【上海2023年7月20日PR Newswire=共同通信JBN】MWC Shanghai 2023会期中の6月27日、ファーウェイ(Huawei、華為技術)主催の5G SA業界ラウンドテーブルで、チャイナ・モバイル(China Mobile)のグループレベル・チーフエキスパートFeng Zheng氏はチャイナ・モバイルの5G SAコアネットワーク構築と開発の経験に関する基調講演を行いました。同氏は講演で、5G SA完全コンバージドネットワークの構築は、投資収益率(ROI)を最大化する上で最適の選択と述べました。
これまで、無線アクセスネットワーク(RAN)とコアネットワークは、標準規格開発の面で互いに同期しておらず、5GはNSAとSAネットワークの両方をサポートしていることから、両者の橋渡しができる唯一のテクノロジーでした。実務および統計によると、5G NSAネットワーキングは4Gネットワークへの多額の投資が発生する可能性があります。これは、このようなネットワーキングには4Gと5G両方のネットワークカバレッジが必要であり、5G NSA(オプション3)ネットワークの展開は4Gネットワークに依存しているためです。また、5G NSA ネットワークでは4G eNodeBと5G gNodeB間の複雑な連携や、端末のための複雑すぎるネットワーク選択により、高額なネットワーク構築コストが必要となります。そのため、現在商用利用が可能な5G SAネットワーキングはROIの面から最適な選択です。
5G SAコアネットワークの構築では、完全なコンバージド・コアネットワークはネットワーキングの簡素化、効率的な運用と保守(O&M)、より優れたエクスペリエンスを特徴とし、複数世代の並列コアネットワークやオーバーレイ・コアネットワークよりも優れています。ネットワーキングの簡素化という点では、1つの完全コンバージド・コアネットワークが複数の無線アクセステクノロジー(RAT)のRANに接続されます。1つの仮想ネットワーク機能(VNF)が、異なる無線アクセスモードのユーザー向けサービスを処理し、そのリソースをこれらのユーザー間で共有します。これにより、VNFとインターフェースが大幅に削減されると共に、異なる無線アクセスモードのユーザーに対するコアネットワークのリソース割り当てが冗長になることもありません。効率的なO&Mの観点から、5G SAネットワーキングでは、複数のコアネットワークの代わりに1つのコンバージド・コアネットワークのみを保守する必要があります。これにより、O&Mの効率が向上し、O&Mの作業負荷が軽減されます。また、ユーザーエクスペリエンスの面では、異なる世代のVNF間のシグナリングが同じVNF内で処理されるようになり、相互運用性の複雑さと遅延が軽減されると共に、ユーザーのサービスエクスペリエンスが向上します。
ネットワーク構築が完了した後は、5Gネットワークが4Gネットワークからより多くのサービスを引き継げるよう、5G SAユーザーを増やし、新しいサービスをインキュベートすることが極めて重要になります。5G SAユーザーを迅速に増加させるために、通信事業者は特定のポリシーを実行することに加え、ユーザーのマルチモード端末とネットワークのオンライン状態を特定する必要があります。さらに、通信事業者は5G SAマルチモード端末での5G機能の利用を促進するために魅力的な5G SAパッケージを開始し、高品質のサービスエクスペリエンスを提供することができます。このように、SAユーザーが迅速に増えれば、SAネットワークのROIの成長を刺激することになります。新サービスをインキュベートするために、通信事業者はユーザーのサービス利用習慣の育成に注力し、魅力的なサービスパッケージを立ち上げ、ユーザーにサービスプロバイダーが提供する新しい高品質サービスを試すよう促すべきです。このようにして、通信事業者はサービスプロバイダーと協力してユーザーエクスペリエンスを向上し、新サービスの開発を加速し、社会・経済の発展を後押しすることができます。新サービスの成長が加速すれば通信事業者の収益が向上し、共に利益をもたらす業界エコシステムが構築されることになります。
チャイナ・モバイルは5G-Advancedに向けた3GPP規格の進化に常に積極的に参加、推進しており、今後も業界のすべての関係者とともに5G-Advancedの新機能と新サービスを探求することに尽力し、5G-Advanced実現のための努力を惜しみません。