レイキャビク(アイスランド), 2022年7月21日 PR Newswire=共同通信JBN アムジェンの子会社、deCODE genetics(デコード・ジェネティクス)の科学者らはデンマークの協力者たちとともに、英国のバイオバンク参加者15万人の全ゲノム解読を、ネイチャー誌に20日発表された論文で報告している。
これは、deCODE geneticsとWellcome Trust Sanger Instituteの研究者らが3年間で50万の全ゲノムを解読するように設定されたこれまでで最大の全ゲノム解読の取り組みの最初のリポートである。deCODE geneticsの研究者らは、これらの15万のゲノムから理論的にはヒトゲノムで発生する可能性があるものの7%に相当する6億のSNPとインデルを発見した。しかし、理論的に可能な変種のいくつかは生命と両立しない可能性がある。
この大規模なデータセットにより、大きな多様性に耐性のある領域を、そうでない領域から順番に分離することができた。シーケンスの多様性に耐性がない領域は、人間の生存と生殖にとって重要であると想定されている。コーディングエキソンは人間の生存にとって最も重要な領域であると長い間考えられてきた。だが、最もよく保存されている配列を持つゲノムの1%を調べると、エキソンをコーディングしているのはそれらの13%にすぎない。
deCODE創設者でこの論文執筆者の1人であるKari Stefansson氏は「このタイプと量のデータは、病気のリスク、治療やその他の属性への反応など、人間の多様性にとって重要な遺伝子間配列を特定して特徴づける能力に革命をもたしつつある」と語った。
さらに、deCODEの科学者たちは、全エクソームシーケンシングでは識別されなかった変異体と疾患や他の表現型との関連についても報告している。
英国のバイオバンク参加者は多様な遺伝的祖先を持ち、世界のほとんどの国からの祖先がいる。研究者らは、参加者の85%が彼らの祖先のほとんどをイギリス諸島までたどることができると判断した。また、主にアフリカと南アジアに祖先をたどることができる参加者の大規模なグループを見つけた。この研究は、アフリカと南アジア起源の全ゲノム配列決定された個人の最大のセットを表す可能性がある。しかし、この研究とすでに発表されている他の研究に寄与するシーケンスの民族的混合の不均衡は、社会的、科学的観点の両方から不幸である。deCODE Geneticsでは、将来、より民族的にバランスの取れたシーケンスコホートに向けて取り組む決意である。
この研究のデータは、英国のバイオバンク研究分析プラットフォームの資格のある研究者が利用することができる。SNPとインデルの頻度データはdecaf.decode.com で入手でき、臨床的に重要な配列変異体の識別を可能にしている。
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ソース:deCODE genetics