【上海2022年10月17日PR Newswire=共同通信JBN】China Petroleum & Chemical Corporation(HKG:0386、「Sinopec」)は上海の同社生産拠点で中国初のラージトウ炭素繊維セットの生産に成功し、ラージトウ炭素繊維技術を国内で初めて、世界で4番目に保有することになった。
Sinopecの生産ラインは、自社開発のPAN(ポリアクリロニトリル)をベースにしたラージトウ前駆体と炭素繊維の技術を導入している。プロジェクトは2段階に分けて実施され、2024年に生産を全面的に開始する予定で、プロトフィラメント2万4000トン、ラージトウ炭素繊維1万2000トンの年間生産能力を見込んでいる。
ラージトウ炭素繊維とは、4万8000本以上のフィラメントを含むロービングを指す。この高機能素材は、しばしば「新素材の王」「ブラックゴールド」と呼ばれる。Sinopec Shanghaiが開発・製造したこの製品は、炭素含有率が95%以上の新しいタイプの高強度炭素繊維である。極めて優れた力学特性を持ち、比重はスチールの4分の1以下でありながら7-9倍の強度を持つ。また、耐腐食性も備えている。
この素材は部品やコンポーネントの生産に幅広く利用できることから、中国では風力発電、太陽光発電、高速鉄道、航空などの産業インフラプロジェクトでの使用が増加すると予想されている。
Sinopec Shanghaiの炭素繊維専門家で副ゼネラルマネジャーのHuang Xiangyu氏は「Sinopecは生産設備や技術も含めてラージトウ炭素繊維専用の生産ラインをカスタマイズした。これにより、温度場制御の中核技術を刷新したことにとどまらず、画期的な省エネ設計の酸化炉やカーバイド炉を設計し、中国の炭素繊維産業発展の大きなマイルストーンになった」と述べた。
現在、Sinopecは炭素繊維に関する特許を251件、炭素繊維複合材料に関する特許を46件保有しており、これは中国国内で最多、世界でも3番目に多い。Sinopecは投資の拡大や産業の配置を通じ、中国の炭素繊維産業の発展に大きく貢献することに尽力している。
より詳しい情報はSinopecのウェブサイト(http://www.sinopec.com/listco/en/ )を参照。
ソース:SINOPEC