ソウル、韓国、2024年6月3日 /PRNewswire/ --韓国の大手ファウンドリ企業であるDB HiTekは、自動車、産業機器、ロボティクス、医療機器といった分野で広く利用されているグローバルシャッターおよび単一光子アバランシェダイオード(SPAD)プロセス技術の強化に取り組んでいます。これにより、専門的なイメージセンサー事業の拡大を目指しています。
グローバルシャッターは、高速移動物体の撮影時にひずみのない画像を捉えることができるセンサーです。マシンビジョン、自動車、ドローン、ロボティクス、医療機器などの分野でグローバルシャッターの需要が急速に高まっており、2022年から2029年にかけての年平均市場成長率は16%と予想されています。
DB HiTekの7トランジスタ電荷ドメイングローバルシャッターは、遮光技術とライトガイド技術を活用することで、5.6マイクロメートルピクセルにおいてPLS(寄生光感度)が35,000を超えるという高性能を実現しています。さらに、最小2.8マイクロメートルピクセルまでのさまざまなサイズに対応しており(PLS≥10,000)、幅広い用途に活用できます。
寄生光感度(PLS)とは光に対する感度を示す指標であり、PLSが10,000以上あれば99.99%の光検出率(10,000分の1未満の雑音発生率)を実現できるほど非常に高い光遮断性能を意味しています。
DB HiTekの6トランジスタ電荷ドメイングローバルシャッターは、2.8マイクロメートルピクセルにおいて、PLS(寄生光感度)が10,000以上、さらに60度セルシウスでのメモリダークカレントが20電子/秒以下という優れた性能を実現しています。このプロセス技術は本年中に完成し、顧客に提供される予定です。
SPADは、極めて高い光感度を持つ3D撮像センサーで、微弱な光信号を粒子レベルまで検出することができます。高い測定精度と長距離計測が可能なため、自動運転車、AR/VRデバイス、ロボティクス、スマートフォンなどの先進技術の実現に不可欠な重要なコンポーネントとなっています。
DB HiTekが開発した第2世代SPAD製造プロセスは、バックサイド スキャタリング技術(BST)とバックサイド深層トレンチ絶縁(BDTI)を活用したBSI構造を採用することで、940nm波長において光子検出効率15.8%という高性能を実現しています。また、同社のCISは暗電流レート (DCR)が0.69 cps/um2と、一般的なCISと同等の低い暗電流特性を実現しており、品質の向上に貢献しています。
グローバルシャッターと第2世代SPAD製造プロセスの技術的向上を背景に、DB HiTekは専用的なイメージセンサー事業の拡大に向けて、ファブレスの顧客企業に対して積極的なサポートを行っていく計画です。
DB HiTekの関係者は「現在、当社は米国、欧州、中国、日本などの世界有数の企業と協力し、製品開発を進めている」と述べ、さらに「カスタマイズプロセスの提供、ピクセル開発シミュレーションツール(TDK)、マルチレイヤーマスク(MLM)といった、きめ細かなサービス提供によって、顧客サポートの強化を図っていく計画です」と付け加えました。
一方で、DB HiTekは欧州の有力な医療センサー専門企業との協業により、最近、X線CIS事業の拡大に成功しています。同社の先進的な品質と生産性が顧客から高い評価を得ており、今後は医療分野に加えて、製造分野への事業展開も計画しているとの報告があります。
DB HiTekについて
韓国に本社を置くDB HiTek Co., Ltd.は、幅広い支援サービスと競争力の高い製造プロセス技術ポートフォリオを擁する、世界有数のファウンドリ企業です。同社の主力技術には、アナログ/パワー(BCDMOS)、CMOS イメージセンサー(CIS)、ミックスドシグナル信号、高電圧CMOS、RF HRS/SOI CMOS、スーパージャンクション MOSFET 等が含まれています。詳細については、 www.dbhitek.comをご覧ください。