ロンドン, 2023年6月26日 /PRNewswire/ -- イギリス・ロンドンに本社を構えるテクノロジー業界に特化した大手調査・アドバイザリーグループのOmdiaの最新調査によると、ゲームのIP(知的財産)を起源とする映画やシリーズ作品の大半は、 アニメーションであることが明らかになりました。日本は何十年もの間、クロスメディア型IPの機会を最大限に活かしてきましたが、中でもポケモンは世界的に大きな成功を収めたと言われています。1982年以降のビデオゲームの映画化のうち、4分の3(72%)がアニメーションによるもので、そのうちの65%が日本のアニメシリーズによるものでした。
<市場分析アナリスト>
James McWhirter Omdia シニアアナリスト
Profile: https://omdia.tech.informa.com/authors/james-mcwhirter
オムディアのシニアアナリストであるJames McWhirterは、こう指摘しています。「日本で成功したIPの多くは、当初からクロスメディアを想定している傾向があります。」また、「アニメの制作委員会に対する出資者は、レコード会社、ゲーム会社、テレビ局が一体となって新シリーズに資金を提供する、このマルチメディアとしての広がりを見せています。この状況は、アニメの成功と、同じIP内でのそれぞれの資金提供者独自のメディア形態間の相互依存性を明らかにしています。」
このマルチメディア第一というアプローチの結実は明らかです。2021年、Cygames(サイゲームス)の「ウマ娘」のIPによるベストセラーアニメシリーズが、付属のモバイルゲーム「ウマ娘」の収益を押し上げました。「ウマ娘 プリティーダービー」は、1,100万人のプレイヤーに12億米ドル以上の純収入をもたらしました*。それに伴い、ドラマや音楽のCDが30枚以上発売され、複数の漫画シリーズも発売されました。
北米では長年にわたり、一握りのタイトルに牽引されて映画館で上映されるアニメは低調でしたが、 状況は変化しています。興行収入は2022年に上昇し、2023年にはすでに5つの主要タイトルの公開が予定されています。以前はアニメの大型作品は、限定的な劇場で公開されていました。しかし、人気の高まりとともに販売戦略も変化しています。
「鬼滅の刃」の「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は北米でアニメの興行収入の記録を作り、その後も「劇場版 呪術廻戦 0」や映画 「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」などのヒット作が続きました。
オムディアのメディア&エンターテインメント部門のチーフアナリストであるDavid Hancockは、次のように述べています。「グローバルなストリーミングサービスは、アニメのリスク特性を変化させ、新たな視聴者層を開拓しています。ニッチな配信サービスを展開するCrunchyroll(クランチロール)も、2021年にソニーに買収された後、加入者数を拡大しています。1,000万人の加入者を持つこの プラットフォームは、40,000話以上のエピソードへのアクセスを提供しており、米国におけるアニメ ブームムの原動力となっています。アニメは、他のストリーミング配信事業者に対するNetflixの競争上の位置づけの基礎にもなっています」
* センサータワーデータのオムディアによる分析
▼Omdiaについて
Omdiaは、テクノロジー業界に特化した大手調査・アドバイザリーグループ。120を超える国々に顧客を持つOmdiaは、重要な市場データ、分析、アドバイス、カスタムコンサルティングを提供している。
会社名:インフォーマインテリジェンス合同会社(Omdia)
所在地:240 Blackfriars Road London, SE1 8BF United Kingdom
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