ソルトレイクシティ(ユタ州), 2024年7月23日 /PRNewswire/ -- 筋骨格系の変性疾患に対する同種細胞ベースの再生治療法を開発している非公開の後期臨床段階のバイオ医薬品企業であるDiscGenicsは、痛みを伴う変形性椎間板疾患(DDD)に対する同種椎間板前駆細胞の椎間板内投与療法(IDCTまたはrebonuputemcel)の第III相臨床試験の実施計画書および臨床試験に用いる治験製品の化学、製造、管理(CMC)に関してFDAから承諾を得たことを発表しました。
「脊椎、椎間板、またはそれらを取り巻く軟部組織より発生する機械的な腰痛に対する信頼できる治療法は非常に少ないなかで、初期の臨床試験のデータからDiscGenicsの細胞療法が、痛みを伴う変形性椎間板疾患患者に対して、侵襲性が極めて高い切除手術や融合手術から、画期的な低侵襲の再生治療法への転換をもたらす可能性を示しているとともに、この待ち望まれた有望な療法の継続的な臨床評価に参加できることを楽しみにしています。」と、クリーブランドクリニックの疼痛管理部門ならびに医学的根拠に基づく疼痛治療薬の研究および教育部門の部長であるナジー・メクハイル博士(MD、PhD)は述べています。
FDAと合意した第III相臨床試験計画は、並行して実施する2つの同一試験で構成されます:主軸試験(DGX-A02またはPIVOT)および検証試験(DGX-A03またはCONFIRM)。どちらの試験も、単一レベルの症候性腰椎椎間板変性を有する患者を対象としたランダム化二重盲検、シャム対照、多施設協同試験です。
「第III相臨床計画は、IDCTの第I/II相臨床試験から得られた有望な安全性と有効性の成績に基づく強力な臨床データから構築され、また臨床ニーズが高い患者集団においてIDCTの安全性評価を継続して実施することを保証するためFDAとの議論を経ております。なお第I/II相臨床試験データは、International Journal of Spine Surgery https://www.ijssurgery.com/content/early/2024/06/25/8609)に掲載されました。」と、DiscGenicsの最高医療責任者であり、セムズ・マーフィー神経学および脊椎研究所の会長であるケビン・T・フォーリー医師は述べています。
各試験は1年間の主要評価期間に加えてさらに1年間のフォローアップ期間を持ち、合計2年間の試験期間で実施します。主軸試験(DGX-A02)の最初の被験者は2024年第4四半期に登録される予定です。
「この地点に到達するまでの道のりは長かったですが、非常にエキサイティングな旅でした。故ヴァレリー・クケコフ博士によるこの細胞技術の初期創設から、IDCTのヒトでの初めての臨床評価の成功に至るまで、私たちは細胞の安全性だけでなく、その再生能力についてもより自信を持つようになりました。また我々のチームは、この重要な規制マイルストーンを達成するために情熱を持って取り組んできました。これにより、この技術の管理者としての責任を果たし続けることができます。」と、DiscGenicsの最高経営責任者兼取締役会会長のフラッグ・フラナガンは述べています。
このIDCTの第III相臨床試験計画は、FDAへの治験届(IND)の許可の下で評価されます。この第III相臨床計画が成功すれば、FDAへの生物製剤ライセンス申請(BLA)を実施いたします。
IDCTについて:IDCT(注入型椎間板細胞療法、またはrebonuputemcel)は、症候性腰椎椎間板変性の進行を停止し、椎間板を内側から再生することを目的とした単独の単回注射生物製剤です。IDCTの有効成分(医薬品物質)は、提供された成人ヒト椎間板組織から得られた生きた椎間板細胞から製造された椎間板前駆細胞群です。これらの細胞は、現在の良好な製造方法(cGMP)の下で、高く制御された環境下、多段階の製造プロセスを経て増殖され、フェノタイプの変化を生じます。製造プロセスの完了後、椎間板前駆細胞は使用前に同一性、純度、効力、安全性評価などの広範な検査を受けます。その後、椎間板前駆細胞は粘稠なヒアルロン酸ナトリウム溶液および賦形剤と混合され、IDCTとして再生医療製品製剤となります。IDCTは凍結保存され、個別の「オフ・ザ・シェルフ:既製品」最終製品として保持され、外来施設で経皮的に椎間板内への注射による投与が行われます。IDCTはFDAによって再生医療先進治療(RMAT)およびファストトラックの指定を受けています。
免責事項:IDCTはDiscGenicsによって開発中の試験製品であり、FDAやその他の規制機関によってヒトへの使用の承認を受けておりません。
慢性腰痛と変形性椎間板疾患について:慢性腰痛は、世界中で障害の主要な原因となっている深刻な医療課題であり、米国では癌以外で最も一般的なオピオイド処方の理由となっています。米国の成人の12-30%がある時点で影響を受けると推定され、米国の医療制度に毎年1000億ドル以上のコストがかかり、経済と個々の患者にかなりの負担をもたらしています。患者の約40%では、腰痛は椎間板変性によって引き起こされます。これは慢性的かつ進行性の状態であり、椎間板が分解し、痛みを引き起こします。
DiscGenicsについて:DiscGenicsは、筋骨格系の変性疾患に対する同種細胞ベースの再生治療法を開発する非公開の後期臨床段階のバイオ医薬品企業です。同社の主力製品候補であるIDCT(注入型椎間板細胞療法、またはrebonuputemcel)は、腰椎椎間板変性の進行を停止し、椎間板を内側から再生することを目的とした単独の単回注射生物製剤です。DiscGenicsは、新しい筋骨格系の適応症を可能にするフォローオン同種細胞プラットフォームも開発しています。これらの独自の治療法のさらなる開発と、コンプライアンス、コスト、生産スケジュールの管理を維持するために、DiscGenicsは本社のあるユタ州ソルトレイクシティにスケーラブルな同種細胞製造プロセスとcGMP施設を構築および検証しました。
より詳しくは、同社ホームページ参照 www.discgenics.com/home-ja
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