UltiMaker Factor 4は、軽工業用途に対応した同社最新の主力ソリューション
ニューヨーク、ゲルダーマルセン(オランダ), 2024年4月23日 /PRNewswire/ -- 3DプリントのグローバルリーダーUltiMakerは22日、製造業の効率性と信頼性を新たなレベルに引き上げるよう設計された産業用3Dプリンター「UltiMaker Factor 4」のリリースを発表しました。Factor 4は、軽工業用途向けのエンドツーエンドの3Dプリンティングソリューションです。
UltiMaker Factor 4 3Dプリンターは、プロセスクリティカルなツールや部品の開発・製造用に設計されました。エンジニアリング材料のサポート、ダイレクトドライブ・デュアル押出、プリント品質レポート機能の搭載、温度制御されたビルドボリューム、その他の革新的機能により、高い予測可能性と最小限のばらつきを実現します。10年以上にわたる開放性と入手しやすさへの献身をベースとする本機は、最終使用部品、機能プロトタイピング、製造ツール、補助部品やスペアの小ロット製造など、さまざまな用途向けに、市場で最も幅広い材料ポートフォリオの1つをサポートします。
Factor 4は、330 x 240 x 300 mmの温度制御されたビルドボリュームと均一なベッド加熱を提供、造形プレート全体で一貫した性能を保証します。製造および産業部門向けに設計された本機は、エンジニアが最高セ氏340度でプリントできる新しい高温プリントコアを搭載、新しい高温複合材料UltiMaker PPS CFのような、より幅広い性能、耐熱性、耐久性の高い材料の使用が可能です。本機は、ヒートベッドとアクティブ制御チャンバーのエアフローを効率的に使用して、ビルドボリュームの温度を最高でセ氏70度まで管理、3Dプリンターがどこに設置されていても、材料ごとの最適な加工条件と一貫した部品品質を保証します。
95%超のプリント成功率と、公称長のプラスマイナス0.2 mmまたはプラスマイナス0.2%以内の寸法精度を達成するため徹底的にテストされた(注1)Factor 4は、複数のマシンで一貫した結果が得られるよう設計されており、分散製造用の検証済みパーツの製造に最適です。本プリンターの多用途性、信頼性、使いやすさは、生産ワークフローの最適化と開発の迅速化を目指す業界にとって理想的です。Cura 5.7.1で利用可能なFactor 4の最新プリントプロファイルは、PET-CFやナイロンなどのエンジニアリング材料をTough PLAやPETGと同等の生産性レベルでプリントできるようにし、UltiMaker Sシリーズと比較してプリント速度を実質的に2倍にしました(注2)。
UltiMakerのMichiel Alting von Geusau最高経営責任者(CEO)は「当社がお客様にお約束しているのは、単なる3Dプリンターの提供にとどまりません。当社は、ハードウエア、ソフトウエア、材料、トレーニング、サポートを含む、3Dプリンティングエコシステム全てを提供します」「当社は、包括的なサポートにより、お客様が3Dプリントの複雑さを乗り越え、チャンスを見出すお手伝いをしています。軽工業市場には未開拓の可能性があり、Factor 4は、お客様がこの分野で用途の可能性をさらに追求できるようにしてくれると信じています。Factor 4は、その効率性と汎用性により迅速な投資回収を約束し、企業が3Dプリントのメリットを活かせるようにします」と語っています。
UltiMaker Factor 4の主な特徴
産業グレードの性能:堅牢なスチール、アルミニウム、ガラスでつくられたFactor 4は、工場のフロア向けに設計されています。本プリンターは、3重絶縁ビルドボリューム、クローズドループ・ダイレクトドライブ・デュアル押出、自動誘導ベッドレベリング、PEIコーティングされた柔軟なビルドプレートを備え、複雑で困難なデザインであっても一貫した生産出力を保証します。こうした機能と、全く新しいHブリッジ・ガントリーおよび剛性の高いオールメタル・フレームを組み合わせることで、高速動作と精度を実現しました。
自動マテリアルハンドリングと保管:統合された低湿度マテリアルハンドリングシステムにより、エンジニアはプリント作業を確実に管理できます。マテリアルステーションは、湿度レベルが15%以下に保たれるよう空調管理されており、最大6つのフィラメント・スプールを最適な状態で保管できます。自動材料交換機能を備えており、スプールをシームレスに切り替えることで、数日または複数のスプールを必要とする1つの部品をプリントする場合でも、ダウンタイムをなくし、中断のないプリントを保証します。
