサービス事業プラットフォームであるDigital House(デジタルハウス)を活用し、HUMAN HORIZONSはスマートシティーのための情報システムを構築していく」と述べた。
「3スマート」戦略の目標実現のため、HUMAN HORIZONSは(1)まったく新しいスマート車両の開発と製造(2)車両、充電ネットワーク、エネルギー資源の共有(3)自動車のインターネット(IOV)と先進のオープンプラットフォーム自律運転(4)スマート輸送アプリケーション(5)スマートシティー開発 - の5つのコアビジネス分野に重点的に取り組んでいくと主張する。デジタルサービス事業プラットフォームであるDigital Houseは、スマートシティー開発でHUMAN HORIZONSのあらゆる事業領域をサポートする。
わずか1年前に設立されたHUMAN HORIZONSは、Human Oriented Architecture(人間重視のアーキテクチャー、HOA)、Human Oriented Design(人間重視の設計、HOD)、Human Oriented Vehicle(人間重視の車両、HOV)などの革新的な先進技術を既に開発している。
Human Oriented Architecture(HOA)は、スマートカーをモバイルセンサーやデータソースとして機能させる新しいデジタル情報プラットフォームであり、車両ユーザーだけでなく輸送管理や都市運営の効率化にも貢献する。
使用シナリオベースのアプローチを採用することで、Human Oriented Design(HOD)の哲学はユーザーの内面から始まることになる。HUMAN HORIZONSは、同社の製品やサービスを使用することでユーザーが深く感動し、美的楽しみから感情的没頭にまで顧客体験を高めてくれることを期待している。
Human Oriented Vehicle(HOV)は、スマート車両がモバイルセンサーと情報源になるベースとなる、スマート情報構造である。このアーキテクチャーにより、ドライバーへのサービスが改善され、車両が輸送、その他の都市サービスにリアルタイム情報を提供できるようになる。
そのような独創的なアイデアに基づき、HUMAN HORIZONSは、同じく10月22日に公開された2つのコンセプトカー、Concept H Hypervelocity(コンセプトHハイパーベロシティー)とConcept A Active-agility(コンセプトAアクティブアジリティー)を開発した。2つのコンセプトカーは、HUMAN HURIZONSの創造性とインテリジェントな輸送ソリューションを明示、具現化したものである。
Concept H Hypervelocityは、空力効率、路上性能、走行距離を向上させる、革新的でアドレナリンを刺激する3人乗り設計で作られている。その驚くべき特徴の1つは、ドライブバイワイヤー技術を使用してハンドルを3つの座席のどの位置にも動かすことができ、3人のうちの誰でも運転できるようにした「RE.C.E.S.S.」(再設定可能なコックピット電動ステアリングシステム)である。
Concept A Active-agilityは、異なるモードの輸送手段を提供するため、異なるサブシステムの上部または下部に接続可能な乗客カプセルをベースにしたコンセプトを提示するものである。そのPOD(Personification-On-Demand)システムは、人々が動き回り、コネクトし続けるためのインテリジェントで効率的なソリューションを提供する。
10月22日、HUMAN HORIZONSはインホイール・ハブモーターで駆動するデモカーも発表した。このデモは、14の異なるドライブモードでメディアを驚かせた。ハブモーターの技術は、非常に大角度の4輪ステアリングを可能にし、非常に柔軟なハンドリングを簡単に制御することができ、楽しい運転体験に大きく貢献する。ピボット・ステアリングモードは、非常に狭いスペースでバックでの方向転換を実現する。
HUMAN HORIZONSはまた、統合型車両・道路アプリケーションを搭載した独自のインテリジェント全自動運転システムを中国で開発している。デモンストレーションカーには、ミリ波レーダー、超音速レーダー、ライダーなど複数のセンサーが装備され、閉鎖地域で10万キロメートル以上の試験が行われている。
HUMAN HORIZONSは世界で初めて、中国の塩城市で「Open Road Test Project for Sensory Integration Computational Coordination(センサー間統合・コンピューターコーディネーションのオープンロード・テストプロジェクト)」である「Smart Road(スマートロード)」プロジェクトを開始した。このプロジェクトでHUMAN HORIZONSは、関連する交通試験と実証環境のセットアップを開始した。地図上の道路とこの道路上の車は、中国におけるHOAのための初の開放型実験環境になるだろう。コンピューターコーディネーションの初期トライアルとして、HUMAN HORIZONSは、多次元センサー統合と広域分散型スマートコンピューティングの実用化を進めていく。
HUMAN HORIZONSはまた、上海のLin'gang Intelligent Future Parkで運営される予定の、中国初の「Vehicle-Road-City Heterogeneous Data AI Restructure(車両・道路・都市・異種データAI再構築)」の実証プロジェクトも計画している。HUMAN HORIZONSは既に、このスマートシティー・デモプロジェクトの建設を開始しており、同プロジェクトでは高速異種データ共有と多次元センサー統合を実施、スタンドアローンインテリジェンスから完全に統合されたシステムワイドインテリジェンスに移行することになる。
最初のEVモデル販売開始を急ぐ中国の他の多くのスタートアップ企業と異なり、HUMAN HORIZONSはモビリティーの未来を再定義する戦略を着実に進めている。