【北京2022年12月27日PR Newswire=共同通信JBN】国内の課題と破壊的な外からの逆風に打ちのめされた中国経済は、第1-3四半期のGDP成長率が3%という厳しい2022 年に立ち向かってきた。
中国指導部が2023年の経済活動の優先事項を決定したことを受け、毎年恒例の中央経済工作会議(Central Economic Work Conference)が12月15-16日に北京で開催された。
会議で重要スピーチを行った中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は、2022年の同国の経済活動を概観し、現在の経済状況を分析、来年の経済活動を調整した。
会議は声明で、現在、経済回復の基盤はまだ安定しておらず、中国は依然として需要縮小、供給ショック、弱い期待という3重の圧力に直面していると指摘した。
会議は「しかし、中国経済には強い回復力、大きな潜在的可能性、力強い活力があることを確認する必要がある」と指摘し、経済活動への確固たる信頼を呼び掛け、高品質かつ合理的な成長を確保するための主要な努力を誓った.
▽安定性の確保を最優先
会議は、経済の安定を最優先事項とし、来年の経済の安定を確保しつつ着実な進歩を追求することを求めた。
中国規模の経済にとり、安定した経済情勢を維持することは不可欠である。主要経済指標が適切な範囲内にとどまるよう、成長、雇用、物価を安定させるための取り組みがなされる、と会議は強調した。
会議はまた、感染防止抑制を経済的、社会的発展とよりよく調整し、時間と状況に基づき感染症流行への対応を最適化し、高齢者と基礎疾患のある人々に焦点を当てる取り組みを促した。
Development Research Center of the State Council(国務院発展研究センター)のリサーチフェローであるZhang Junwei氏は、中国が今年に入り経済成長を維持するためのポリシーミックスを展開したことに言及し、中国は成長、雇用、物価の安定に一層の努力を注ぐと確信している。
会議はさらに、経済総体のバランスを回復する問題を現在の経済運営の主要課題と見なすとの中国指導部の決意を強調した。
▽内需拡大
会議は、中国は来年、消費の回復と拡大を優先し、複数の経路を通じて都市部と農村部の個人所得を増やし、より多くの民間資本が主要な国家プロジェクトの建設に参加するよう奨励することにより、内需を押し上げることに注力すると述べた。
会議は、内需が経済成長を促進する上でより強力な役割を果たすことができるように、国内市場の潜在的可能性も十分に活用されると述べ、有機的需要への支援を約束し、住宅へのニーズ並びに民間部門とデジタル経済プラットフォームをアップグレードするとしている。
中国は、長期的発展を促進するため、内需を拡大し、健全な内需システムを育成するためのガイドラインを発表している。
ガイドラインによると、内需の潜在力を解放するため都市部と農村部の協調的な開発を促進する一方で、あらゆる面で消費を促進し、消費の質の向上を加速し、投資構造を最適化し、投資範囲を拡大するための取り組みが行われる。
国家統計局 (NBS) によると、中国の11月の小売売上高は前年比5.9%減少し、内需の減少傾向を示した。
Chongyang Institute for Financial Studies under Renmin University of China(中国人民大学重陽金融研究院)のCai Tongjuan研究員は、回復力のある国内市場の構築が極めて重要であると強調した。「需要がなければ、国内市場は水源のない水である」
個人所得の増加という点では、Cai氏は消費と所得を切り離して語ることを避けることが重要だと強調した。同氏は、3年間の感染症との闘いの後、所得は短期間で消費需要とともに減少しており、可処分所得を効果的に増やすことによってのみ、消費を効果的に促進することができると付け加えた。
▽質の高い発展
2日間のトーン設定会議では、質の高い発展を追求することも強調された。
感染防止抑制を経済的、社会的発展とより良く調整することとは別に、会議はより強力な調整も達成されるべきであると述べた。 会議は、これは質的成長と量的成長の間、供給サイド構造改革と内需拡大の間、経済政策とその他の政策の間で起こるべきだと述べた。
新たな発展パラダイムを育成するためには、国内流通の内生的なダイナミクスと信頼性を強化すると同時に、国際流通の質を高める必要がある。
会議では、現在の作業を適切に処理すると同時に、将来の発展を考慮する必要があることも強調された。
China Center for International Economic Exchanges(中国国際経済交流センター)のチーフエコノミスト、Chen Wenling氏は、経済発展を測る鍵は、経済成長がより絶対的かつより質の高い発展をもたらすことができるかどうかにあると指摘した。
China Chief Economists Forum(中国チーフ・エコノミスト・フォーラム)のディレクター、Wang Jun氏は、中央経済工作会議の展開は引き続き「量」よりも「質」を優先させるものであり、経済の質を把握することが将来の主な方向性であることを意味すると述べた。