材料の多様性の拡大:この新しいプリンターは、高性能な産業グレードの材料の範囲を拡大し、柔軟な材料からUltiMaker PPS CFのような高温複合材料まで、構造的完全性が検証済みの部品の製造を可能にします。UltiMaker PPS CFは、炭素繊維で強化された半結晶性の熱可塑性素材です。本素材にはセ氏230度以上の耐熱性があり、難燃性もあります。本素材は、要求がそれほど厳しくない部品向けのスチールやアルミニウムの高性能な代替品になり、ユーザーは新たな産業用途を開拓できるようになります。
シームレスなワークフロー統合:UltiMaker Cura 5.7.1リリースには、最適なプリント品質とパフォーマンスのためにカスタマイズ、微調整されたFactor 4用の新しいプリントプロファイルが入っています。CuraでUltiMakerの材料とプリントコアを自動認識することで、Factor 4はスムーズな3Dプリント体験を提供します。本プリンターは、主要なCADソフトウエアとも互換性があります。
パワフルなプリントプロセスレポート機能を搭載:本機は、7インチの静電容量式タッチパネルと、プリントヘッド、ビルドボリュームに一連のセンサー、さらにプリンターと材料の性能に関するリアルタイムデータを監視する自動材料ローディングシステムを搭載しており、プリント作業終了のたびに詳細なレポートを提供、部品の検証と品質管理が容易になります。
保守を簡素化するモジュラーシステム:本プリンターは、修理や保守が容易なモジュラー設計を採用、ダウンタイムを最小限に抑え、生産性を最大化します。
UltiMakerのAndrea Gasperini B2Bソリューション担当製品マネジャーは「Factor 4には、安心して長期投資ができる信頼性の高い産業グレードのソリューションを導入しています」「当社は今も、現在のニーズを満たし、時間の経過とともに適応、改良できる製品のリリースに注力しています。Factor 4は、UltiMaker製品が誇る信頼性を提供すると同時に、他の産業機械や生産工程とシームレスに統合することもできます」と語っています。
Factor 4で使用可能な材料には、UltiMaker PPS CFのほか、PLA、Tough PLA、ナイロン、PETG、PET CF、PVAなどのUltiMakerブランドの材料や、BASF Forward AM、Kimya、Polymaker、LEHVOSS、Jabil、その他のサプライヤーの検証済み材料があります。Factor 4はUltiMaker Marketplaceの材料と互換性があり、250のプリントプロファイルがプリセットされています。Factor 4は、2.85 mmのフィラメント径に対応しています。
本プリンターには統合HEPAフィルターと大きな赤い停止ボタンが装備されており、工場やオフィス環境のあらゆる場所でより安全な3Dプリントを保証します。
Factor 4は、2024年5月に出荷開始予定です。お近くのFactor 4ショールームをお探しなら、UltiMaker認定パートナーにお問い合わせください。
UltiMaker Factor 4の詳細については、ultimaker.com/factor-4/ をご覧ください。
Factor 4は、2024年4月22-26日にドイツのハノーバーで開催されるHANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)でホール17、ブースD35に展示されます。UltiMakerの専門家がブースに常駐し、同社の産業部門向け積層造形ソリューションについて説明します。UltiMakerのAndrea Gasperini B2Bソリューション担当製品マネジャーも、4月22日午後4時(中部欧州標準時)からホール17、ブースB40で、積層造形が生産にもたらすパワーについてプレゼンテーションします。
UltiMakerは、2024年5月7-9日に上海で開かれるTCT Asiaで、国家会展センターのホール8.1、ブース8F90でも、Factor 4やその他のプロ用3Dプリントソリューションを展示・紹介します。
お客様やパートナーの声
