【深セン(中国)2022年6月2日PR Newswire=共同通信JBN】
*William Xu氏がテクノロジー課題の提案とテクノロジー競争の支援を通じた人材開発の促進を提案
5月31日に開催されたTimes Higher Education(THE、タイムズ高等教育)のアジア大学サミットで、ファーウェイ(Huawei、華為技術)のWilliam Xu取締役兼科学者諮問委員長は 、イノベーション、研究、人材育成、テクノロジー競争での大学との連携に対するファーウェイのアプローチを紹介した。Xu氏は「Industry-Academia Collaboration for Joint Innovation and Talent Cultivation(共同イノベーションと人材育成のための産学連携)」と題したオンラインスピーチで、これらのアプローチに沿って同社がすでに達成した成功について説明した。
Xu氏は「ファーウェイは、共同研究と人材育成に向けたオープンで革新的なプラットフォーム構築のために大学と連携する。ビジョンとアプリケーション研究を両輪の推進力として、産学が協力して『トップチャレンジ』を定義し、イノベーションを実施する。これらの取り組みは、業界が直面している問題を解決し、画期的な成果を上げることを目的としている」と語った。Xu氏はまた、ファーウェイは2021年単年ですでに4億米ドルを大学連携に投資しており、今後もより深い連携のために投資していく意向だと述べた。
ファーウェイが大学と連携する際のアプローチの詳細についてXu氏は、第一段階は共同研究と人材育成のためのオープンで革新的なプラットフォームを構築することだと説明した。ファーウェイは、大学を産業界の「灯台」と捉え、大学が基礎研究に専念し、「0 to 1」の発明を通じて長期的な課題に取り組んでほしいと考えている。ファーウェイは産業界を、現実のシナリオで発生する産業化の課題を克服するのに役立つ工学的専門知識の推進役と見ている。ファーウェイのアプローチでは、大学、研究機関、企業が「トップチャレンジ」の定義を一致させ、産業界のビジョンと課題に関するコンセンサスに到達し、次世代技術を探求するサポートをする。このビジョンとアプリケーション研究という両輪の推進力はその後、産学双方が基礎理論と先端技術、および領域を超えた研究の実施につながる。こうした連携的なアプローチにより、研究と人材が確実に最新の産業の発展に対応できるようになる。
ファーウェイは現在、世界各地の300以上の大学、900以上の研究機関と連携している。2021年にファーウェイは大学との連携に4億米ドルを投資した。同社はまた、さまざまなレベルで産業界が人材を発掘し育成するのを支援しており、大学のコースやプログラムの設計、共同人材トレーニング、テクノロジー競争などに産業界がアイデアを提案するよう提唱している。産業界側の代表として、Xu氏は連携を深化させるために、産業界と学会が共同で出来る5つの方法を提案する。
(1)基礎研究・テクノロジーのブレークスルー、継続的な産業のイノベーションを引き続き支援する。
(2)問題の設定と解決に協力し、産業界の重要な課題を克服するためにブレークスルーを実現する。
(3)大学のプログラムとコースの設計を最適化するために協力し、緊急に必要とされる人材育成のための産学連携を推進する。
(4)ファーウェイ独自のジョイントラボ、テクノロジー競争、Chaspark、Seeds for the Future、博士号取得後の研究プログラムといったプラットフォームを構築することで、イノベーションを奨励し、人材を発掘・育成するために協力する。
(5)大学と産業界の人材交流を強化し、理論から実践への移行を促進する。
ファーウェイは現在、国際的なテクノロジー競争を、資金面とこれらの競争に技術課題を提供するという両面で支援することで、最も優秀な人材を発掘して育成している。こうした競争は、理論を実践する機会があることから、参加する学生の視野を広げることにもつながる。さらにファーウェイは、コースやプログラムの設計、ハイレベルな人材トレーニング、優れた技術者のトレーニング、主要な国立研究所の再建、業界の課題の公表、人材育成のためのインテリジェントな産学連携基盤の創出について、中国教育省と緊密に連携している。