【マドリード2024年3月28日PR Newswire=共同通信JBN】気候変動に対する世界的な懸念の高まりを受け、スペインでは電気自動車(EV)の導入が急速に進んでいます。重要な交通ハブである空港は、革新的なビジネスモデルを模索することで、こうした流れに積極的に対応しています。これを踏まえ、スペインのバレンシア空港はEVB(スマート充電ソリューションに特化したBenyのサブブランド)と提携して80基のAC EV充電器と4基のDC EV充電器を備えた充電ステーションを設置、便利な充電ソリューションを提供しています。本プロジェクトが成功したことで、同空港の運営は活性化し、スペインにおける電動モビリティー化は大きく前進しました。
プロジェクトの詳細は? 場所: スペインのバレンシア
製品: 同空港には、4基のDC EV充電器BADC82-Dと80基のAC EV充電器BCPC-D2N-Pが設置され、多様な充電オプションを提供、急速充電と低速充電の両方に対応しています。
結果: 充電ステーションの設置、テスト、運用はシームレスに進み、充電器は空港の駐車場全体に戦略的に配置され、利用者の使いやすさが確保されました。これは、空港サービスの水準を向上させただけでなく、環境に配慮した旅行にも好影響を与えています。
バレンシア空港についての情報は?
スペイン東部の都市バレンシアにあるバレンシア空港は、重要な航空交通と物流活動の円滑化に欠かせない国際ハブ空港として機能しています。2023年のAenaの最新データでは、旅客数995万人、航空機運航数8万2000回、貨物処理量1365万トンで、スペインで最も利用者の多い空港のトップ10に入っています。EVの急増に伴い、駐車場や充電設備に対する需要が高まっています。こうしたニーズに応えるため、空港管理会社は、サービスの質を高め、利用者の嗜好の変化に対応できるよう、充電設備をアップグレードしています。
充電が必要になっている理由は?
利便性、コスト効率、適応性などの理由から、空港に駐車してEVを充電しようとするEVドライバーは増えています。駐車時間によって、空港での駐車は通常、以下のカテゴリーに分類されます。
長期駐車: 通常、出張や休暇で空港に1-3日、場合によっては半月から1カ月の長期駐車が必要な旅行者が選びます。
短期駐車: 飛行機で旅行する友人や家族を送迎する人や空港訪問者によく選ばれ、駐車時間は通常1-2時間程度。
その他の期間: 空港職員も通常、勤務時間中は駐車施設が必要です。
EVBソリューションは利用者のニーズをいかに満たすのか?
EVBチームは空港当局と広範な話し合いを行い、さまざまなタイプの駐車場利用者グループに対応できるよう、カスタマイズされたEV充電ソリューションを提供しています。
長期駐車の場合
要件: 長時間の駐車が必要な利用者は、充電速度より遠隔操作や管理を優先します。さらに、空港駐車場の商業的性格を考慮すると、スペースの利用率と投資コストが重要な要素となります。
ソリューション: EVB BCPC-D2N-P充電器は、デュアルソケットと2つの充電ガンを装備しており、2台同時充電が容易でスペースの利用を最適化できます。各充電ガンの充電出力は7.4kWで、長期駐車ユーザーのニーズを十分に満たします。さらに、OCPP1.6Jプロトコルの互換性により、ユーザーはモバイルアプリを介して充電器を遠隔操作でき、どこからでも充電器を管理できます。特筆すべきは、これらの充電器はさまざまな保護機能を備えており、充電の安全性が高まり、ユーザーは外出先でも安心していられます。
短期駐車の場合
要件: 空港に1-2時間しか駐車しない利用者は、急速充電を優先します。空港にとって、限られたスペースと資源を最大限に活用し、より多くの利用者に便宜を図ることは、保守のしやすさと共に極めて重要です。
ソリューション: 床置き型DC急速充電器EVB BADC82-Dは、82kWという優れた充電出力を誇り、444kWの走行距離を1時間以内に素早く補充できます。3つの充電ガンを装備し、3台の車両の同時充電が可能で、待ち時間をなくし、リソースの利用率を最大化できます。卓越した放熱性能と複数の保護機能により、充電プロセスの安全性と信頼性を保証します。さらに、モジュール構造のため設置や保守が容易で、最終的に空港の保守コストも削減できます。PayPalやオフライン取引などの支払い方法をサポートしており、利用者に便利で安全かつ柔軟な支払い体験を提供します。
その他の期間の場合:
要件: 個々の状況によって異なります。
ソリューション: 空港職員は、航続距離が十分であればAC充電器を選び、急速充電が必要であればDC充電器を選ぶことができます。いずれも実際の要件次第です。
どのような成果が達成されたか?
提供サービスの向上:84基のEV充電器がそろったことで、空港のサービス容量が172カ所増強され、サービスの質が著しく向上し、空港の競争力が強化されました。
多様な需要に対応:これらのEV充電器はさまざまな充電出力とモードを提供し、多様なユーザーの要求に応え、全体的な体験を豊かなものにしました。
斬新な手法の開拓: 同空港は、従来のビジネスモデルから革新的なビジネスモデルへと移行しました。本プロジェクトは、空港駐車場の利用率を高めただけでなく、駐車料金や充電料金からの収入も生み出し、収益源を拡大しました。
環境に優しい旅行の推進: 充電ステーションの普及によりEVを選ぶ乗客が増え、二酸化炭素排出量が削減され、環境保全が推進されました。
結論
バレンシア空港に充電ステーションが設置されて以降、飛行機を頻繁に利用する旅行者からは「空港に充電ステーションが設置され、出張から帰った時には車がフル充電されていると分かっているので、航続距離の不安が解消されました。さらに、空港に家族を送り届ける際には急速充電器で充電でき、重宝しています」と、満足の声が上がっています。
本プロジェクトは、ユーザーの要求を満たし、持続可能な発展を促し、会社の評判を高め、そして最も重要なことは、将来的に同様のEV充電器プロジェクトに取り組む際に貴重な知見・経験を提供できるという、目覚ましい成功を収めました。電気自動車産業の進歩と共に、EVBもより多くの企業と協力してトップレベルのソリューションを継続的に導入し、世界中のユーザーがますます便利で効率的な充電体験のメリットを享受できるよう、引き続き取り組んでいます。
ソース:BENY