日本でアミロイドPET診断ツールの保険適用は初めて
【東京、ベルリン2024年11月22日PR Newswire=共同通信JBN】株式会社CMIとLife Molecular Imaging(LMI)は、アミロイドPET診断薬Neuraceq(R)(フロルベタベン18F注射剤)が厚生労働省から保険適用を認められたと発表しました。このC2(新機能・新技術)区分承認により、Neuraceq(R)-PETは現在日本で保険適用される初のアミロイドPET診断ツールとなります。Neuraceq(R)は、日本で承認済みの放射性医薬品自動合成装置Synthera+(独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)医療機器許可番号30100BZX0016900)で製造可能で、同装置は現在、東京の慶応義塾大学病院、京都の康生会武田病院、熊本の魚住クリニックに導入されています。株式会社CMIは、それ以外の病院の放射性医薬品施設でもNeuraceq(R)が製造できるよう計画しています。
同診断ツールの保険適用により、日本の医師はこの最先端の画像技術を使用して、認知機能が低下した患者を正確に診断できるようになります。アミロイドベータプラークの密度を調べることで、より早期の診断が可能となり、治療や患者管理の方針が進めやすくなります。
日本で最近、エーザイのアルツハイマー病(AD)治療薬LEQEMBI(R)が承認されましたが、この新しい治療薬を利用するには、正確かつ信頼できるAD診断が不可欠です。Neuraceq(R)もその1つであるアミロイドPETは、脳内にアミロイド病変が確認された患者だけを選んで臨床試験に参加してもらうようにすることで、新規抗アミロイド薬の昨今の良好な臨床試験結果に極めて重要な役割を果たしました。さらに、アミロイドPETはアミロイドクリアランスも正確に測定しました。
Life Molecular ImagingマネージングディレクターのLudger Dinkelborg博士は「日本でNeuraceq(R)を使用するアミロイドPETが保険適用となったのは、重要な節目です。アミロイドPETトレーサーは非常に重要で信頼性の高い画像診断薬で、より多くの日本の患者さんにお使いいただけるようになったことをうれしく思います」と語っています。
Life Molecular ImagingのColleen Ruby米州・アジア太平洋担当最高業務責任者は「LMIは、Neuraceq(R)がより多くのグローバル市場で使えるよう尽力しています。日本のパートナーであるCMIと協力し、軽度認知障害(MCI)やアルツハイマー病の検査を受ける患者さんの診断向上を図るとともに、全国でより多くの紹介医がNeuraceq(R)を利用できるよう、引き続き取り組んでいきます」と語っています。
株式会社CMIの藤林靖久最高技術責任者は「CMIは、日本のPET施設に集中的に働きかけを行っており、アルツハイマー病の可能性のある患者さんがNeuraceq(R)を使ったアミロイドPETを受けて最新の治療薬にたどり着くチャンスを与えてほしいとお願いしています」と語っています。
日本語で詳細をお知りになりたい方は、CMIのプレスリリースをご覧ください。
https://www.cmi-jpn.co.jp/wp-content/uploads/20231122PR.pdf
▽Neuraceq自動合成装置Synthera+(R)(フロルベタベン18F)について
日本で承認された適用
Neuraceq(R)は、アルツハイマー病(AD)およびその他の認知機能低下の原因を評価中の認知機能障害のある成人患者のベータアミロイド老人斑の密度を判断するため、脳の陽電子放射断層撮影(PET)画像診断に適用される放射性診断薬です。Neuraceqスキャンが陰性なら老人斑がまばらか全くないということで、画像撮影時のADという神経病理学診断とは矛盾します。陰性とのスキャン結果から、患者の認知機能障害の原因がADである可能性は低くなります。Neuraceqスキャンが陽性なら、中から高密度のアミロイド老人斑があるということになります。神経病理学検査では、AD患者にはこの程度のアミロイド老人斑が認められますが、他のタイプの神経疾患患者や認知機能が正常な高齢者に認められることもあります。Neuraceqは、他の診断評価を補助するものです。
使用上の制限
*Neuraceq(R)スキャンが陽性であっても、ADまたはその他の認知障害との診断が確定するわけではありません。
*Neuraceq(R)の安全性や有効性は、(i)認知症またはその他の神経疾患の発症予測または(ii)治療に対する反応のモニタリングについては確立されていません。
重要な安全性情報(日本での承認に当たっての)
画像解釈やその他のミスのリスク
Neuraceqによる脳内ベータアミロイド老人斑密度の判断では、画像解釈の際に誤りが生じる可能性があります。画像解釈は、患者の臨床情報と切り離して行う必要があります。Neuraceqスキャンで灰白質と白質を区別する能力が制限されるような重度の脳萎縮がある症例でも、誤りが起きる可能性があります。画像の歪みをもたらすモーションアーチファクトによっても誤りが起きることがあります。Neuraceqスキャンの結果は、画像撮影時の脳内ベータアミロイド老人斑の有無を示すものにすぎず、スキャン結果が陰性でも、将来の脳内ベータアミロイド老人斑出現の可能性を排除するものではありません。
放射線リスク
Neuraceqは、他の放射性医薬品と同様、患者の全体的な長期累積放射線被曝に寄与します。長期の累積放射線被曝は、がんのリスク上昇と関連しています。患者および医療従事者を不慮の放射線被曝から守るため、安全な取り扱いを徹底してください。
一般的な副作用
Neuraceqの全般的な安全性プロファイルは、872人の被験者に対する1090回のNeuraceq投与データに基づいています。1%以上の頻度で発現した副作用には、注射/適用部位の紅斑、注射部位の炎症、注射部位の疼痛があります。
詳細については、https://neuraceq.com をご覧ください。
▽Life Molecular Imaging(LMI)について
Life Molecular Imaging(LMI、旧Piramal Imaging)は2012年、バイエル薬品の分子イメージング研究開発ポートフォリオを買収して設立されました。現在はLife Healthcare Groupの傘下企業です。分子イメージング用の新規PETトレーサーを開発することで、LMIは現代医学の主要分野に注力しています。同社は、慢性疾患や生命を脅かす疾患の早期発見と特性評価を改善し、治療成績と生活の質の向上につながる革新的製品を開発することで、分子イメージング分野のリーダーとなることを目指しています。https://life-mi.com をご覧ください。
▽株式会社CMIについて
株式会社CMIは、サイクロトロンシステム、PET医薬品自動合成装置、自動調剤システムなど、最高品質の製品を輸入・販売しています。CMIは、臨床・研究施設の陽電子放射断層撮影(PET)の企画・開発・運営のサポートも行っており、日本の医療分野の進歩・発展に貢献しています。詳細については、https://www.cmi-jpn.co.jp をご覧ください。
▽Life Healthcare Groupについて
Life Healthcareは、ヨハネスブルグ証券取引所に上場している、人々を中心に据えたグローバルで多様なヘルスケア企業です。Life Healthcareは南アフリカの民間医療部門で38年以上の経験があり、現在はアフリカ南部で64の医療施設を運営しています。急性期病院医療、急性期身体リハビリテーション、急性期精神医療、腎透析、腫瘍、画像診断、労働衛生・福祉サービスなどのサービスを提供しています。同グループは、早期発見の向上を通じて疾病の負担を軽減する、革新的なPETトレーサーを研究開発している分子イメージング企業Life Molecular Imagingも所有しています。詳細については、https://www.lifehealthcare.co.za/ をご覧ください。
▽メディア問い合わせ先
Brittany Hahn
Marketing Communications Manager
Life Molecular Imaging
Tel: +1.484.735.2840
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ソース:Life Molecular Imaging