【北京2023年9月11日PR Newswire=共同通信JBN】第43回東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議は8日、インドネシアのジャカルタで一連の成果をもたらして閉幕しました。「ASEAN Matters: Epicentrum of Growth(ASEANは重要:成長の中心)」がテーマになりました。
ASEANのカオ・キムホン(Kao Kim Hourn)事務局長は7日、ASEANと中国の協力深化は双方の国民の利益になると述べました。
▽地域経済統合
6日に行われた第26回中国ASEAN首脳会議の講演で中国の李強(Li Qiang)首相は、中国とASEAN諸国がコネクティビティーを強化し、産業とサプライチェーンの協力を深め、中国ASEAN自由貿易協定(ACFTA)3.0交渉の2024年完了に努め、地域経済統合を着実に前進させるよう訴えました。
李首相は第26回ASEAN+3首脳会議で、地域包括的経済連携(RCEP)が今年6月完全発効し、地域経済統合に新たな機会をもたらしたと指摘しました。
首相は「われわれは協定の可能性をさらに引き出し、要因の自由な流れを促進し、貿易と投資を拡大・更新する必要があります。包括的で相互に利益のある高質の経済パートナーシップを推進し、より開放的で活発な地域市場統合に向けて動かなければなりません」と話しました。
ASEAN関連首脳会議をめぐる中国協力イニシアチブリストによると、中国は中国ASEAN自由貿易地域3.0アップグレード交渉を加速して、2024年中の交渉終結を目指しています。
ASEAN中国センターのShi Zhongjun事務局長は、中国ASEAN FTA 3.0が地元住民に明白な利益をもたらすとし、域外の一部の国が追求する一国主義、保護主義的政策が中国とASEANを含むアジア太平洋地域の協力に一定の影響を与えていると付け加えました。
▽一帯一路協力
第26回中国ASEAN首脳会議では、「一帯一路構想(BRI)」と「インド太平洋に関するASEANアウトルック」の互恵協力に関して共同声明が発表されました。
李首相は6日、中国は第3回一帯一路国際協力フォーラムにASEAN諸国が積極的に参加することを歓迎すると述べました。
BRIの協力枠組みの下、中国とASEANはインフラ協力、地域協力を強化しています。
China Railwayのデータによると、中国ラオス鉄道は2021年12月の開業以来、4月16日時点で旅客数計2009万人を達成しました。このうち中国国内の鉄道は旅客数1709万人を占め、国外は旅客数300万人を扱いました。
カンボジアのBRI旗艦プロジェクト「シアヌークビル経済特別区」はこれまでに175工場を収容し、同国最大の工業地帯になっています。
▽実りある協力結果
中国ASEAN首脳会議では、中国とASEANの農業協力を深化する共同声明、中国ASEANグリーン農業開発(2023-2027)の行動計画、双方向eコマース協力を強化するイニシアチブ、中国ASEAN科学技術イノベーション強化プログラムの共同実施イニシアチブなど、一連の成果文書が採択されました。
中国商務省のデータは、2022年の中国ASEAN貿易取引額が前年比11.2%増の9753億ドルに達し、2013年水準から120%急増したことを示しています。
7月末時点で累積双方向投資は3800億ドルを超え、中国はASEAN直接投資で企業6500社以上を立ち上げました。
過去10年にはまた、2020年にASEANが中国最大の貿易相手になり、欧州連合(EU)や米国を上回ったこともありました。
インドネシアのDjauhari Oratmangun駐中国大使は「今後を見ると、ASEANと中国の双方向貿易は次の20年で3倍に拡大し、それに応じて投資も増えるでしょう」と話しました。