【広州(中国)2017年5月23日PR Newswire=共同通信JBN】日立電梯(中国)有限公司(Hitachi Elevator (China) Co., Ltd.)は2017年5月17日、広州市科学城にある日立電梯(中国)ショールームで「スマートシティー x イノベーションデザイン x ヒューマンフレンドリー」と題するサロンと展示を主催した。
国際的に有名な日本の産業デザイナーの深澤直人氏、デザイン理論・歴史の専門家の王受之氏、エンジニアリングサーベイとデザインのベテランのニ・ヤン氏、建設業界および上級ジャーナリストのグアン・ミン氏、日立電梯(中国)のジア・ユーフイ副社長兼チーフエンジニアが討論に招かれた。デザイン部門と建設部門から150人超の専門家がイベントに参加した。
深澤直人氏は「快適さの質」と題する基調演説を行い、通常は通行人の注目を集めることのない空間のための工業デザインへの革命的なアプローチを提唱し紹介した。人々が意識することなしに単なる空間として受け入れていた公共空間が突然、清潔で整然とした空間に変貌するのを見た時に彼らは気付く。快適さの質は人々の無意識の部分を定義する。それは静かに気付かせ、都市の質を評価する、
サロンはスマートシティー、イノベーションデザイン、日常生活の質と密接に関連している工業製品デザインの面でヒューマンフレンドリーのコンセプトに焦点を当てた。4人のデザイン専門家がヒューマンフレンドリーという言葉、およびその製品、空間、都市への応用に何度も言及した。
ヒューマンフレンドリーのコンセプトは、World Elevator&Escalator Expo 2016(2016年世界エレベーター&エスカレーター展示会)で日立電梯(中国)が発表した。この考え方に基づき深澤氏は日立電梯(中国)のために新型エレベーターであるHF-1のデザインを思いついた。サロンはこのコンセプトに再び焦点を当てた。
深澤氏は、エレベーターのような公共空間のデザインは無意識のうちにつくられるものだと指摘した。同氏は「ある無意識レベルでは、無視されていた公共空間がより良いものに変貌したことをみて、誰もが感動するだろう」と語った。HF-1エレベーターのコンセプト・プロジェクトは、ヒューマンフレンドリーの完全な意味をよりよく理解することによって得られた洞察に基づいている。深澤氏は、このプロジェクトの大きな意義は、無意識のデザインの力が人生をより良くする方法を人々に認識させることだと述べた。
王受之氏は「『Less is more(秘すれば花)』とは『行動が少ないほど、より美しい』ということを意味せず、むしろ『投資が少なければ少ないほど、より多くの人々に利益をもたらすことができる』の意味だ。社会に貢献し、より良いものと考えられたデザインが『ヒューマンフレンドリー』とわれわれが呼ぶものだ」と語った。
ニ・ヤン氏は、深澤氏のHF-1エレベーターのコンセプトを例にとり、物事の性質に焦点を当て、問題の細かい点を探り、創造的なデザインのために人生のインスピレーションを引き出し、伝統的に人間の本質に敏感な日本のデザイナーたちを高く評価した。日本人と中国人の両方が文化史や教育面で共有点が多いため、日本のデザインは中国のデザイナーに大きな影響を与えている。
日立電梯はヒューマンフレンドリーというコンセプトを適用して都市空間を移動する際に、人々がより快適に感じられるようにすることに熱心に取り組んでいると、ジア・ユーフイ氏は述べた。エレベーターの場合、ビッグデータを応用してエレベーターに費やす時間を短縮することができ、ソフトウエアがエレベーターバンク内の特定のエレベーターに人々を最適に割り当てることによって、複数の階で過度に停止することを回避することができる。これらは、市民の安心感を高め、おもてなしをする側が実際に快適さに気を配っていると感じさせるデザインのアップグレードであり、スマートシティーの発展に欠かせないものである。
Photo - https://photos.prnasia.com/prnh/20170519/1856304-1
ソース:Hitachi Elevator(China) Co, Ltd.