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Carrick TherapeuticsとMenarini GroupがSamuraciclibとエラセストラントの併用療法を評価する臨床試験提携を発表

Menarini Industrie Farmaceutiche Riunite
2022-12-20 22:22 736

ダブリンとフィレンツェ、イタリア, 2022年12月20日 /PRNewswire/ -- 高度に差別化された治療法を発見、開発している腫瘍に特化したバイオ医薬品企業Carrick Therapeuticsと、株式非公開の大手国際製薬企業Menarini Group(「Menarini」)は19日、臨床試験提携および供給契約締結を発表した。

 

本契約は、CDK4/6i抵抗性・HR陽性/HER2陰性の転移性乳がん患者を対象に、Carrickのファースト・イン・クラスCDK7阻害剤samuraciclib(CT7001)とMenariniの経口選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)エラセストラントの新規併用療法を評価する第2相臨床試験実施を対象としている。MenariniとCarrickは本臨床試験の共同主催者となる。

Carrick TherapeuticsのTim Pearson最高経営責任者(CEO)は「Menariniとの提携が始まり、進行性乳がん治療におけるsamuraciclibとエラセストラントの併用の可能性を探ることができるのはうれしい」「CDK7とSERDとの併用療法のメカニズムは当社の前臨床試験および先行臨床試験で検証済みで、samuraciclibをMenariniの経口SERDエラセストラントと併用した場合の相乗効果の可能性が指摘されている。今回の提携は、乳がん患者の転帰を改善するために新規併用療法の可能性を最大限に引き出すという共通のコミットメントの表れだ」と語った。

MenariniのElcin Barker Ergun最高経営責任者(CEO)は「今回のCarrick Therapeuticsとの新たな臨床提携は、CDK4/6療法に抵抗性があるHR陽性/HER2陰性の転移性乳がん患者の満たされていないニーズに応えるため、エラセストラントを幅広く開発している当社にとって、新たな一歩となる」「Menariniは今後も、乳がん患者の生活を改善する可能性のある研究協力を進めていく」と語った。

Carrickは、2023年に第2相臨床試験を開始する予定。今回の新たな試験により、現在進行中のCarrickのsamuraciclibの臨床試験ポートフォリオは拡大することになる。同社は、2021年サンアントニオ乳がんシンポジウムで、samuraciclibとフルベストラントを併用した臨床試験の有望な結果を発表している。

▽Menarini Group(メナリニ・グループ)について

Menarini Groupは、売上高40億ドル超、従業員数は1万7000人を超える国際的な大手医薬品・診断薬企業である。Menariniは、満たされていないニーズの高い治療分野に重点を置き、心臓疾患、腫瘍、呼吸器疾患、消化器疾患、感染症、糖尿病、炎症、鎮痛用の製品を提供している。18の生産拠点と9の研究開発センターを有するMenariniの製品は、世界140カ国で販売されている。詳細については、www.menarini.com を参照。

▽エラセストラント(RAD1901)と第3相試験EMERALDについて

エラセストラント(Elacestrant)は、治験段階にある選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)である。エラセストラントは2018年、米食品医薬品局(FDA)からファストトラック指定を受けた。EMERALDに先立ち完了した前臨床試験で、本化合物は、単剤または他の治療法との併用で乳がん治療に使用できる可能性があることが示されている。第3相試験EMERALDは、ER陽性/HER2陰性の進行性・転移性乳がん患者の2次治療または3次治療の単剤療法としてエラセストラントを評価する、無作為化・非盲検・実薬対照試験である。本試験には、CDK4/6阻害剤を含む内分泌療法での1次または2次治療歴のある患者478人が登録された。本試験の患者は、エラセストラントを投与する群と、治験責任医師が選択した承認済みホルモン剤を投与する群に無作為に振り分けられた。本試験の主要評価項目は、全患者集団およびエストロゲン受容体1遺伝子(ESR1)に変異のある患者群における無増悪生存(PFS)だった。副次評価項目は、全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、安全性の評価だった。

▽Samuraciclib(CT7001)について

Samuraciclibは、臨床開発中の最も先進的なCDK7阻害剤である。CDK7は、がん原因遺伝子の転写、制御不能な細胞周期の進行促進、ホルモン治療抵抗性を制御できるため、CDK7の阻害はがんの有望な治療戦略である。Samuraciclibは、初期臨床試験において良好な安全性プロファイルと有望な有効性を示してきた。上記試験に加え、現在、前立腺がんでの評価が行われており、さらに膵臓がん、卵巣がん、大腸がんに使用できる可能性もある。Samuraciclibは、CDK4/6i抵抗性・HR陽性/HER2陰性の進行性乳がんの治療用にフルベストラントと併用することで、米食品医薬品局(FDA)からファストトラック指定を受けている。Carrickは、CDK4/6i抵抗性・HR陽性/HER2陰性の転移性乳がんを対象にsamuraciclibとロシュ(Roche)の経口SERD giredestrantの新規併用療法を評価するため、ロシュとも提携している。Carrickは、CDK7が転写、細胞周期、アンドロゲン受容体シグナルの調節因子として作用することが示されている前立腺がんの治療薬としてもsamuraciclibの評価を行う予定である。

▽Carrick Therapeuticsについて

Carrick Therapeuticsは、深い専門知識を活用し、重要かつ満たされていないニーズに対応する高度に差別化された新規治療薬を特定、開発している、腫瘍に特化したバイオ医薬品企業である。Carrickは、samuraciclibに加え、新規CDK12/13阻害剤/Cyclin-Kグルー分解剤も開発中で、毒性試験実施可能な治験薬(IND)段階に入っている。

Carrick Therapeuticsの詳細については、www.carricktherapeutics.com を参照。

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ソース: Menarini Industrie Farmaceutiche Riunite