Johannes Karl氏、Kronesのカスタマー3Dソリューション責任者
「UltiMaker Factor 4はすごい。プリントのスピードと品質だけでも産業レベルです。品質管理とさらなるセンサー技術により、厳しい業界基準も満たしています。Factor 4は、高性能材料の幅を最大に広げて、新なた用途の可能性を高めてくれます」
Firat Hizal氏、BASF Forward AMの積層押出ソリューション製品管理責任者
「UltiMakerエコシステムの戦略的パートナーであるBASF Forward AMは、当社の材料プロファイルUltrafuse(R)をFactor 4向けに最適化し、初日から新しい機械で完璧に動作することを保証する機会を得ました。自動材料システムやダイレクトドライブ押出機の改良をはじめとする機能強化で、当社の材料の能力も向上しました。これにより、安定したプリントが可能になり、特にUltrafuse(R)TPU 85Aのような柔らかい素材に新たな可能性が開けました。さらに、当社のリサイクルフィラメントUltrafuse(R)rPETや、当社独自の金属フィラメントUltrafuse(R)17-4PH、並びにUltrafuse(R)Support Layerが本機に適合することも検証済みです。Factor 4は3Dプリントにおける極めて重要な進歩であり、品質で妥協することなく生産性をさらに最適化する、一貫性のあるプラットフォームになると期待しています」
Benoit Stoeux氏、KimyaのCEO
「KimyaのCEOとして、2021年に始まって以来、積層造形の状況を一変させてきたUltiMakerとのコラボレーションの目覚ましい進化を目の当たりにし、興奮しています。Factor 4では、Kimya ABS-ESDやKimya PEKK-Aのような先端材料を統合することで、大きな変化をもたらしました。卓越性を追求して設計されたこれらの材料は、エレクトロニクス、輸送、防衛産業で優れた性能を発揮します。プリンティングで「初めての正解」を出すという当社の目標が、Factor 4で実現できました。Factor 4とPEKK-Aを組み合わせることで、95%を上回るプリント成功率も達成できました。他のポリマーと比較して、PEKK-Aにはより高い機械的耐性、温度耐性、薬品耐性があります。当社は、温度制御されたチャンバー機で利用可能な高性能・高温材料を初めて手に入れました。これは市場における大きな変化です。私たちは共に新たな基準を打ち立て、業界の最前線に精度、信頼性、革新性を提供しています」
Cura、Factor 4、UltiMaker、UltiMaker Cura、UltiMaker Factor 4、およびUltiMaker ロゴは、UltiMakerの商標または登録商標です。その他の商標は全て、各所有者に帰属します。
▽UltiMaker(アルティメーカー)について
UltiMakerは、製造、製品開発、教育の未来づくりに注力している、3Dプリントのグローバルリーダーです。UltiMakerは、市場で最も幅広い3Dプリンティング材料のポートフォリオの1つである、人気のSシリーズやMethodシリーズをはじめとする幅広い最先端3Dプリンティングソリューション、さらに業界をリードする3DプリンティングソフトウエアプラットフォームであるCura、Digital Factoryで、業種を超えたイノベーションの道を切り開いています。
UltiMakerは、教育者や学生向けにサブブランドMakerBotとSketchシリーズも用意しており、教室での学習や教育の進歩のための最も包括的な3Dプリントエコシステムの1つを提供しています。
UltiMakerは信頼性、精度、革新性を重視し、顧客が可能性の限界を押し広げる後押しをしています。
詳細については、www.ultimaker.com をご覧ください。
(注1)UltiMaker PLA、Tough PLA、PETG、PET CF、および PPS CFを使用した試験で、95%のプリント成功率と±0.2mmまたは±0.2%の寸法精度を達成。
(注2)社内テストでは、UltiMaker S7でプリントした場合と比較して、UltiMakerブランドの材料PET-CFやナイロンでプリントした場合の生産性が50%向上した。
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